2009年5月11日月曜日

楽観悲観

オバマ政権100日目と言う時期もあり、オバマ氏に対するここまでの高い支持率やリーダーシップが改めて評価されている。殆ど宗教的な呪縛に囚われていたとも映るクワンタナモ収容所の閉鎖やイスラム諸国との喧嘩越し外交の迅速な見直し、遺伝子工学研究への助成など前政権との対比においても米国の先行きに対する不安は減少しているとも言える。 国民が考えている事に近い事をしてくれていると映る。日本人としては羨ましい限り。

最近のウェブ上での米国関連の文章でも、ダイヤモンドオンラインの安藤茂彌さんの「アメリカ人を元気づけたオバマ・マジックの100日間」やJMMの冷泉さんの「金融危機と心理戦」(もうじきアップされると思いますが、会員になるとメールで先に貰える)、人気ブログの千賀さんによる、「アメリカ人は大恐慌では無くただの不況と思っているようだ。」など読んでいて気持ちのよくなる情報が多い。

ストレステストも心理戦の一環としてきれいに纏め上げられた上で、金融機関のファイナンスに民間資金が殺到する様子からは危機が去ったようにも見えるが、本当に楽観に組して良い物だろうか?

大恐慌(Great depression)をグーグル・トレンドで見ると検索数やニュース参照数のピークは過ぎてかなり沈静化しつつある。


僕の見るところ今回の楽観的雰囲気の起点となった記事は千賀さんのブログも引用しているシラー教授のNYTへの寄稿だったのではなかろうか。
5年後をどう思うかと言うミシガン大の消費者信頼感指数のサブインデックスの指標だ。

これらが70年代ほど深く押してないと言うのが理由だ。
(注:2008-10迄しかデータが無かったので手書きで乱暴に足してあります。)

そもそも大恐慌と比較するのは根本に無理がある。当時の米国持ち家比率は45%程度で現在は65%、移民は1900年からの10年間で890万人人口の10%、1910年からで570万人、1920年からは410万人、1930年の人口約1億人に対して移住後30年未満の人が20%も占めている。映画「ゴッドファーザー」を見るまでも無く、カソリックで子沢山の移住者であったと思われる。 1991年から2000年の9年間の移民は909万人あったが、人口2億8千万からみると3%程度しかない。 路上にたむろする人間が少ない事は良くわかる。

シラー教授の記事は、ルーズベルト大統領の“the only thing we have to fear is fear itself.”と言うオバマ政権による心理戦の根幹になった言葉でしめくくられているが、今回の危機は一般の人には理解しづらい。ともある。 影の銀行システム崩壊や、不動産担保価値下落による信用収縮が根本にあるので、一般の心理状況だけで判断していくのは危険なのかもしれない。 だから株式市場はいきなり執拗に暴落したのだから。 MSやGSは別として銀行の融資姿勢の変化に注目だろう。 これが本来の目的なのだから。 危なく陽気に踊り出しそうになりました。 90年までは株屋は陽気でなければ務まらなかった。


GDPで見るとこんなチッポケな話だが、肉眼で見えるほど凄いともいえる。


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