2009年5月8日金曜日

ストレス・テスト 一段落


ストレス・テストの発表が一段落した。

米国の経済ブログCalculatedRiskでは、優先株の普通株転換による資本増強に対するソルベンシーの向上等についての疑問、景気の前提条件への疑問等、これまで通りの論調が続いている。

 そう言えばステイグリッツやクルーグマン両ノーベル・プライズ・エコノミストからの論評は控え気味だ。  クルーグマンは5日のNYタイムスのブログ「Nothing to say」でオバマ大統領主催のディナーでの内容を問われた折、「会話はオフ・レコ」と言って以降、だんまりを決め込んでいる。

オバマ大統領は27日に開催されたディナーに日頃なにかと批判的な2人を招待し、自分のブレーンである経済スタッフ以外から広く意見を聴衆すると言う開放的な態度を示した。貴重な時間をそれに2時間も費やした訳だが、意見聴衆だけでなく「黙らせる」と言う効果もあったようだ。

マンキュー教授ブログは行司役に徹し、各方面の意見を紹介する歓楽街の案内所的な役割に徹しているし、ルービニ教授は市場が上昇している間は市場参加者からはどうにも歓迎されないようだ。 「年内に下がる」みたいな言い方では、「じゃ結構上がるのですか?」と逆にショート筋には不安になってしまいかねない。

市場はここまで自律的に上昇してきた。 落ち込み過ぎた各種経済指標の反動と同じく反発したものので、センチメント系の指標に至っては株価の影響を多く受けているだけとも言える。

ストレステストはどちらかと言うと、「せっかく経済は自律的に戻して、株も上がっているのだから、変な事を言ってぶち壊しにしないでくれよ」と言うイベントだったので、これで一段落だったわけだ。

危機の大本である商業不動産に対する不安や不動産価格の継続的な下落については、米国・メキシコ不動産投資日記やCalculatedRisk等から継続して警告が発せられている。  

墜落は逃れたが、まだまだ高い高度を維持するほどエンジンの調子は良くないようだ。

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