2008年12月16日火曜日

マドフ事件  Bernard Leon Madoff


詐欺容疑でFBIに逮捕されたバーナード・マドフ元ナスダック会長の事件は未だ捜査段階であるが、投資家に説明の必要な金融機関、一般に販売されているFOFなどから自主的な被害額等の発表がなされている。 金額で500億ドル、被害は世界中に広がり、当初マドフ自身が25人と言っていた潜在的被害者数も調査とともに増加し、数千人にも及ぶとも報道されている。 

開示義務の限定されたFOFやファミリーオフィス等でも今後色々な形で被害が浮かび上がる事だろう。

SECはバーナード・マドフ証券の調査を実施。SECに登録している証券・投資顧問業務以外に、マドフ容疑者が未登録の資金運用業務に携わっていたことを突き止めた。 登録された投資顧問事業では171億ドルの資産運用をしていたようだ。 

 AP

詳細は未だ分からないが、一方でマドフ元会長の投資によるリターンが現実的なものかどうか、運用するヘッジファンドの機密性や大物監査役が不在であることなどに対する疑問をもつ投資家も多くいたと言う。

一般にヘッジ・ファンドでは、
1.オフショアに資産管理会社を設立 (バーミューダ等)
2.貸し株やファイナンス(レバレッジ)の為にプライム・ブローカーと契約(パリバなど投資銀行等)
3.資産委託の為に信託銀行と契約(HSBCやフォルティス等)
4.ファンド設定
5.投資顧問契約(マドフ氏)

となるが、資産管理会社やファンドにはオフショアの弁護士事務所、会計事務所と契約、ファンドの規模によって異なるが、厳格に行われるNAV(Net asset value:純資産価値)の計算毎に数百万円の監査料がチャージされる。 時価会計凍結なんて事は無い。どう処理したのか?

またファンドのコミュニティーは広いものでは無く、どちらかと言えばどこの誰とわかるような狭い社会だ。 もっとも最近はビジネスが急拡大していたので広がりも奥深くなっていたとは思うが。 長期間よく保てたものだ。

さらにAIMA(Alternative Investment Management Association)と言う協会があり、ディユーデリジェンスの定められたフォーマットもある。一般にFOFやファミリーオフィスではこれらの資料と面談等をもって投資の意思決定をしていく。

このマドフ氏のファンド(未登録)の形態は不明だが、名だたる投資家の目をいかに掻い潜ったかは、誰がいくら損したか以上に問題であると思う。

只でさえ資金流出の続く業界に与えるダメージは想像以上に大きいだろう。  捜査の進展が待たれる。

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