2009年6月27日土曜日

宇宙を織りなすもの



高校の時は、教科書とかが重いと言う理由で運動着以外は手ぶらで通した。
それでも、それ程バカでもないので試験が近づくと一夜漬けの為に前の日には教科書を持ち帰っていたものだ。

ある日家に帰って次の日の試験科目をチェックすると3教科程の中に物理があったが、教科書は学校に置いてきたままで、ノートなどある訳でもなく、開き直って何もしないで試験に臨んだ。 結果は言うまでも無い事だが、そんな人間が読んだ物理の本だ。

タレブ氏のお陰でフラクタルの本を探しに普段は決して近寄らない数学・物理コーナーに近づいた時の事だ。 この本は周囲に不釣合いなほど高く平積みされており、多くの人がこの本を読んでいる事を示していた。 10ページ程立ち読みするととにかく面白い。 1Q84並みに惹きつける。 と言う訳でそこからお金を払った上に苦闘が始まる事になった。

この本はベストセラーなので書評類はアマゾンにもあるし、Googleで沢山出てくる。 そこで金融ブログを見るような人について何が興味をそそるのかを列挙していきたい。 この本はニュートン力学からアインシュタインの相対性理論、量子力学、時間、ビッグバン、インフレーション、ひも理論と順を追って展開し、最近の実験の動向、タイムマシン、今後は?と言う流れをおバカな高校生(レベルとして)にでも分かるように繰り返し丁寧に語ってくれる。 一部で作者を俗物物理学者などと揶揄する意見もあるようで、「ホラッ、素人が勘違いする」みたいな意見もあるが、元々何にも無い人が少々勘違いしたところで、FXで儲けようなどと勘違いするよりは実害が少ない。

  • 宇宙の年齢は140億年。太陽は50億年。銀河は1000億個ある。
  • 光の速度は何に対しても時速10億8000万キロメートル。
  • 空間内を進む運動だけに限れば、どんな物体の運動も、空間内を進む速度と、時間内を進む速度をあわせたものは、必ず光の速度と同じになる。
  • したがって誰もが同意できる「今」は無い。
  • 光速に近い速度で4時間程地球を離れ、4時間かけて折り返すと地球では600万年経過している。 従って大マゼラン星雲イスカンダルに行って1年を過ぎても戻れなくても地球は滅びているどころか人類は未だいない。
  • 空っぽの空間の概念。
  • 不思議な量子エンタングルメント(金融工学系の話にも時々出てくる) これは不思議な話で俄かには信じられない。
  • アインシュタインと量子力学の確執
  • デコヒーレンス
  • エントロピー  壊れたらもう戻らないハンプティ・ダンプティが登場する。
  • 暗黒物質
  • ヒッグス場
  • 全ての粒子はひもの振動から生まれ、その性質は振動のパターンで決まる。 E=mc^2
  • 私たちの生命を維持する為に必要な太陽の熱と光は毎秒430万トンの物質がエネルギーに変わる事によって生み出されている。
  • どうして多次元の計算が必要か?
  • M理論 ブレーン
  • 4次元時空(空間3+時間1)の細かい量子的なレベルで11次元の世界がある。
  • 『天使と悪魔」に出てきたCERNでは本当に大型加速器が実験しており、世界中で新しい実験装置が稼動に入る。
  • 粒子単位ではテレポーションは成功している。
  • タイムマシンは過去には行けないかもしれない。未来からの人を見かけたらタイムマシンが既に完成しているかもしれない。

単なる項目の羅列になってしまったが、これらは順を追わないと理解できなくなっている。  本文中で式が出たのは2箇所。 そのうち1つがTVCMでお馴染みのE=mc^2だ。良くちょっとしたメタファーで登場する「シュレディンガーの猫」や今まで曖昧だったものが少し薄い膜のような物が取れた感じになった。

それでも恥ずかしながら目からウロコの一番はニュートンの逆2乗の法則だ。物体間の距離が2倍になれば重力は4分の1になると言うやつ。
絵に描くと2次元だが、3次元で考えると表面積を考慮。  文科系の学生はこんな事でウロコが落ちるんです。

円周の長さは 2πr
球の表面積は 心配ある2年生  4πr^2
球の体積は 身の上に心配ある3年生  /3 4πr^3

高校のテキストでこれを使えば物理学者は増えると思う。

ブラック・スワン[上下]―タレブと併行して読んだが、助けになる知識は多い。

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