2008年11月11日火曜日

Value investment バリュー投資

マンキュー教授のブログに [The Silver Lining]としてバリュー投資の権威、コロンビア大学のブルース・グリーンワルド教授の記事の紹介があった。Silver liningは英辞郎では「希望の兆し」と訳される。
意訳。
今年のように株価が下落してくるとバリュー投資家にとって魅力的な機会となるが、これは1974年の状況にとても良く似ている。 優良株が3倍程度のPERで売られているし、普段なら20倍以下では買えない銘柄が10倍で買える。非常にエキサイティングな状況だ。 しかし短期的にみるとマクロの状況は最悪だし、その最悪の状況がいつまで続くのかわからない。

1970年代のNYダウ [Dow Jones]
1974年はベトナム戦争の終結局面だ。


気をつけねばならないのは、PERがベースとする収益は継続可能では無いと言う事だ。鉄鋼株が今のように稼働率の上がる5年前、収益は現在の3分の1か4分の1であった。ピーク時の収益で株価を見ると安く見えても仕方ない。インフレートされた収益では無く、継続可能な収益を推定し、ビジネス・サイクルを通じた平均PEを考慮すべきだ。10から12年遡り、ふさわしいビジネス・マージンを把握すべきなのだ。

バリュー投資家は将来を予測するものでは無い。「過去のクレジット・クランチを見ていると1年以内に収束している」と言うのはベッティング(1年で収束する事に賭けを)している。これは短期の問題で、バリュー投資家が焦点を当てるべき課題では無い。

一方でクレジット・クランチは良い投資機会を与えてくれてはいる、銀行は100のシニア・デットを50,60,70で投売りしている。インプライド・リターンは15%にもなり、他の市場参加者よりも信用市場に卓越している投資家ならばきっと儲かるだろう。バフェットが今投資している処はここだ。このチャンスは未だ残っているが、近々無くなるのだろう。

GSやGEへの単なる投資は過去のソロモンの時もそうであったが、バフェットの真の投資活動では無い。 今回の彼のディールは高リターンで充分に下方にプロテクトされた特別のものだった。実は彼は銘柄を明らかにしていないが、他の2つの金融株を買い進めていると言っている。それは彼が銘柄を明かしたかどうかは知らないがアメリカンエクスプレスかウェルス・ファーゴだろう。 アメックスは収益構造が銀行ほどは複雑ではないから理解しやすいのだ。


考えてみれば、当たり前の事ばかりだが、興奮しているとつい本道から外れてしまう。 バリューの基本は慌て無い事のようだ。 彼はアメックス、Wellpoint, Magna、Comcast,MSFTを挙げている。アメリカンエクスプレスも銀行持ち株会社になると言うニュースが先ほどあった。それでもビジネスモデルは単純なのだろう。5%でファイナンスし、15%で貸す。貸し倒れ率は5%で不況期に貸し倒れ率が増加するだろうが十分なマージンだ。経営者がキチンとしていれば大丈夫そうだ。似た話が過去あったような気もするが?

バリューファクター重視のクォンツはこの1年散々だが、収益予想が安定するまで、当然だがPER自体も安定しない。市場ボラティリティの高い間はリターンを出すのは難しいようだ。

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