2009年6月6日土曜日

週末雑感 090606


[東京 5日 ロイター] 内閣府は5日、「世界の潮流」と題する世界経済に関する報告書を公表した。

 米国では、国内総生産(GDP)の7割を占める個人消費が、戦後最悪の雇用情勢や信用収縮の継続の影響などから2010年までは本格回復に向かうことは困難とみている。さらに実体経済の悪化により貸出の不良債権化で金融機関の損失が拡大。金融システム安定化資金も金融危機が早期収束しない場合には枯渇するおそれがあるとしている。欧州も雇用情勢悪化により消費を中心とした自律的回復が困難な上、中東欧経済の悪化による外需の回復も期待できないとし、早期回復は望みが薄い。さらに財政の持続可能性への懸念から国債金利の上昇も懸念材料だとしている。

 一方、中国は4兆元の内需拡大策により固定投資の伸びが加速するなど内需は堅調に推移しているが、GDPに占める消費の割合が他のアジア諸国と比べても低く、安定成長のためには消費主導の成長への転換が必要だと指摘している。中国経済の世界経済に占める割合は7%強にすぎず、中国の景気回復が世界経済全体の回復をけん引することまでは期待できないが、アジア地域では、中国の回復が周辺国に寄与する可能性があるとしている。

これが正に現状のコンセンサスでしょうか。 この大きなシナリオの下で市場は雇用統計やISMなどのセンチメント指数等で投資家心理が揺すぶられているということなのでしょう。
因みに内閣府のHPにアクセスしましたが、まだレポートはUPされていません。 白書のところに半年おきにUPされますが分かり易い資料です。

ここにきて米国財政赤字拡大に起因する米国債利回りが新たな、そして大きな問題としてクリーズアップされつつあります。  市場としては把握し難い問題(ゴールが分からない)ですので、当面は10年債利回りと入札、ドル為替、原油を中心とするコモディティーに注目する事になるのでしょうか。

原油価格週足(クリックすると大きくなります。)

少し長いデータを引っ張り出して原油価格を素人なりに考えてみましょう。 下は1973年からのPPI(生産者物価指数)とその中のCrude Energy Material(赤線)です。これは70年代のオイルショック以降、21世紀に入るまで殆ど上昇していませんがITバブルが終わり、中国を中心とする途上国ブームに伴ってPPIのトレンドに大きく影響しています。  Crude Energy Materialは原油価格(West Texas Intermediate)とほぼ同様の動きをしている指標です。実際に米国株が強かったのはこのPPIの安定した期間であった事は分かりますよね。

もう少し短くしてPPI Crude Energy Materialを原油価格(West Texas Intermediate)と置き換えると。 PPI(赤:左)と原油(青:左)です。 リセッション期にPPIが低下するのは良く分かります。原油も基本は同じ事ですから今回のショックで下に引っ張りすぎたゴムが反動でどこまで戻るかの話が今だと僕は思います。別の言い方では投機資金が入り過ぎた反動で投機資金が出すぎた。まだ残り火の投機資金が入っており、どこかで頃合を見て逃げ出す。 高いボラティリティになる。タレブ流アウトザマネーのオプション戦略とか一杯入ってそうですね。


もう一つは原油価格はドル表示です。USD Index で修正した原油価格。 つまりドル生活圏以外から見た原油の価格です。意外とつまらなくなります。


原油は75ドルぐらいまでなら上昇してもおかしくは無いが、それが継続できるかは疑問なのと、米国財政赤字に起因するドル安によって価格だけが上昇している事態なのかは他通貨市場を考える上で考慮する必要がありそうです。

インフレで株が上がると言う意見もありますが、正に最初からMoney Illusion、上のグラフでも米国株長期強気相場下ではインフレは沈静していました。


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