2009年4月15日水曜日

失われた12月


NYT のフロイド・ノリスが 「The Case of the Missing Month」で13日引け後の決算発表に続く14日朝のゴールドマンのコンファレンス・コールをNYTのブログに書き、それが話題を呼んでいる(他のブログに伝播してる)。

GSはTARP資金取り込みに絡む投資銀行→FRB監視下の銀行への移行プロセスに伴い決算月の変更があった。 つまり前年は12月~2月であったのが、1月~3月に四半期決算期間がずれこんだのだ。 当然13日の増資を伴う好決算は1月~3月であったのだが、ここで12月はどうだったの?と言う当たり前の疑問はコンファレンス・コールの開始前からあった訳だ。  また一方でAIGとの取引から大きな収益を上げたのでは? と言う疑問もあった。

AIGからの集中した支払いは12月であったので、ロスも12月に押し込み相殺、結果12月単月は税前でマイナス13億ドル程あった。1月~3月の1Qは18億ドルのプラスだった訳だが、ファィナンスのアナウンス時点では12月は分からなかった。

GSとしてはTARP資金は早期返済が納税者に対する義務としているが、政府としは1人だけ抜け駆けされると、他の金融機関の健全性に対して投資家や預金者から疑念が生じかねない。  日本でも資本注入を嫌がった健全行があった事が思い出される。 ロイターによると前月開催されたオバマ大統領と銀行幹部との会合、TARP資金は当面維持すべきと政府見解を伝えており、GSの行動はやはり政府としては有難く無いようだ。

オバマ大統領は、金融機関が公的資金を返済しておきながら、経済状況が一段と悪化した場合に再び資金を要請する事態になることを懸念しているという。(米財務省、ゴールドマンの公的資金返済計画を懸念=関係筋 2009年 04月 15日 05:02 JST ロイター

つまりチャンドラー風に言うと、「1時間おきにズボンを履き替えるような事はやめてくれ」 と言う事か? いやシェークスピア・タッチと言うべきか。

いずれにせよGSは従業員の報酬等に関しても、株価との連動性を高めるとの発想もあり、投資家としては一蓮托生。 どうせ長いものにグルグルに巻かれるなら、今回の失われた12月単月決算の取り扱いに見られるようにClever Boysにつくべきなんだろう。

ルービニ教授のストレステストのストレステスト(景況の設定が甘い)が話題になるなど、今回の抜け駆けの代償は他の金融機関、相場全体に少しネガティブにあるかもしれない。

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