2009年4月30日木曜日

米社債利回り フェーズ5

WHOが豚インフルの警戒水準をフェーズ5に引き上げた。

僕は2003年のSARSの時にちょうど香港に出張していた。 到着した日に香港発台北行きの飛行機から発病者が出たとのニュースがTVや新聞を賑わせた。 そのため急遽帰国するように命じられた経験があるので、今回の騒動も切迫感を持って見ている。 今のところ日本からは対岸の火事だけれど、身の回りの見慣れた景色の中で発病者のニュースが出たり、感染経路や感染の仕方のきれいに整ったイラストなんかを見せられると、それは結構恐ろしいものだ。拡がらない事を切に祈る。

NY市場はGDP数値の個人消費に底打ちと回復への希望を見出したように見えるが、NYのジムさんのコメントにもあったようにWMTの顧客層に高収入な階層が降りて来た。と言うのは、デフレの臭いがぷんぷんして、株式市場にとってはあまり感じの良いニュースでは無いようにも思う。  要は底打ち確認の相場が何処まで戻れるのか? と言う儀式の最中でしかも最後の方では無いかと感じている。 もしそうであれば次回何処まで下がるのか?と言う疑問になると、「それほど大きくは下げないだろう」としか今のところ言えない。 

SP週足
感覚的にはもう少し上げてSPで900~950程度までくれば、調整が850~900つまり今のレベルと言えるのかもしれない。ただしリスクは満載だし、僕はどっちでも良いと思っている。

セントルイス連銀のDB FREDはloginしていつも使っている。 かなり低下した米国債利回りと比較してAaaで5.5%、Baaで依然8%のYieldが出る状態であることは見ておきたい。 一時の混乱が収束しつつあるのであれば、インフォメーション・レシオで俄然有利なこのアセット・クラスがもう少し動意づいても良いのではないか? と思う。
これが僕自身の株式に対する中途半端な相場観と関係している。


しかし政府としては国債をショート(発行)して、これらを買い、調子が悪くなったらテコ入れする。と言うのは悪く無いディールか。 単純に考えると。  

2009年4月28日火曜日

「投資の将来」を読んで


これは本では無い、タイトルはPIMCOのHPにおいてもう既に日本語化されている、ビル・グロース氏のInvestment Outlookの表題だ。 
サブタイトルは「進化か革命か」

昔証券会社に勤めていると、昼行灯みたいな役員が時に突然、なるほどと唸らせるような情報や経済に対する考え方をもっていたりして、とても適わないなと思わされた事が度々あった。

 例えば1987年のクラッシュに向かって米国株が上昇を続けている時に、何故株は上がるのか? と言う質問があったとしよう。 長期金利の低下や企業収益の上昇とか色々と御託は並べられるが、バリュエーションの説明まではつきにくいものだ。  そんな時に、「自社株買いが多く発行株式数が減っているからですよ。」 なんてさらっと答える。 今となっては「そんなもの当たり前だよ。」 と言う話もそれはこう言うステップを踏んできたからであって、こうしている現在にも動かしがたい基本みたいなものがあって、株式バリュエーションの制約になっていたりする。 昔はそう言う時の情報元は、ジョンソン・スミック・メドレーであったり、「ヘッジ・ホッグ」のバートン・ビッグスであったりしたものだが、現在で言えばPIMCOの長期展望はかなり高品質な情報源だと思う。 そしてそう言った要因は決して理解するのに難しい事では無かったりするものだ。

PIMCOは世界経済の将来に関して以下のように考えている。

1.デレバレッジ
ここで言うレバレッジは直近の住宅バブルに限定せず50年に及ぶレバレッジの蓄積と捉えおり、金融を基盤とした超過的成長を続けられないのは間違い無い。 としている。

2.ディグローバリゼーション
日本においても家電業界を保護するように、銀行や自動車に対する国内企業に対する政府の支援は国内指向であり、「金融重商主義」も懸念となっている。

3.規制強化
ロバート・ライシュ「資本主義の暴走」に書かれているように(本文には出ていない)、営利企業の自己規制能力に疑問が生じ、これまでの自由主義モデルから大きく離れる事になる。

以上の事からリスク・プレミアムの全面的な拡大とボラティリティの上昇につながり、結果として大半のアセット・クラスにおいて資産価格が下落する。と結論付けている。
(ビルはPIMCOの会議で未だ承認されたものでは無いと断っている。)

これ以上は是非本文を読まれれば良いと思う。

目先、仮に日経平均が11,000円を回復し、ドルは130円になると言うような見方があるとして、これに対して反論する事はそれ程難しい事ではないし、且つそれでも結果として上下どちらが正しいのかは僕には断言できない。 しかしながら上記で挙げられた3つの項目はその進捗の度合いに大小があったとしても、真っ向から反論すると言う事は僕には不可能だ。

また、これまでアセット・アロケーションの根拠としていた株式の期待収益率を15%におくとか、10%にするとか言う前提も今回の暴落でインデックスの水準が20年近くも引き戻された以上、説得力を持つものでは無くなってしまっている。 勿論かつて日本で不動産神話が崩れたように、今回は世界中で神話は崩壊している。 ましてや人口減少が懸念する国ではなおさらだと思う。

したがって大きな資産を運用する機関投資家の立場から、こう言った資産に楽観的な収益率を設定する事は困難であり、言い換えれば「安く見えるから」と言う理由で、株式のアセット・クラスを積み上げると言う行為は考えづらく、現実に日本では(アメリカでも)自己資本の積み上げはすっかり政府の仕事になってしまっているのが現状だ。

日本株の株式投資家としてはベア・マーケット下の上下動を取るか、個別株のαを狙わない限り、全く割りの合わない投資になる可能性が高い。
基本として「不安な時は楽観に与せず逃げる」が正しい選択なのかもしれない。 そもそも現状のバリュエーションは割安でも無いし、目先の成長も期待できる訳でも無い。 ビルのレポートを読んでそう言う考え方が自分の中で少し明確になってきたように思う。

PS
全くもって恥ずかしい話だけれど、数日前にアクセスが急激に増加したので、草なぎ君ネタが受けたのかなあと能天気に勘違いしていた。
踏み上げさんのところでリスト・アップして頂いたおかげだとようやく悟りました。 有難う御座いました。

2009年4月27日月曜日

新型インフルエンザ


鳥ならぬ豚インフルエンザがメキシコで発症、米国やニュージーランドでも感染者が確認された。

WHO(世界保健機構)は28日の緊急委員会で現在の危機レベルフェーズ3をフェーズ4に引き上げるかどうかを検討するそうだ。
もともとベトナムやエジプトで鳥インフルエンザが確認されていたのだが別物と言う訳だ。

パナソニックは既にフェーズ3段階で企業として対策を打っている。

去年はNHKスペシャルでドラマ化された事もありパンデミックでひと騒動あった。 僕はどちらかと言うとこの手の騒動には乗り易い方なので、医療用のマスクを結構な量購入し、未だに手付かずなまま残っている。

当時、知り合いの個人営業を長くやっている証券セールスが事務所に訪ねて来て、「今、日比谷公園ではパンデミックによる大量の死者用に地下に大規模な遺体収容スペースを建設していて、地下入り口から土砂を満載したダンプが頻繁に出入りしている。死者はあまりに大量に出るから焼却する設備が間に合わないと想定され、感染者の遺体放置からの感染拡大を防ぐ為に取り合えず地下に収容するしかない」と眉間にシワをよせさも見てきたような語り口で話してくれた。

彼の目的は何か株をハメルと言うのでは無く、多分僕を怖がらせると言う事だったのであろうからマスク購入によって充分に目的は達成された訳だ。

これは平成17年12月の東京都新型インフルエンザ対策行動計画の「ページ42、(8)市民生活 ア。遺体に対する適切な対応」 に都立公園等に一時的に埋葬することも検討する。とあり、一時埋葬地の適地をリストアップするとある。 日比谷公園は関東大震災時などにも一時埋葬地として使われている。 因みに代々木公園は進駐軍住宅の跡地だから当時は公園ではなかった。

念の為に言っておくと日比谷公園で頻繁に出入りするダンプを実際に見たと言う人は僕の知り合いにはいない。

東京都は昨年3月にも「新型インフルエンザ 対応マニュアル」を出しているので、見ておくと参考になる。

チャートとか、何年に一度とか、下げすぎは修正されるとか、平均回帰する循環とか信じる人にはパンデミックは人類史上頻繁に発生しているので、警戒だけはしておいたほうが良いと思う。 

人類の歴史上、これまで数十年(30~40年)周期でパンデミックが発生していると考えられています。1847年と1889年のパンデミックの記録までさかのぼると、それぞれのパンデミックの間は、42年(1847~1889年)、29年(~1918年)、39年(~1957年)、11年(~1968年)でありました。1968年の香港インフルエンザ以来38年間パンデミックは起こっていませんが、インフルエンザに関する科学的知見が蓄積されるにつれ、再びパンデミックがおこることが10年前から懸念されていました。1993年にはドイツでの第7回ヨーロッパインフルエンザ会議、また1995年に米国でのパンデミックインフルエンザ会議での報告をはじめとして、多くの専門家から「人の世界において流行する新型インフルエンザウイルスが早ければ数年のうちに出現する」との警告が出されていたのです。つまり第一に、過去の歴史的な経験から可能性は徐々に高まりつつあるという考え方があります。 
国立感染症研究所HPより

L字型の景気回復しか見込めない状況で、貿易量が低下するような事になれば景気回復にはかなりの痛手になると思う。 騒ぎすぎる必要は無いが、要注意だ。

去年マスクを大量購入してしまった人の意見だけど。




東京都新型インフルエンザ対応マニュアルより。

2009年4月24日金曜日

裸で何もそんなに悪くない


僕は学生時代体育会の寮で4年間を過ごした。 そこは色々な運動部が混ざって住んでいた。学校には5年行ったのだけれど、寮には4年間しか住めないので、留年の余分の一年間はアパートを借りた。

体育会の練習もきつかったが、寮での生活も軍隊式で下級生の頃には雑用やしごきで練習よりもきつかったと思う。 練習は自分が強くなる為だから良いが寮でのしごきは単なるしごきだ。 そのうち2年生にもなると下級生が出来、要領も何となく覚えるので随分楽になったものだった。 それでも今となっては良い思い出で、4年も一緒に寝起きすると寮仲間って言うものは卒業しても実際の兄弟よりも絆は強いぐらいだ。 Band of Brothersだね。

寮は木造2階建てで築50年、もちろん戦前の建築だが、消防法の関係で、そろそろ取り壊しが学校側の計画に登り始めていた頃だ。

風呂場は寮から20m程離れた別棟で、更衣室がついており、もちろん更衣室で着替える事になる。

先輩の中の1人で寮の自室で着ているものを全部脱ぎ、全裸で大声を上げながら風呂場に走っていく奇人がいた、「ストリーキング」って奴だ。

寮は当時学内にあり、近くには同好会やサークルの部室もあったし、学食もあったので、夕方でも人通りは結構賑やかだった。 女子学生も大勢歩いていたのだが、先輩はタオル一枚で一応局部の前を、洗面器でお尻を隠し奇声を発しながら一気に風呂場に向かって駆け抜けたものだ。 僕としては前が洗面器で後ろがタオルの方が良いのではないかと思ったけれど、とてもじゃないが怖くて言えなかった。 僕らは同じ寮に住む変態一家として一般学生から認識され随分と恥ずかしい思いをしたものだった。

寮には50名程の寮生が住んでいたが、イチローみたいに栄養の管理などする訳でも無く、バンカラを気取っていたので毎晩そこらじゅうの部屋で酒盛りがあった。 寮に入っていない体育会の学生や応援団員もよく来て飲んだし、他の大学の選手もよく来てたものだ。眠くなれば泊まればいいやと言う感覚だから困ったものだ。

これは急性アルコール中毒で死亡する例もあるので今となっては非常に危険な行為だが、1年生なんかに無理やり酒を大量に飲ませると、毎年必ず全裸になる奴がいた。 僕らの理解では酔って苦しくなって圧迫感があるのと、脱水症状もあり暑く感じるので服を脱いでしまうのだろうと考えていた。 1学年10名程度で毎年1人いたから10%の確率でそう言う奴はいる。 決してブラック・スワンじゃないんだ。大体普段はおとなしい奴だ。 全裸芸は自虐的なネタだから目がすわって見境無く喧嘩を売る奴よりは笑いを提供してくれる分よほどマシな訳だ。

僕と同学年で背の高い選手の多いスポーツの奴(プライバシーを尊重)は寮の近くの料理屋で開いた正式な宴会で酒を飲み過ぎ、自発的に全裸になり、女子寮にストーム(夜酔っ払って気勢をあげ自己紹介したり、ヘタな歌を無理やり聞かせたりする行為、今やったら犯罪だ。)をかけた。 今となっては不思議だが、玄関先で「ストームだあ」と叫ぶと深夜でもない限り、割りと素直に応対に出てくれたものだった。 ぞろぞろと手の空いた女子寮生が玄関先に出張ってくれる。

この男、身長は190cm、鍛え抜かれた身体が自慢で、朴訥な外見に普段は大人しい性格なんだけどなにしろその巨大な身体自体に威圧感がある。 全裸で下手な歌を大声で歌い応対に出た女子学生達の顰蹙(ひんしゅく)を買った。 彼女達は目をそらすでも無く、見つめるでも無く、それはまるで裸の王様でもあしらうかのような文句のつけようも無い、完璧な応対だった。

僕も酔ってはいたのだけれど、何故かその時の光景だけは今でも鮮明に憶えている。歌っている間、局部は下級生が後ろにしゃがんで股の下から手で隠していたが(今となってはもっと他にやり方があったと思うが)、何しろ歌にあわせて上下に激しく動くので完全に隠し通すと言うのは土台無理な相談だった。

翌日から「身体が大きい割りにたいした事無い」との噂が学内を駆け巡ったのは言うまでも無い。
女子寮生恐るべし!

2009年4月23日木曜日

米国株 時間足


3月ボトムからの戻しを各指数で比較してみた。
上から銀行株指数、ダウ運輸株指数、ナスダック、ダウ工業株、ダウ公共株の順。
クリックすると大きくなる。  以下時間足

淡々とやります。
これは銀行株。
上からシティ、バンカメ、ウェルスファーゴ、JPモルガン、銀行株指数

ボトム一を10日にして、IT
上から実はアップル、オラクル、HP、グーグル、SP500、IBM

自動車株、GMとクライスラーは入れませんでした。
上からフォード、インドのタタ・モータース、ダイムラー、トヨタ、ホンダ、SP500

何でフォードとタタが似ているのか?
少し時間を長くして、日足で2007年10月から取っても、やはり似ている。
フォードとタタの関係はタタがフォードからジャガーとランドローバーを購入(2008年3月)ぐらいかな。
資本はダイムラーが5%程持ってはいる程度。  偶然ですかね?

2009年4月22日水曜日

電気自転車と電動アシスト自転車


カトラーさんのBlogで「爆走する中国の電気自転車ブーム」が取り上げられていた。

中国製の電気自転車は日本にも輸入されておりWEBでも購入する事ができるが、日本では基本的に原付扱いとなってしまう。 免許証が必要な事に加え実用面ではヘルメットの着用が購入を躊躇う一番面倒くさいポイントだろう。

日本の電動アシスト付き自転車は、自転車扱いである代わりに様々な規制が加えられている。  簡単に言うとペダルをこがずに走ってはならないのだ。

実は初期の物はパワー不足であった事もあり、昨年12月にパワーアップに改訂されている。 以前は人力とモーターの力の加減が1:1だったのだが、今回は1:2になったそうだ。


自転車協会によると電動アシスト自転車の販売台数は2000年の14万台から2008年には31万台に増加し原付バイクを追い抜いたそうだ。これには2006年の改正道交法によるバイクの路上駐車が規制対象となった事が販売増に大きく影響している。

一方で中国では、2007年度に2100万台も生産されている。 従ってややこしい日本仕様用にどうこうすると言うレベルでは無く、本国だけで手一杯な訳だ。
ヤマハ発動機の中国電動自転車に関する2006年に書かれたレポートは詳細で分かり易いが、ヤマハも安値による競争激化から中国からは撤退してしまった。もちろん電動自転車だけでは無く、2輪車においてはインドや中国では総需要にたいしてあまり売れていない。


これはヤマハだけだけれど、これらを見てて何を思ったかと言うと、米国の需要が以前のようには戻らないとして、中国需要に頼ると言う感じで市場が捉えているとすれば、単順に日本の自動車会社は買えないなと言う事だ。

それとホンダが二輪→軽→自動車と成長したように、電動自転車で量産の経験を積んでいると言うのは、電気自動車市場において凄く大きな利点になるのではないか? と言う事だ。

カトラーさんのblogで取り上げているが、バフェットが投資したBYDは、電池メーカーから自動車メーカーに展開している。 投資と言う少し長期的な観点から見れば「そう言う事なんだ」と納得してしまったと言う事。  電動アシスト自転車は野球における日本仕様の球でしかない。


サーチナ:東洋証券

2009年4月21日火曜日

優先株の普通株転換  米銀


昨日はターナー・ラジオ・ネットワークと言うターナーとは関係の無いブログでストレステストの結果19行中、16行が実質的に破綻しているとの噂が流れた。

このブログ、「FREE SPEECH, NO MATTER WHO DOESN`T LIKE IT」とサブタイトルがついているが、この手のブログ発のニュースに動揺する程、TARP、P-PIP等財務省の政策に対する疑念が市場に燃えかすと言うよりも未だ赤々と燃えているのだろう。

そもそも、金融機関経営者、一部従業員の高額ボーナスに対するやっかみから世論は銀行救済に対してそれが景気回復に必要不可欠と理解していても、いちゃもんを付けたいところだった。 つまり議会通過を伴う予算処置は困難であった事から、民間資金を使うP-PIPと言うレバレッジで発生した問題にレバレッジを持って解決すると言う、毒をもって毒を制す手段に至った訳だ。 実質は予算処置が無いだけで、FDICによる保証、スキーム成功時のリターンの配分、失敗時の負担は誰?と言う面では税金を使う事に変わりは無い。 しかしながらTARP資金は残り1000億ドル程度しかないので苦肉の策ってやつだ。。

一方で、経済学者達から強く出ていた「一時国有化、後民営化」は、今となっても釈然(私は)としないまま劣勢となっている。

今回AIGに300億ドルが追加投入された、これもワラントを含む優先株を財務省向けに発行する形だ。正確に言うと300億ドルマイナス幹部に支払われたボーナス1億6500万ドルの298億3500万ドルだそうで、念の入った事だが、国有化し無い事と位置的にどこにあるのか理解しかねる。

ストレステスト後のキャピタル不足に、優先株の普通株転換で凌ごうと言う記事が19日のNYTに出て、クルーグマン教授らの反発を買っている。


君が色々と借金をして事業を始めたとする、もちろん自分のお金もいくばくかつぎ込む。 実際自分のお金の一部は母親から借りたものだったりするが、他のお金を貸してくれた人はそんな事は気にしない。返済時には自分達が優先されるのに決まっているからだ。

その内に事業が回らなくなり、君の弁済能力は怪しくなってきて、事業の継続が困難になってきた。 君がすべき事は、借りている金を返せますと示さなくてはならない事だ。

そこで母親から借りていた金を株に転換すると言うの(債権者に宣言する)は何等かの助けになるだろうか?
なる訳はない、何故なら母親は元々他の債権者に借金を返してからでなければ自分は返してもらえないからだ。

母親との契約関係の変更は他の債権者の返済される見通しとは何の関係も無い。

この場合TARPがお母さんだ。

まあ少し違うのは母親は大株主になったところで事業をコントロールしようとはしない事と母親の資金は限られている事。

この問題のポイントは普通株転換しても多分追加の資金が必要な事に変わりは無く、議会は簡単には応じないと言う点だろう。

もたもたする間に市場(+実体経済)は大きな影響を受ける可能性がある。

これもデジャブかな?


2009年4月20日月曜日

Jimdo



ドイツのJimdo社の無料WebページサービスがKDDIウェブ・コミュニケーションズからサービス開始となったので早速試しに使ってみた。

まあちょっと見てみて下さい。 数時間でマニュアルレスで出来ました。



写真やテキストをぺたぺたと貼る感覚で編集できるので、デザインの変更等は楽だ。
但し自分のブログをRSSフィードしようとしたが、全文を取り込む事は出来なかった。

ロイター等のフィードは楽にできるが、自分用としては、ニュースフィードならGoogle readerを使用しているので、HPを作ったからと言って楽になるわけでも無く、却って煩わしくなるだけだ。

これでビジネスをしている訳では無いので、HPの効用があるとすればチャートの整理ぐらいだろうか?

但しブログ機能もついているし、編集も楽なので、今後色々な使い方が出来ると思う。

4月21日朝追記
BestFreeCharts.comでは日本時間朝7:45現在でも日経とかハンセンとかは更新されていない。
結局今のところ米国で取引されてリアルタイム配信されているものにしか使えないようだ。

昨日作ったWebも国際比較用にはちょっと向かないみたいだ。

2009年4月19日日曜日

世代会計 + スラムドッグ


岸博幸のクリエィティブ国富論によれば、今回の経済対策15兆円の内個人や家庭に行く予算は1割にも満たないが、米国のオバマ政権の経済対策では78兆円の内、26兆円が個人や家庭に対する減税等の支援策となっているとある。 つまり今回は供給側の産業界に対する対策だったと。

株価は正直だから対策以降ゾンビ系の建設会社の株価が大きく息を吹き返している。 政治献金の供給元だ。 今回の対策では、3.5兆円の赤字国債と7.3兆円の建設国債(今回の対策の多くが将来の世代にも資産を残す事業と言うのが理由)で合計10.8兆円になる。 また09年当初予算の時点で新規国債発行額は33.3兆円であるから今年はなんだかんだで理由をつけて過去最大の44兆円の発行となる。 お金も無いのに理屈をつけては飲みにでる宿六だ。

まあここまでは市場で認識はされているが、日本の場合には単純な国債発行残高だけでは無く、株式の長期的課題として世代会計と言う大きな問題を抱えたまま、さらに深みに入って行こうとしている。

朝日選書から「孫は祖父より1億円損をする」と言う世代会計の入門書が発刊されている。著者島澤諭さんのHPだけでも充分面白く、ひよっとしたら本を買う必要は無いかもしれない。

この中で「オレオレ詐欺」ならぬお年寄りによる若者からの搾取「ワシワシ詐欺」が指摘されている。一見不謹慎な例えも、高齢者と幼年世代の対国家とのやり取りにおける損得の格差は1億円以上になるとしたら冗談や怠慢では済まされない事態だろう。

90兆円の社会保障給付の内、高齢者向けは60兆円で出産育児関連は4兆円、母子世帯の貧困率は60%でOECD諸国の中で突出して母子に冷たい社会となっている。

この本での世代会計計算によると、これから生まれる将来世代は生まれた瞬間に1億2200万円の請求書をつきつけられる事になるそうだ。

どこかで増税がある。 それも消費税増額だけでは賄えないかもしれない。 以前から富裕層の間では伝説となっている財産税? 資産家は以前に比べ海外に容易に転出できる等の条件から考えると、どうもこの国の株式はインデックス投資のバイ&ホールドには向かないように思える。




今日はスラムドッグ$ミリオネアを見てきた。 日本では昨日から公開だ。 あの「おくりびと」が外国映画賞を受賞した時のアカデミー賞をもらった外国映画だ。??

活力あふれるムンバイと同時に過去となりつつあるのか、それとも併行しているのかスラムの実態も描かれてあった。 スラムが高層アパートに変貌する姿。  最後のクレジットの踊りは席を立たずに見るべきだ。


すごいニュースだ。 インドは未だ途上だ。

2009年4月18日土曜日

無料チャート 米国株


あくまで米国株だけれど、中々使い勝手の良いチャートのWEBサイトが見つかった。
勿論無料ベースでの話だけれど。


基本の画面は以下の通りだが、何が良いかと言うと。
1.銘柄リストを予め設定できる上に、レスポンスが早い。
  ダウ30銘柄とか、金融株主力とかを左のリストに作成しておけば実に手早く銘柄が切り替わる。
  朝、30銘柄をチェックするにも5分もあれば日足、週足足りてしまう。
2.チャート部分のコントロールが非常に容易。 Indicatorも種類が多い。
3.チャート部分はタブの増設が可能で日足・週足・月足あるおは別種のチャート等が一度に銘柄変更が可能だ。

もう少し使ってみないと良くは分からないけれど、取り合えず。

実は大分以前から気にはなっていたのだけれど、僕はエクスプロラー(IE)で無くGoogle chromeを使用していたので、どうも調子が悪かったのだ。
これはMicrosoftのSilverlightを使っているのでクロームとはマッチしなかった。 

逆にクロームで文書見ながら、IEでこのチャートをコントロールすれば便利だ。


今までよく使っていたのは、StockCharts.comでこれはこれでオーソドックスで馴れると便利だ。




他にもプロフェットネット

など基本は無料だが、少しオプションを払うと多機能になるものもあるけれど、多分僕が知らないだけでもっと沢山あるとは思うのだけれど、まあ、試してみて下さい。

良いのがあったら教えて下さい。

2009年4月17日金曜日

インド総選挙とテクノロジー株


VIXの安値更新にも見られるように、NYは市場の株式に対する見方が安定してきた。

目先ストレステストへのunknouwnな不安はあるものの、慌てて売っても間に合わないような急激な調整の可能性は低くなってきたと考えて良いのだろう。

相変わらず出来高が立たず、そうは上がるまいと言う気持ちとうらはらにテクノロジーが強含んだり、バルティック海運指数も居所を見つけ始めたようだが、昨年のパターンがあるので、突っ込み過ぎの戻しの飽和点と割り切って逃げない、攻めないだろう。

一方で景気の良い話がある。

16日インドは5年に一度の総選挙(下院)が始まった。おおまかには現政権の国民会議派と5年ぶり政権奪回を狙うインド人民党の戦いだが2大政党ではあってももっと数多くの政党が群雄割拠し、連立でなければ政権は取れない。  国民会議派は農民の債務軽減策拡充、国営企業民営化では慎重。 人民党は公共事業大幅拡張、民間企業への優遇税制と伝えられている。 選挙は5月13日まで5回にわたって行なわれ、なにしろ人口が多いので集計合理化の為に投票所における電子投票もあるようだ。

彼らのHPは英語版があり、マニュフェストも非常に分かりやすく整備されている。
インド人民党    http://www.bjp.org/ 
インド国民会議派  http://www.congress.org.in/ 

その中で野党インド人民党の中国に追いつけ政策の一環、ITビジョンが興味を引く。

30ページに及ぶ「ITビジョン」は「5年以内に、あらゆるパラメーターで中国に並ぶ」ことを掲げ、具体的な25項目の目標を列挙している。たとえば次のようなものだ。 

1万ルピー(約2万円)の低価格ノートパソコンを1000万人の学生に提供、無利子ローンを用意 
ITを活用して農村部に1200万人の雇用を創出 
あらゆる町村に2Mbpsのブロードバンドインターネットを開通 
5年以内に携帯電話契約者数10億人到達 
すべての最貧困層家庭へ無料スマートフォンを配布 
国内ハードウェア産業の促進と輸入依存の最小化 
政府の「オープンスタンダード」と「オープンソース・ソフト」の標準採用 

Inforland 海外ITトピックス より

原文

これを見てるとついついテクノロジーに手がでそうになるように、デカップリング論否定も一段落。育ち盛りは無視できない。

参考現地経済紙 

2009年4月15日水曜日

失われた12月


NYT のフロイド・ノリスが 「The Case of the Missing Month」で13日引け後の決算発表に続く14日朝のゴールドマンのコンファレンス・コールをNYTのブログに書き、それが話題を呼んでいる(他のブログに伝播してる)。

GSはTARP資金取り込みに絡む投資銀行→FRB監視下の銀行への移行プロセスに伴い決算月の変更があった。 つまり前年は12月~2月であったのが、1月~3月に四半期決算期間がずれこんだのだ。 当然13日の増資を伴う好決算は1月~3月であったのだが、ここで12月はどうだったの?と言う当たり前の疑問はコンファレンス・コールの開始前からあった訳だ。  また一方でAIGとの取引から大きな収益を上げたのでは? と言う疑問もあった。

AIGからの集中した支払いは12月であったので、ロスも12月に押し込み相殺、結果12月単月は税前でマイナス13億ドル程あった。1月~3月の1Qは18億ドルのプラスだった訳だが、ファィナンスのアナウンス時点では12月は分からなかった。

GSとしてはTARP資金は早期返済が納税者に対する義務としているが、政府としは1人だけ抜け駆けされると、他の金融機関の健全性に対して投資家や預金者から疑念が生じかねない。  日本でも資本注入を嫌がった健全行があった事が思い出される。 ロイターによると前月開催されたオバマ大統領と銀行幹部との会合、TARP資金は当面維持すべきと政府見解を伝えており、GSの行動はやはり政府としては有難く無いようだ。

オバマ大統領は、金融機関が公的資金を返済しておきながら、経済状況が一段と悪化した場合に再び資金を要請する事態になることを懸念しているという。(米財務省、ゴールドマンの公的資金返済計画を懸念=関係筋 2009年 04月 15日 05:02 JST ロイター

つまりチャンドラー風に言うと、「1時間おきにズボンを履き替えるような事はやめてくれ」 と言う事か? いやシェークスピア・タッチと言うべきか。

いずれにせよGSは従業員の報酬等に関しても、株価との連動性を高めるとの発想もあり、投資家としては一蓮托生。 どうせ長いものにグルグルに巻かれるなら、今回の失われた12月単月決算の取り扱いに見られるようにClever Boysにつくべきなんだろう。

ルービニ教授のストレステストのストレステスト(景況の設定が甘い)が話題になるなど、今回の抜け駆けの代償は他の金融機関、相場全体に少しネガティブにあるかもしれない。

2009年4月14日火曜日

銀行株


世界の銀行株は切り返しているのに、日本の銀行は何だ!
みたいな話も耳にするので、それではあまりに気の毒と言う事で、
単純な比較グラフを。
ADRだからUS$建て。
三菱UFJとシティ、今朝決算発表とファイナンスのGS、インドのICIC銀行。
昨年、年末から、GSが圧倒、シティも切り返し。

SPX ピークの07年10月からだと、三菱頑張ってる。

2003年3月  日本株有利に開始日設定。
ICIC銀行、新興国はやはり凄いですね。


GSの好決算はボンドのbid-askが拡がったのが好奏とあるが、AIG始めとする資産処分で、価格の分かり難い商品のbid-askが相当広かったのだろうなと想像する。

Seeking α にもし資産を処分する銀行が他社の資産を購入するならP-PIPはエンロンと同じじゃやないか?と言うコメントが出て人気が出てる。





2009年4月12日日曜日

米クレジット・ユニオンのポート


CalculatedRiskにアメリカのクレジット・ユニオン(信用組合)の内、閉鎖された2つの組合、U.S. Central ($340億ドル)、WestCorp($230億ドル)のポートフォリオのレーティング変化が取り上げられていた。
 
クレジット・ユニオンはアメリカ独特の制度で、NCUA(National Union Asministration)によって監督されており、収益を追及する組織では無く互助会的な地域金融機関であるため免税の法人だ。 上記2つの規模は約2~3兆円規模なので、ちょうど日本の上位地銀のレベルだ。 またNCUA全体で4,480億ドル:約50兆円、第2地銀が61兆円規模なので比較対象としては適当ではないがイメージとして同じサイズだ。

僕もクレジット・ユニオンについては明確な知識が無かったので調べてみると、農林金融に分かり易いレポートがあった。

これが直接的に大手銀行のポートフォリオに当てはまるとかそう言った訳ではないが、一例として何が起こっているのかを感覚的に受け止めるのは参考になると思う。


U.S Central
左が購入時のレーティングで、右が2月23日時点でのレーティング、保守的に格付け機関の内一番低いレーティングを使用。 右の円グラフのNon-Investtment Grade(投資不適格)の内訳が下の円グラフ。



WestCorp



NCUAレポートから。

クレジット・ユニオンを運営上の性格から購入時のポートフォリオを見ても、非常に保守的な運用をしているのが分かる。

WestCorpの場合AAAのかなりの部分がサブプライムよりちょっとましなAlt-AとOption ARMsをバックにしたメザニン債だったそうだ。 CRによるとこれらのポートの購入時期は2006年から2007年、既に住宅バブル崩壊の兆しのあった頃だそうだ。

週明けの相場は中長期ならシーゲル教授の言う通り、割安かもしれないが、短期的にはやはりチキンレースだと思う。

2009年4月11日土曜日

SP500のPER ジェレミー・シーゲル


マンキュー教授のブログにペンシルバニア大・ジェレミーシーゲル教授がWSJに出したコラムの話が出ていた。

マンキューは最初ピンとこなかったそうだが、4月10日のYahoo Financeに掲載されたフォローアップ記事で「なるほど」と来たそうだ。

確かに株式市場全体を評価する上では大変に重要なテーマだ。

2月25日のコラム要約。

「The S&P Gets Its Earnings Wrong」 クリックするとジャンプします 
2008年第4QのSP500インデックスのEPSは計算開始の1936年以来初のマイナスになる予想だ。 また2008年通期でも予想EPS$40となり、PERは20倍になる。

教授は時価総額ベースでのEPSの計算。 つまり実際の損益に時価総額のウェイトを掛ける計算方法を提案している。

現状のSPの計算方法では、500銘柄を全て加算したものを1つの企業として配当や利益その他財務諸表項目を取り扱っている。 勿論時価総額の合計がSP500指数となっている訳だが、2008年では時価総額ベースで6.4%しかない80社が$2,400億ドルのロスを出しており、これがSP500のEPSベースで(-)$27の寄与となっている。

これを時価総額ウェイトで再計算すると、2008年のEPSは$71.70となり、PERは11倍前後迄低下してしまう。 つまりSP500が安値を彷徨っていようが、20倍のPEは高いと言う議論が11倍であれば全く違ったものになってしまうと言う事だ。

つまりSP500の計算方法は歪められている。

4月10日のコラム要約


最終的なSP500、2008年のEPSは金融株の極端なロスから結局$14.97となった。3月31日のSP500、798ポイントで計算するとPERは53.3倍となった。

SPのHPでは「AIGがQ4に$617億ドルと言う記録的なロスを計上し、指数のEPSから$7.10取り去った」とある。 時価総額$3500億ドルのエクソンが稼いだ2008年の収益は$450億、一方で時価総額がエクソンの5%に満たない$150億(1ヶ月前は50億ドルであった)のAIGのロスは通年で$990億もあった。

時価総額に従ってエクソンをポートフォリオの95%、AIGを5%保有したと仮定すると、このポートフォリオのEPSはSP方式だとマイナスだが、時価ウェイトで計算すると、
$45bil x 95% + (-)$99bil x 5% = $39bil となり、PERは9倍になる。

同様にSP500の2008年EPS$14.97も時価ウェイトで計算しなおすと$71.50となり、PERは53.3倍では無く11倍に迄低下してしまう。

割高だと思っていたら割安だったと言う全く反対の話だ。
特損を考慮しない営業利益ベースでも$49.49が$79.40となり、16倍が10倍になる。

2月25日のコラムは話題を呼んだので、SP社にも問い合わせが相次いだそうだが、SPの回答としては現状で結構と言う事で、変更には難色を示している。

不動産価格指数で有名なシラー教授は単純な時価総額方式が正しいとは思わないとしながらも実際のEPSはシーゲル教授の計算よりは高くなるだろうとしている。
債権者などの権利部分を除いた企業のエクィティの価値をオプションとして捉えるならば、オプション理論から500社総体の価値よりも、個々のオプションの和のほうが高くなる。特にAIGや金融株のように少数の株式が極端なロスを出した場合には顕著であるとしている。

通常はSP方式とシーゲル教授の計算方法でも両者に極端な乖離は出ないが、今回のように少数の時価総額の小さい企業が大きな損を出した場合にはその乖離は大きくなるとの事だ。

結論として時価総額ウェイトで保有されたポートフォリオは歴史的に割安な水準にあり、教授個人的にも3月9日はボトムであったと考えるそうである。

簡単に新聞のPERを信じない事でしょうかね。 日経平均は価格加重だからまた違う議論。 日本は自動車とか相変わらず時価総額が大きいですがね。




2009年4月10日金曜日

India Auto industry 


子供の頃に叔父のマツダキャロル360cc(初期モデル)に乗せてもらったときの事を今でもよく憶えている。
その時はエアコンが無いだとか、オーディオが無いだとか、そんな不満は微塵も無く、ただ単に車に乗れる事が嬉しかったとしか記憶に無い。

高校生の時に、兄のVWビートルの乗せて貰って東京から名古屋迄行った事があったが、この頃には真夏だったせいもあるだろうがエアコンが無いのがうらめしく、三角窓から入る生暖かい風と窓を開放しているせいで防ぎようも無い騒音でかなり疲れたのを思いだす。 この頃にはタクシーでも近所の車でもエアコンが付いていたのだ。人間は環境によって要求するものが異なる。

話題の25万円の車、インドのタタ・モータースの「ナノ」が予約を開始したが、9日で7万5000の予約が入ったそうだ。 予約は25日までで、抽選で10万台を限定販売すると言う。
予想外の大人気。 正に需要創出でした。

現状は年間生産能力5,6万台との事だが、来年には西部グジャラート州に年間生産能力35万台の工場が出来るそうだ。

Tata Motors ADR 日本から買えます。

最高級モデルのナノLXはスズキのマルチ800より5%安く、バンガロールでの価格は22万3,115ルピーで約45万円。 スズキが売り出し中のマルチA-starで35万ルピー。

インド自動車工業会(SIAM)によれば、2006年度(2006年4月~2007年3月)の国内生産は前年度比21.4%増の206万4,850台で、うち乗用車は同18.0%増の154万4,850台、商用車は同33%増の52万台、普及率は3%に満たないと言ったところ?

では「ナノ」の評判は?

この車は専門家の評判がどうも悪い。「危険である」「バックミラーが運転手側にしかない」「ワイパーも一つしかない」など。しかし、この車のターゲット顧客は現在の二輪車ユーザーである。バイクに夫婦・子供が一緒に乗っている層、あるいは農村である。バイクに比べると安全であろう。バックミラーが1個しかないといっても、それはインドでは普通のことである。生産体制が確立されれば、一気に販売は伸びるであろう。 竹田 孝治(たけだ こうじ)

欧州からの試乗



朝日新聞電子版の日本人による試乗。


2009年4月9日木曜日

顧客名簿流出事件


「Catch me if you can」 と言うデカプリオとトムハンクスの詐欺師の映画が2002年に公開された。 アメリカでは結構なヒットであったが、日本ではさほどでは無かったと思う。

これはコメディ風に脚色されているが、デカプリオ演ずる詐欺師のモデルは実在の人物でフランク・W・アバネイルと言う。

彼は天才詐欺師で、16歳から21歳の5年程活躍するのだが、その間に26カ国でパイロット(実際には操縦した事は無いから大丈夫だそうだ。)、小児科医(実務はインターンにやらせてた)、地方検事補(高校中退なのに実際に司法試験に合格した)、教授、株ブローカー等を演じ、最も成功した詐欺師として有名になった。

有名になったがゆえに最後は逮捕され、フランスとスゥエーデンでそれぞれ6ヶ月、アメリカで3年間服役する事になったけれど。

出所後は詐欺対策のコンサルタントとして活躍し、モルガン・スタンレー、シティ、バンカメそして勿論FBI等を主要顧客としている。

そして上記映画公開にあわせて、「The Art of Steal:邦題:華麗なる騙しのテクニック」を書きベストセラーになっている。 本の推薦文はトムハンクスが書いてくれたそうだ。

その本によると、アメリカノビジネス界は詐欺によって1年間に4000億ドル(40兆円:執筆時2003年)の損失を被っていると言う推計があり。これには武装強盗や麻薬取引は勿論入っていない。 そしてこの40兆円の内、約3分の1は従業員が雇用主から盗むものだそうだ。 因みに米国の国防予算は国防総省のHPによると2008年度で4,815億ドルだ。 またアメリカでの偽造品の被害も3,500億ドルと推計されるとある。 TARPも真っ青だ。 スティグリッツはP-PIPを「泥棒」と呼んでいるけれど。

日本でもオレオレ詐欺の被害額だけで、2008年1~3月の3ヶ月間で5,618件、78億円、単純に年換算4倍すると約300億円。

3月31日のCNNのニュースによると、アメリカでの2008年のインターネット詐欺の被害額は2億6000万ドル、しかしこれはインターネット犯罪苦情センターに寄せられたデータだけで、実際には被害にはあったが届けないか、あるいはサラミと言って小額を数多くの口座から抜き取る手法で一人ひとりが気付かないケースも多いそうだから実際の推計値はもっと多くなるのだろう。

話はそれたが、フランク・W・アバネイルも危惧するのは、テクノロジーの発達による個人情報の危機だ。

昔の詐欺師は個人のプロファィルを集める(盗む)のに大変な努力をしたそうだが、今ではバルクで簡単に入手できてしまう。 詐欺師は手に入れたわずかの情報を手がかりに次のステップに入って行くそうで、今回のこの事件はこれで終了したとは言えないだろう。 詳しく書くと詐欺を助長することにもなりかねないので、興味のある方は本書を読まれると良いだろう。

簡単な詐欺として切手を貼らずに郵便を出す方法と言うのがあった。 宛名欄を適当に書き、差出人を送りたい住所にして切手を貼らずに投函すると、料金不足で差出人に戻るそうだ。良い子はマネしないようにして下さい。



追記:アマゾンの後で恐縮だが、著者はネットで物なんか絶対に買わないそうだ。 念のため。

2009年4月8日水曜日

ゴールドマン・サックス



GSのロイド・ブランクフェィンCEOはワシントンでの機関投資家評議会(The Council of Institutional Investors)の講演で、CEO報酬の決定等に関して、ウォールストリートは信頼を失ったと語ったそうだ。

 その講演中に女性2名が乱入し、「我々の金を返せ」と横断幕を広げて抗議したようだが、CEOは抗議した女性と握手し、「演壇から降りて頂ければ最後に対応します」と言って降りて頂いた。

  GSは$100億ドルの公的資金の注入を受けてはいるが、今返還に向けて画策している。 過去の日本と同じようにガイトナー財務長官としては「必要無いのは分かるけれど、他の銀行の立場もあるから出来れば公的資金の返済は待って欲しい」ところだろうが、乱入騒ぎで事態は少々変わるかもしれない。

GSの1Q(Dec08-Feb09)のEPSコンセンサスは$1.70だが、昨日アトランティック・エクィティーズのアナリストが「債券取引による利益拡大と時価会計によ る損失が小規模にとどまるとの見方」から自身の予想$0.80から$2.10に上方修正している。  

ステイト氏の予想ではトレーディング収入は61億ドルと、2007年 第3四半期以来の高水準に拡大する。投資銀業務による収入は9億 2500万ドルへの減少が見込まれる。トレーディング部門および自己勘 定取引部門は時価会計による損失が22億ドルと予想されている。」BLP



GSのボトム11月20日基点。
SP500, 銀行株指数、GS

株価の動きは昨年11月20日に大底、SP500よりは上海株価指数に近い。



財務省は銀行ストレステストの結果発表は銀行決算終了後、来月にするかどうか検討中との事。 結果発表に関しては、秘密にすると返って疑われるし、堂々と出すのも怖いと言う事で結構もめていたようだ。

機関投資家評 議会(CII)の春季会合の様子。
右下、iphoneで撮影している人がいるのが興味深い。
横断幕と握手は別のシチェーションか、ここには無い。












2009年4月7日火曜日

PPIP 3


Philadelphia Bank Index  29.61  -1.18

2007年10月スタートの$30億ドル規模の私募 Pimco Distressed Mortgage Fund LPがインセプション以来マイナスの33%の運用成績となっているそうだ。 

PEHUBによるとさらにセカンダリーで$30億ドルの追加募集をしたが、$2.24億ドルしか集まらなかったとしている。 PIMCOとしてはPPIPに頑張って欲しいところだろう。尤もPIMCOだけの問題ではないけれど。

ブルンバーグによるとモルガンスタンレーのグレッグ・ピーターズは官民投資プログラム(PPIP)は一般のディストレス社債への需要を弱めかねないと懸念している。

それは再三経済学者達から指摘されているように、PPIPは投資家に有利に設定されているからに他ならない。一種のクラウディング・アウトが想定されるのは当然だろう。
オマケのついていないディストレスなぞ、買えないよと言う訳だ。

そうした中、米財務省は、

1)PPIPの民間資産運用会社の参加申請日を24日までと、2週間延期すると発表した。 運用会社の暫定的な決定を5月15日に通知。

2)運用会社数も3月発表の5社から増える可能性もある。 現在の運用会社の選考基準は運 用資産として100億ドルの商用不動産および住宅ローン担保証券を 保有し、少なくとも5億ドルを民間から調達できる企業に限定されて いるが、小規模な運用会社にもプログラム開放を検討する。

3)PPIPの対象資産は:民間銀行が2009年までに販売し、当初「AAA」の 格付けを付与された住宅および商用不動産ローン担保証券に購入対象 を限定しているが、財務省はほかの資産にまで対象を広げるかどうか 資産運用会社から意見を募ることを明らかにした。

要するに検討期間延長、運用対象拡大。
金融株の戻りをエンジンにした回復もちょっと一服?

2009年4月5日日曜日

インドな週末


週末はインド関係の本をまとめて読みました。
この本の読み方が良いのか、もっと読むべき本があるのかは未だ分かりません。
どなたか教えてくれると有難いと思います。

成功するインド株 高橋正樹
インドの衝撃 + 続 NHKスペシャル取材班
インド経済の実力 門倉貴史

それに、既読分であえて付け加えるならば ファリード・ザカリアの「アメリカ後の世界」の第5章「民主主義という宿命を背負うインド」だろうか。

BRICK'S投資のブーム期が今回危機の直前にあったので、これらの本はそれぞれの書かれた時期によって当然ながらトーンは違うし、投資を目的に書かれた物、あるいは地政学的な観点っから書かれたものでは元々フォーカス自体が違うので、どれがどうでは無く、いずれも大変勉強になりました。

まあ可能性がおおいにあるが大変な国で、大変な国だが将来は広がっているようだ。

またHP関係もまとめておいたけれど、日本語で書かれたものは数が少ないので、インドチャンネル(インド株式オンライン)が良いのだろうと分かり易いが、英語版になるとThe Times of Indeiaなんかが面白そうだったけれどこれがメジャーなのか他にあるのか、なにしろ沢山あるので未だよく分からない。 もう少し情報収集してみたいと思う。

中国と比較すると英語の情報が多いので比較的グリップ感は出易いととは思うけれど、なにしろインドには17の言語と22,000の方言があるそうで、どうもにも奥が深そうだ。

アメリカはイラクからアフガンに兵力を移動させてアフガン制圧にかかるとすれば、パキスタン問題への影響も考慮せねばならずインド情勢は日本から日本の情報ソースだけでは難しいのいかも知れない。 

2005年当時の状況でもインド株式は「いずれ外人にも開放されて」とあるが、2009年の今でも未だ開放されておらず、投信かHK上場のETF、あるいはアメリカ上場のADRに投資手段は限られている。
と言う事は開放された時の恩典に預かれるチャンスは未だあると言う事だ。 今後はもう少し意識していこうかと思う。

僕の知り合いのジム北川さんが、外国株広場で米国市場の解説を実験的に始めた。 そのうち有料になるのではと思うけれど、久しぶりに聞くとやっぱり非常に分かり易い解説だ。 是非見て下さい。

2009年4月2日木曜日

PPIP ガイトナー・プラン 2


米国ISM指数や、自動車販売等にも景気底打ち感が出始めて、市場は堅調を維持しているが、PPIP(ガイトナー・プラン)に対する経済学者達の批難は勢いを失っていない。
これらの示唆するところは短期的な底打ちに対するものでは無く、中長期的な金融市場の回復に対する疑念だ。

昨日はステイグリッツがNew York Timesに「Obama's Ersats Capitalism」 Ersats=模造品(ドイツ語)、趣旨は僕のブログでも書いたが結局納税者が損を引き受けるスキームである事と、FDICの保証を使用するなど議会の承認を必要としない形で国民に負担を与えている点だろう。 つまり損失の金額と責任の所在の曖昧化。

また31日にはクルーグマン教授が、「ガイトナーさん」と言う日本語を使った題で、日本の「失った10年」を一番良く知っている人としてAdam Posenの「Does Obama Have a plan B?」と言う記事を紹介している。 そこではオバマ大統領は1990年代の日本と同じ間違い、つまり不良債権を価格付けしてきちんと処理する事を避ける、を繰り返そうとしているとある。 他の国の場合はあれこれご指導、忠告できるが、自分の国になると難しい。と言う話だ。

確かに当時、アメリカからのご指導は多かったが、実際その通りになった事も忘れてはならないだろう。

アカデミズムからの警告は、つまり、今回の不良債権処理スキームは結局うまく機能しない可能性が高く、今回の各種経済指標の戻り(戻りと言うほどに戻ってはいないが)は一過性で、やはりベアー・マーケット・ラリーなのだろうという事。 投資家もそんな事は承知のスタンスだが、だからこそ(及び腰だからこそ)フラフラとマーケットは上昇してしまうのかも知れない。 ここから先は少々チキンレース化しそうにも思うけれど。

中国に関するレポートは「在庫積み増しリスクはあるものの、景気対策による内需下支えが確実に進展している事」指摘するものが多く、日本でも投信は売れているようだし、議会もうるさいアカデミズムも無いと言うことで、今のところ世界で一番堅実なように見える。

2009年4月1日水曜日

ケース・シラー住宅指数とその他


米国金融機関が不良債権問題はあるにせよ今四半期黒字化しそうな事と、ズルズル長引きそうであったGM問題にオバマ大統領が毅然とした態度をとっている事等から、ケース・シラー住宅指数の悪化が材料視されなかった。

これは行き過ぎから反転を見せ始めた先行的な指標ではなく1月の数字である事が大きいと思う。

1月のケース・シラー指数はコンポジット10で-2.5%ピークから30.2%、20で-2.8%ピークから29.1%の調整となった。前年比では10で19.4%、20で19.0%だ。(グラフはcalculatedrisk)


CRではサンフランシスコの価格別の動向もグラフ化している。
High Tier>$527,385>, $527,385>Middle Tier>297,909, $297,909>Low Tier の3種に分けてある。

最近のニュースでサンフランシスコで家賃がローン支払いよりも割高になった為に、賃貸を止めて持ち家に換えたというものがあったが、グレード別の価格動向には大きな差が認められる。 サブプライム等低所得者向けローンが問題化したのであれば当然だろう。  2001年までこれらはパラレルに推移してきた事から見れば収束の兆しは未だ見られないとしているが、それは分からないと思う。



米国消費者の購買力に影響の大きいMEWは24日に2008年第4Qのリリースがあったが、勿論突っ込んだままだ。 それにしても過去を見ると、改めて不動産市場回復の個人消費に及ばす影響の大きさがわかり、今後の米国個人消費回復が容易では無い事を示唆している。

一方で短期的な反動としてはレストラン指数がある、これはウォチャー的指数でブレは大きいが先行的だ。


株価反発期の反映されやすい3月調査の日本の景気ウォッチャー指数も4月8日14:00発表予定だが、先行指標を用意した堺屋太一さんには感謝が必要になるかもしれない。

本日の日経経済教室は大阪大学 小蔦典明教授、「労働者派遣法改正案と企業経営」: 「直接雇用、期間3年だけでは義務生じず」は僕も誤解していた。

内閣提出法案の眼目、日雇派遣(日々または30日以内の派遣)の禁止は、総選挙時のスタッフ、日雇い派遣なしでは戦えないと言うのも面白い。 海外流出加速の懸念は当然だ思う。