2008年11月17日月曜日

オバマ新大統領と株式の長期展望

G20が終了し、当初予想されたようにシンボリックな意味と、今後継続して開催されると言う以外、インパクトを持たなかった。覇権に翳りが見えたとは言え、今回の経済危機の震源ともなった米国の次期大統領が参加していないのだから当然だ。

イラク撤兵、アフガン増派、あるいは対日戦略等々オバマ新政権の政策が株式市場の長期展望に与える影響は大きい。 しかし中でも税制政策は新政権がどのような米国を作ろうとしているのか分かり易いと思う。

民主党が上下両院でマジョリティーを取った為、大統領と併せて、立法、行政をともにコントロールできる事となった。これまでの米国経済構造が今回の選挙を通じて失敗と認識された以上、大きな改革は必至だ。

1つは税制改革で、所得税、キャピタル・ゲイン税、配当所得税、相続税復活等、富裕層への課税強化、失業保険に対する課税停止等低所得者への優遇が明白。

2つ目は投資銀行が消滅し、その他の高レバレッジ体質な金融業全般に国際的な規制が入る以上、米国そのものが、金融を中心としたサービス業依存の体質を変えて来ると考えられる。
 
例えば自動車産業はGMも現状のままでの救済は可能性が低いと考えられる。 労働力を吸収できる自動車産業はかつて家電が日本に奪われたようには簡単に手放せるものでは無い。しかし競争力を持たせる為にはGM,Ford、クライスラーの高コスト体質改善と、環境対応の付加価値を持たせる為に一旦整理と言う道を選ぶのでは無いかと思う。 

また海外移転収益の認識時期の変更や雇用を海外に移転している企業への課税等でも差をつけ、製造業回帰の姿勢を強めるのだろう。

高額所得者が消費の8割程度を占める米国で課税強化が行われれば、当面の個人消費の急回復と言うシナリオは描き難いだろう。 多分米国は次の選挙までの3年間グッと堪えて体質改善を図ってくる期間なのでは無いだろうか。

これはつまり、今般の決済用ドル資金の不足状態が治まれば、競争力回復の為にドル安を必要とするだろうから、多くが予想する通り、今回の株式市場の調整終了はドル安を見てからと言う事になるのだろう。

3セク処理の為に地方債発行を認めると言うニュースもあった、損失確定の為には必要なステップなのだろうがパブリックセクターの借金構造は改める必要がある。 大きな政府と無駄な政府は違うのだから。 日本も、もう少し解りやすければ良いのだが?

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