2009年5月5日火曜日

バーナード・バラック PIMCO


僕は特にビル・グロース教の信奉者と言う訳でもないし、PIMCOの回し者と言う訳では無いけれど、彼のInvestment Outlookは読むようにしている。

特にエラリアンの「市場の変相」出版以降はPIMCOの無料で手にする事のできる情報が貴重なものだと思うのは僕だけでは無いと思う。 

今回の「2+2=4」と題するInvestment Outlookは、クライスラー倒産時におけるオバマ大統領のコメントを基に、ある種のパラダイム転換を警告している。これは確かに重要なメッセージなのかもしれない。

「私はクライスラーの従業員、家族及びコミュニテーの側に立つ、クライスラーを買いたいと考えている数百万人のアメリカ人の側に立つ。不当にも納税者の資金による救済を目論む投資会社やヘッジファンドグループの側には立たない。」

現状の危機を打開できる資金力を持つのは政府だけであり、政府とは公共そのものである。 従ってこれまでのレッセ・フェール的な、自由市場資本主義的な動きは過去のものとされ、プライベート/パブリックによるパートナーシップがこれからの数年間を支配する。 つまり全くの私的所有財産によるリスクテークに対するリワードが正常に機能しない可能性もあり、リスクプレミアムは高止まりする可能性が高いと言うものだ。

本文には無い単語だが社会主義的な政策によって経済成長は一時スローダウンせざるを得ず、投資方針としては、しばらくは政府とそのバックボーンである公共、つまり国民の側に立ち、確定利付き的な金融商品を選択するほうが賢明ではないかとの指摘だ。 古くなった政策や経済哲学に準拠する単純な標準値への回帰は無いと。 前回に続いて一貫している。

言い換えるとこの間、潜在成長率は低下し、株式は元の値には戻らない。

表題の「2+2=4」は20世紀初頭の相場師で後に大統領顧問も勤めたバーナード・バラック氏の戒めの言葉で、「2+2=4であって、これはいつも変わる事は無い真実だ。」と言う意味だ。8に見える暴騰時にも4だし、2にしか見えない暴落時も4でしか無いと言う意味で、ビルの部屋に肖像写真が掲げられており、転換点においていつも深い示唆を与えられていると言う話でした。

しかし強いね。

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