2008年11月8日土曜日

週末雑感 ドル

週末にかけてのニュースを挙げてみる。
  1. 中国景気、下方修正 CS,UBS,ドィチェ GDP 7.5% 従来9%程度
  2. ブルーンバーグが情報公開法に基づきFEDに銀行融資の担保の開示を求めた。(1.5兆ドル)
  3. FEDのWeekly B/S 1050億ドル増加。2.075兆ドルに。年末には3兆ドルの予想も。グラフ拡大CR
  4. 米国失業統計 6.5% 14年ぶり高水準
  5. ニューヨーク市 商業不動産空室率 17.6%に、これまでの予想は13%。CR
  6. GM 最終赤字2400億円 手元資金は年内枯渇か? 
  7. 欧州金融緩和 ユーロ金利先安感で売り圧力
今週はG20によるサミットが15日から開催される。英、ユーロ、米の間でイニシアティブの取り合いが起きている。今朝の日経新聞では27カ国による首脳会議を終えたEUから規制・監督強化、IMF機能充実等が提案される。

ここ1月程モニターしてきたTED spreadやCP等の流動性を示唆する市場はいまだ正常とは言えぬまでも、極端値からは落ち着きを見せてきた。 そしてその代償が上記ニュースの2.3だ。
4.5.6のニュースはショッキングではあるが、株式市場は結構消化してしまった様にも見える。

そうした中で、本日の日経・大機小機は市場参加者の現在の気分を明確に説明していた。
つまり、ドルの信認低下が声高に言われているが、何故かドルは強いままだ、何故?、替わりとなるべきユーロがECBの中央銀行としての機能の限界を露呈したからだ。 すなわち通貨の供給や金利政策などの機能は持つが、参加国独自の規制下にある金融機関の管理監督権限、預金保護、銀行間市場の補償、公的資金の注入権限等は各国に委ねられている為、調整が困難だ。従って基軸通貨としての準備が出来ていない。7番目のニュースだ。

このブログでは、今回の金融危機を米国を中心にレバレッジにより膨らみ過ぎた信用構造の解消(デレバレッジ)に原因があるとしてきた。せっかくのお休みの日にはもう少し長いスパンで物事を捉えてみたい。 現状はドル流動性の根源である米国金融機関が、資金を出せない。世界中で決済用のドルが不足している。 しかし今回の経験で同じ間違い(ドルを基軸通貨として信頼する事)を他の国が繰り返すだろうか? ましてや、これから手をつけようとしている世界的な金融規制は産業としての金融業の収益力低下をもたらす。1980年代に米国GDPの14%を生み出していた米国金融業は2006年に23%を占めるまで膨らんでいた。 また今回信用創造の基本的な担保となっていたMBSの担保価値は不安定な見通しで、ネガティブ・エクィティの状況は続くだろう。つまり米国経済に世界中から生産物を購入してくれる消費者として、これまで通り依存する事は困難だ。

今回のサミットが非常に興味深いのは、今回実現する云々では無く、各国がドルに対してどう言う考え方をもって新しい通貨秩序を構築しようと模索しているのかと言う点だと考えている。

既知の事項は米国でレバレッジの再現は有り得ず、従って旺盛な消費が昔の水準に戻る事も無い。経常赤字の垂れ流しも暫くは無理。 しかしニュースの1番の中国の低迷を見るように、主役の交替は簡単では無く、事態の進展は意外に時間がかかるのかもしれない。でも私もどこかで米国の長期金利が上昇し、ドル安になると考えている。

0 件のコメント: