2009年8月16日日曜日

貧乏はお金持ち 




この本もTwitterで薦められて読んだ本である。
アマゾンで見ると今日現在で17件ものレビューが入っているので相当に売れている本であろう。
僕は前作の「黄金の羽」を読んでいないので、読んでいない僕がこの本をどう思ったかの感想だ。

先ず最初に感じたのは、題名とのギャップだ。 著者は文中に各種エピソードの引用元となる書籍を多数提示しており、内容にも時間をかけて書かれていると言う印象を持った。 題名からはちょっと工夫すればお金儲けが出来るとの安直なニュアンスが漂っているが、実際には金融マンでも読むべきであるにも拘らず、読んでいない本のエッセンスが凝縮されている。 そう言った意味では、最近数多く出版されているノウハウ本とは一線を画す為になる本だと僕は評価している。 金融マンはこれを読めばかなりの面倒を安直にはしょる事が出来ると思う。 最近流行の情宣的な、情報が不正確なブログ等と比較しても実に正確に情報収集されている。

コアになる内容は、給与所得ではなく、会社との雇用契約を業務委託契約に変え、サラリーマン法人にするといかにお得かと言うストーリーになっている。
アマゾン等のレビューではこの点に現実味が無いとの意見が多いようだが、仔細に渡って語られる恵まれた中小企業経営者や目端のきく人達の受けている特典、国家がいかに情報弱者であり政治的利権から遠い位置にいるサラリーマンから多く搾取しているかは改めて認識しておく必要があるだろう。 

昔隣家の表札の下に小さくXX商会と言う看板が出ていた。奥さんがアパートを経営しているだけであったが、車はベンツで、社員旅行でハワイに頻繁に行っていた事を思いださせた。

世界的なフラット化や非正規雇用者問題の沸騰など、今ある意味では続々とサラリーマン達が企業の庇護から引き離されている現実に、私だけは未来永劫大丈夫と言う幻想からは目覚めておく必要があるのかもしれないし、著者は最後にこう言って締めくくっている。

私はずっと、自由とは自らの手でつかみとるものだと考えていた。 だがようやく、それが間違っていたことに気がついた。 自由は、望んでもいないあなたのところに扉を押して破って強引にやってきて、外の世界へと連れ去るのである。

簡易化されたMM理論、エンロンやミルケンの下りなど、題名から受ける印象よりは実に内容の濃い本であった。

2 件のコメント:

mikeexpo さんのコメント...

素晴らしいレビューありがとうございます。おっしゃる通りですね。推薦者のひとりとして、安心しました。

Porco さんのコメント...

mikeexpoさん。実は題名の持つイメージから僕もあまり期待はしていなかったのです。しかし平易に書いてありますが、現状把握の為のポイントはしっかりと抑えてあると思います。