2008年12月14日日曜日

Whisky と Whiskey


先日、お店をやっている知人から質問を受けたので調べてみた。 スペリングの"e"の有る無しは良く話題にはなるが何故かはっきりしない、アイリッシュとスコッチの言語の差かもしれない。 取りあえずわかっている分だけ。

Whiskyと言う言葉は12世紀のヘンリー2世王によるアイルランド遠征の際にウスケボー(uisce beatha:命の水)の発音が難しく、"Whishkeyba"となり現在のウィスキーに至っていると言うのが定説だ。 一時期スペルはアメリカ、カナダ、アイルランド、スコットランドでWhiskyと"e"無しで統一されていた。 

1831年にアイルランドの収税吏イーニアス・コフィが今で言う連続式蒸留を発明、一般にモルト蒸留で使用されるポット・スチル(文末に写真)に対してコフィ・スチルあるいは彼がパテントを取った為に、パテント・スチルと呼ばれるようになる。

焼酎やスピリッツあるいはブレンデッド・ウィスキーを作る際にモルトと混ぜるグレーン・ウィスキーもこれで作られる。

因みにポット・スチルは単式蒸留だが、コフィは蒸留になる。 文字通り器では無く機械なので、工業製品の様に安定した品質で、大量に製造が可能だ。

Coffey still 連続式蒸留機


1870年頃、原料に対する課税の関係でローランドの業者が連続蒸留器を使用し、グレーン・ウィスキーを大量に作れるようになるが、スコッチ全体の品質に対して悪評が立った。これを見て米国やアイルランドの業者が旨みの無い安物のスコッチと区別する為に、敢えて"e"を付け加えて"Whiskey"としたと言われている。

今では一般にWhiskyはスコットランド、ウェールズ、カナダ、日本で使用され、アイルランドとアメリカではWhiskeyを使用している。アメリカではアイルランド出身の製造者が多い為"whiskey"が多用されており、スコットランド系製造者の、メーカーズ・マーク、アーリー・タイムズ、ジョージ・ディッケル等は本国に倣い"Whisky"を使用している。 薀蓄好きのおじさんが「バーボンには"e"が入っているよ。」と来たら、メーカーズ・マークかアーリーを見せてやろう。

日本ではサントリー(寿屋)初代工場長で後ニッカの創始者となる竹鶴さんが、ウィスキー造りを勉強する為グラスゴー大学に留学したので、スコットランド表記なのであろうと想像する。 実は米国でも1968年に法的には"Whisky"に統一されているが、そのまま"e"を付ける表記は許されている。

Japanese Whiskyピュア・モルト竹鶴は12年でもとても美味しい。

左からグレンモレンジ、グレンチンキー、下がラガブーリンのポット・スチル
この形の違いが風味を変える。

1 件のコメント:

Escuela para todos Luz ONG さんのコメント...

saludos desde argentina y apostamos a la inclusión

ale