2008年10月25日土曜日

Hedge Fund  ヘッジ・ファンド

10月17日リリースのHFR(Hedge Fund Research)のレポートによると。2008年第3Qの運用資産は2,100億ドルの減少、解約(償還請求)が310億ドルとなった。 従って運用資産は2Qの1.93兆ドルから1.72兆ドルへ減少した。
これにより、2008年度の資金流出入はマイナスとなり第4Qもこの傾向は続くだろうとの事。

運用資産は1.72兆ドル、大体200兆円の規模と考えられているが、これは顧客から預かっている金額であり、この金額に何倍かのレバレッジが掛かっている。
この200兆円に対してどのくらいのレバレッジなのかは解らないし、ストラテジーによって全く異なるので、レバレッジを推定するのは困難だし意味も無い。 しかしながら、解約以上にインパクトを持つかもしれないのが、ヘアカットの変更、証拠金引き上げ、与信枠縮小、マージンコール。意味と作用は同じだ。

古い話になるが、と言っても今年の3月だが、カーライル・キャピタルはAAA住宅ローンを投資対象にしていたが、プライム・ブローカーからのヘアカット上昇によるマージン・コールに耐えられなくなり破綻した。 このファンドの場合レバレッジは30倍~50倍であった。(負債が2.1兆円で資本が670億円(30x)、投資家出資額が380億円(50x))。これはカーライルグループの1つのファンドの話で、カーライルが破綻したわけではない、念の為。

同じ頃破綻したペロトン・パートナーズ[Reuters]のファンドはレバレッジ4から5倍となっているが、やはりヘアカット[DJFN]の上昇に耐えられなくなり破綻した。ABSファンドが20億ドル、マルチ・ストラテジーが16億ドル。 

例えばAA格の社債を買う場合プライム・ブローカーから要求されるヘアカットは昨年3月で0から3%、今年の3月では8から12%に上昇しているといわれている。 3%の場合30倍のレバレッジが可能であるが、12%だと8.25倍まで低下する。 つまりプライム・ブローカーからヘアカットの変更要請があれば売却すべき資産は大きな額になる。 昨今の投資銀行の商業銀行化や欧州銀行の苦境、さらに各資産のボラティリティの大幅上昇を見れば何が起こっているかは容易に想像が付く。 正にデレバレッジ。

株式では昨年3月15%、今年3月20%で、6.7倍が5倍にレバレッジ許容度は低下した。
現在はもっと%が上昇しているようだ。 この場合、流動性の低い銘柄をレバレッジをかけて購入している場合にダメージが大きい。投資家からの償還請求が無くともポジションの整理をせねばならない。

従って先週末のような相場展開ではとにかく売れるものを投売りと言う事になる。 だからと言って小型株は流動性の限界と、価格崩落を避ける為、手がつけられていない場合もあるので注意は必要だろう。
但し日本株のロング・ショート戦略の場合一般に高いレバレッジはかかっていない。 マーケット・ニュートラルだとロングとショートで2倍だ。

分配型の外国株式ファンドでダメージの大きいものがあるが、銘柄集中が流動性の問題を引き起こしていると推察される。 レバレッジがかかっていなくても戦略によって流動性の問題は当然大きい。

文中で下線のある箇所はリンクが張られているので、クリックすれば関連記事にジャンプする。
昨日驚いていた方がいたので、念の為。


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