2009年6月1日月曜日

プロ野球 観客動員数


小さい頃は阪急ブレーブスのファンで西宮球場にはよく野球を見に出かけていた。ブレーブスは強いのだがなにしろ人気の無い球団で、巨人戦のラジオを聴きながら試合を見ている人も多かった。当時の大阪経済圏には阪急、南海、阪神、近鉄と4球団もひしめきあっていたのだ。

主力選手はピッチャーでは山田、米田、梶本、足立、今井雄太郎、山口高志。1塁加藤秀、2塁マルカーノ、3塁島谷(森本)、SS大橋譲、RFウィリアムス、CF福本、LF蓑田、 C中沢。ショートの大橋は東都リーグの強打の本塁打王だったがプロ入り後は守備の人となり、打率は2割に満たないにもかかわらず、ずっとレギュラーを維持した。1試合にヒット2本を殺すといわれ、その強肩ゆえに西宮球場の外野芝は大橋の為に外野側に深く刈り込まれていた。

ダフ屋もボッタくりで高く売りつけるのでは無くて、買い集めたタダの内野招待券を「にいちゃん、窓口で買うよりずっとお得やで」と相当安く売ってくれる。お客にとってダフやは悪者と言うよりは、どちらかと言うと親切なおじさんだった。こんなことされて球団はたまったものではなかったろうが、なまじスタンドが常時ガラガラだからなにかにつけて招待券を配りまくった。西宮球場ではネット裏に案内嬢がエスコートしてくれて、弁当を広げられるテーブル付きの座席もあって、たまには安いながらも飲み食いしながら優雅に観戦することもできた。

特に阪神対巨人戦が甲子園球場である時は、甲子園は西宮球場と直線距離で3km程しか離れていないので、静まりかえった西宮球場に地鳴りのような甲子園の歓声が聞こえてきた。すると、白いイヤホンを耳につけたほろ酔いのオイチャンが、目の前の阪急戦おかまいなしに「田渕が3ラン打ちよったでぇ!」と大きい声で叫んでいたものだ。これがなにしろ閑散とした球場に響き渡ってしまうのが物悲しい。

近鉄に小川という玄人好みの一塁手がいてあだ名を「モーやん」といった。観客席から低く絞った声で「モーやん、もうちょっと後ろで守ったほうがええで、加藤(注:加藤秀)やで、打球速いで」すると小川が一歩後ろへ、「モーやん、もうちょっとや」小川がジリジリ下がると、「そうや、それでええんや」ほんまかいなと思ったけれど、いつもこんな調子だった。選手と対話が楽しめたのだ。

ある日、対近鉄戦でゲームは一方的(なにしろ阪急は強すぎて一方的な試合が多かった)、手持ち無沙汰になったので球場の入場者を数えてみた。東京ドームじゃ考えられないだろうが、当時の西宮では観客をざっと数えるくらい充分可能だった。 結果は500人ぐらいで、それにプラス2階席に阪急百貨店ブレーブス応援団の団体がひと塊りいただけだった。それなのに翌日の新聞には観客6千と書いてあった。当時は6千が新聞発表のミニマム値だったのだ。毎度毎度大勝ちするとてつもなく強い常勝チームを応援しながら、気分は毎度暗かった。でもブレーブスを愛していた。

大人になり仕事をするようになって、取引先の役員にこういった話と「西宮じゃベンチ裏の席でも前のイスの背もたれに足をかけて見れましたよ」と自慢したら、「難波(南海ホークス:大阪球場)はな、ベンチ裏でも寝転んで見れるで。」とやり返されたものだ。オリオンズの川崎球場では外野席に熱々のカップルがいて選手が興奮したり、試合そっちのけで花火や流しソーメンをしていた頃の何とも愛らしいパ・リーグの話だ。


最近はパリーグが面白い。
今日電話でそんな話をしていたら、データが気になったので少し調べてみた。

3年間のチーム別ホーム1試合平均観客動員数

広島が新球場に移転して俄然勢いをつけた。
日本ハム、西武も目立つ。 交流戦で巨人か阪神戦があると数字は伸びる。
もはや今のパリーグには昔のような惨めさは無い。

セ・パ両リーグ1試合平均観客動員数時系列

実はプロ野球が実際の観客動員数実数を発表するようになったのは2005年(縦の点線)から。
法人需要で売れた年間シート等も最近では来場しなければ実数には入らない。
昔の西宮が500を6000と発表していたことを考えると、セ・パの差はデータに見えるよりも狭まっていると思う。昔はもっと酷かったと言う意味だ。

東京ドームができた時、巨人はそれほど観客が増えなかったが、裏興行していた日本ハムが1試合当たり1万人程観客が増えた。 多分巨人戦ではドームに入れなかったから「日本ハム戦でも良いか」と言う人が多かったからだとと思う。効果はパリーグに大きく出ていたのだ。

金融ブログに一見似つかわしくはないが、観客動員は法人需要に支えられバブル期に伸び、一時低迷した。フランチャイズの地方への分散や営業努力で最近はプロ野球人気も盛り返していると言う話。

西宮球場は今ではモールに。  西宮ガーデン
データはパリーグBlue book,

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