2009年10月26日月曜日

日本の財政赤字


週末は財政赤字についてダラダラと取りとめも無く色々と考えてみました。

先進各国は民間部門のレバレッジ解消を埋めるべく大規模な財政出動をしましたが、その反動がどうでるのかが今後の投資方針の大きな流れに影響を及ぼすからです。

先ず現在の財政赤字に関してはカウンターがあります。
また財務省による情報はここでわかります。

財政赤字の問題点 世代間の負担に関する資料等



次に日本国債について考えてみます。

先ず広く言われています95%が国内で消化されている状況は将来の支払いについて問題は無いと言う考え方です。外人投資家が保有している訳では無いので国家としてのデフォルトは考えにくいと言うよくある話です。 国家は寿命のある個人とは違いますので、借り換えを繰り返し永遠に借り続けると言う事が可能です。 何時までに完済すべしと言うわけではありません。

但しその金額には制限があるのだろうと思います。今、歳入が40兆円を割れて、利払いが約10兆円。 利払いを受け取るのは債券保有者つまり国民ですが、仮に国債発行額の増加や金利水準の上昇等で利払いと歳入が同じになれば、さらに国債を発行するか増税する以外に国は予算を立てる事ができません。 それは前回のエントリーで考えていた事です。

ここにリカードの等価定理(財政赤字による公債の負担が現在世代と将来世代では変わりがないことを示した定理。wiki)があります。
これに関してはアゴラで池尾先生が野口先生の「超」整理日記#466(『週刊ダイヤモンド』6/13)に世代会計の観点から反論する形で説明がなされています。国債の負担--池尾和人

少し私なりにポンチ絵を使って考えてみましょう。 青字は先生のブログからの引用です。
ここでは税か国債発行か?と言う風に考えます。国として歳入以上の支出が求められる時に、例えば消費税増税をして税を徴収するのか、あるいは後で儲かったらお返ししますと言うので取り敢えず国債を発行するのかと言う問題です。株屋から見ればMM理論における株式資本か借入金かの問題と同じような話です。


いまごく簡単な世代重複モデルを考えることにし、第1世代は第1期と第2期の2期間だけを生き、第2世代は第2期と第3期の2期間だけを生きるとしよう。そして、各世代はその世代が生きる最初の期にのみ収入があるとし、第1世代の第1期における収入をY1、第2世代の第2期における収入をY2であるとしよう。金利はゼロだと考える。また、論点と関係しないその他の貯蓄行動等は無視する。

先ずここで大事な事は受益を受けるのは第1世代であると言う事です。

必要な政府支出を税金で賄った場合。
第1世代の可処分所得はY1-GですがGの分の受益があります。

次に税金の替わりに国債発行で賄った場合。
これも第1世代の可処分所得はY1-Gですから、受益者が負担した形となっています。

ところが相続する前に老後の生活資金の為にと第1世代が国債を売却して消費した場合。モデルは国内に限定していますから購入者は第2世代しかない。
受益を受けたはずの第1世代の可処分所得はY1と受益分Gが手元に残りますが、借金を返すつまり国債を償還する為には、第2世代の可処分所得はY2-Gになってしまいます。また第2世代が国債を購入しない場合(外人に売却した場合)でも、償還の為の増税によって第2世代の可処分所得はY2-Gと同じとなりますが、今度は国際金融市場に本格的に翻弄される事になります。 それが嫌なら外人が手も出さないような価格でずっと売買していなさいと言う事です。  国内の誰かが抜けたら危険な状態になるのかもしれません。 もしかしたらそれは郵貯だったのかもしれません。

リカードの等価定理が成立するためには、国債の償還のための増税が第2期に第1世代に対して行われるか、第1世代が子孫(第2世代)のことを配慮して国債の償還に必要な額の資産をタダで譲り渡すことが条件になる。果たして、これらのいずれかの条件が現代日本で成り立つのであろうか?

これが嫌なら、永久に国内世代間で転売を繰り返して行けば良い事になりますが、第1世代だけはY1+受益のGで、後の世代は可処分所得だけと言う事になります。

今はこんなノリですが、国債だけ鎖国しているなんていつまでもできるのでしょうか?

上のモデルでは弟1世代の受益のために国債が発行される事になっていますが、受益とは何でしょうか?
債務額も重要ですが、何に使われたのか?投資先が重要です。次世代が受益できるようなものであれば世代間の問題もいくらかは癒されるでしょう。

国家ですから総てが利益の為では無いでしょうが、税が投入されると言う事は会社で言えば、投資です。 国債発行による資金が何に使われたか?投資が反映されるのは収益ですからこの場合は歳入増あるいは法人税や所得税による税収増と言う形であるべきです。あるは政府の価値ある資産でも良いでしょう。 価値ある資産はキャシュフローがありそうですけどもね。果たして国家としての成長に寄与するようにインフラに投資されて来たのでしょうか?

政府のバランスシート(上図)はありますが良くは分かりません。 それよりも日々我々が感じてしまうのは、作りすぎた道路、空港、箱物、ダム、外郭団体、幸い民主党政権はこのあたり改革しようと取り組んでいます。 郵貯の事は気になりますが、大塚副大臣は今は大変そうなので、信じて待つ事としましょう。


しかしアカデミックなサイドで国債の償還可能性とかは研究していなのでしょうか?日曜日に探してみましたがこのサイトが見つかりました。 

財政の破綻確率に関するニュース
「経済財政の中長期方針と10年展望:比較試算」に基づく試算結果「日本の財政の将来予想(2009年4月23日版)」


驚くような数字ではありますが、手法やテナーなど取り敢えず私には評価する力はありませんのでコメントしません。時間かけて見てみます。



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