2008年11月15日土曜日

中国は世界を救えるか?


G20

今晩からG20が始まる。 具体策は期待できず、むしろ首脳が集まると言うシンボリックな意味と今後の枠組みについての議論になるとの見方が大勢だ。

株式市場では年内解約のヘッジ・ファンドが45日前の先週末で整理がついたとの見方もあるが、日本株に関して言えば出来高があった訳では無いので、これはむしろ希望的な観測だろう。
長い間株式市場に関わったものとしては、これだけの下落の後に当然自律的な反発を期待したい処なので、何か材料を探したいとろだが、10月の株式、金融市場の壊滅的な状況を反映して、出てくる経済指標や10-12月期決算発表予想は悲観的なものばかりである。特に金融機関はなおさらだ。

強気材料

そうした環境で敢えて相場が回復する(自律反発で良い。)と前提をおくと何が考えられるか? 例えば、

  • 米国の場合新大統領に寄せる期待は大きい。年頭教書は1月下旬になるが、期待を膨らませるような施策等がそろそろ話題に上がってくる。
  • ボルボのトラック受注に見られるような警戒的な受注手控えの反動で一時的に各種指標が前月、前期比で改善を見せるかもしれない。
  • バルティック海運指数のように極端に売られ過ぎの市況価格が多い。石油もそうだと思う。50ドルを切ると考える人も多いが、それは行き過ぎだろう。既に生産調整等対策は打たれ始めている。
バルチック不定期船指標 Investment tool


  • ガソリン価格$1.5の下落は、平均的な米国のドライバーにとって年$900の節約になる。日本の景気刺激策より大きい。7月の高値$4.07から直近では$2.12まで下落しており、これは2007年初頭の価格だ。
chart by GasBuddy.com


中国は世界を救えるか?

途上国のスランプから中国でも直近の各種経済指標は悪化、不動産市況は都市部で年収の10x~15xに達し2~3割の調整は必至の情勢だ。これらは不動産売却によって稼いできた地方財政にも影響が出、今回の景気刺激策にも財源の面で影響を及ぼすかもしれない。
4兆円の景気刺激策は真水が3分の1だとか、既存の計画も含んでおり、見かけ倒しとの評価も多いが、借金漬けの欧米から見ればここに期待が集まる。 

  • そもそも中国の経済は消費:資本形成:輸出が4:4:2の比率となっており、先進国の60~70%が消費と言う構造とは異なる。
以下エコノミストから、
  • 貯蓄率も高く借入金依存度はGDPの13%で、米国の100%と比較すると違いは歴然だ。
  • 高級住宅は特定の都市で供給過剰であるが、国のレベルでは供給過剰とは言えない。都市化や収入増加で住宅市場はサポートされるだろう。ここ数年の実質個人所得は都市部で10%、地方で14%の伸びだ。
  • 人民銀行はここ2ヶ月で3回金融緩和を実施、住宅購入の頭金も30%から20%に低下させた。
  • 今回の刺激策に既に実施された付加価値税の改訂は入っていないが、2007年の企業収益の4%相当の効果がある。
  • 10年前、中国の銀行セクターは40%~50%の不良債権を抱えていたが、現在は6%程度であり、デベロッパーへの融資は全融資の7%と健全である。
  • 過去5年間銀行貸し出し伸び率がGDP成長率を下回っている数少ない国のひとつだ。
  • 将来に禍根を残すかどうかは別として、国家が管理する銀行システムは一気に貸し出しを増やす事も可能だ。
今回のG20の課題が金融システム監視の強化であれば、中国は一番コントロールが効いている国なのかもしれない。 今回の中国景気の低迷も過熱からバブルを防止する為の政策であった事も記憶しておく必要がある。 今朝の日経で中国国債発行を拡大、年内実施の1000億元分の内容を公表、即効性の高い事業に優先投資、支出の大部分は今月末に実行するとの事。

弱気材料を数えるときりが無い。 本格回復には全く確信が持てないが、自律反発は充分考えられる。 GMに何かでれば? 

何故いつも日本は期待されないのか。
GDPに対する公共部門の負債 エコノミストから

0 件のコメント: