2008年10月14日火曜日

Professor Krugman

10月9日のNYTのコラムだけれど、ノーベル賞を受賞した事だし、荒っぽく意訳したので記録しておく。
今回の救済案が出るまでの流れを理解する手助けになる。


先月米国財務省はリーマンの倒産を放置した。
それはロシアンルーレットだとポールソンには言っておいたのだが、結局本当に弾が入っていたのだ。
ただでさえ悪化していた経済システムをさらに悪化させたのだ。 リーマンの影響は数日で現れたが、状況は数週間放置されたままであった。

そしていま漸くMoment of Truthに辿りつこうとしている。
各国当局は今すぐなにかをした方が良い、具体的なコーディネートされた救済策を出すべきだ。さもないと大恐慌以来の不況に陥るだろう。


我々の現在位置を再確認しておこう。

今回の危機は住宅バブルの破裂から始まり、住宅担保証券の崩壊に拡散し、金融機関の大きなロスに繋がった。最初のショックは2次的な効果により拡大、つまり過小資本の銀行による回収がさらなるロスを産み、次から次へとデレバレッジと言うマイナスの循環が始まった。 銀行の信用に対する失墜の蔓延がこのマイナスの循環を強めた。

リーマン後、下降スパイラルは加速した。信用市場は実質的に閉鎖し、市場参加者にとって今欲しいのは財務省証券かミネラルウォーターだけになってしまった。

この下降スパイラルに対峙する2つの対抗勢力は 米国とユーロの15カ国の当局であったが、これらの処置はとんでもなく不適切であった。

ポールソンの最初の対策は知的説明力に欠けていた。不良債権を買うと言うが、金融危機を収束できるとは説明できなかった。
この時多くの経済学者が賛同したのが、資本注入であった。
下院によって修正されたポールソンのプランには資本注入が可能な条項が挿入されたが、強制ではなかったし、ポールソンは断固としてこの正しいやり方には賛同しなかった。

そして水曜日に英国政府が非常にクリアーな思考を見せた、500億ポンドの資本注入つまり5000億円の経済的効果(銀行の信用創造を10倍として)、そして金融機関同士の決済を保証するというものだ。 米国も議会の権威を持って類似した政策をとろうとしている。

さて問題は金額が少なすぎないか?、時期は遅すぎないか? と言う事だが私はそうは思わない。問題はこの週末に米国だけではなくユーロの主要国も効果的で具体的な救済計画を発表できるかだ。

何故国際的な協調かと言うと、フロリダのコンドやカルフォルニアのMcMansion(大型家屋)から始まったバブルがアイスランドを破局に陥れるほど世界はグローバル化しているからだ。我々は手を取り合い解決策を実行しなければならない。

何故この週末? それはワシントンで2つの大きなミーティングがあったからだ。 金曜日のG7と土曜、日曜のIMF/世銀の大会だ。 もしここで救済案に関して何もアレンジされなかったら?、状況を見守ると言う曖昧な議論しか出来なかったら? この絶好の機会は去り、下降プレシャーはさらに世界を悪化させただろう。

何をしなければならないか? 米国とユーロは「イエス、英国首相殿」と言わなければならない。英国案が完璧な訳では無いが、エコノミスト達が共通の認識を持つ考えられる限りベストで有効な救済策を提供している。

行動するときは今だ。 諸君はこれ以上悪くはならないと考えているかもしれないが、ここ数日で何もなければさらに悪化するだろう。
以上:意訳





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