2009年11月9日月曜日

今さら郵政民営化



私のブログは政治的な事をあまり語るつもりはありません。
ここで文句を垂れ流したところで、読者は限定されていますし、そんな事は期待されていないだろうし、私自身も書きたいと言う欲求が無いからでした。

週末に資料をあさっていましたら国会図書館の調査と情報ーIssue Briefに2009年11月5日付けで「郵政民営化の現状」と言うレポートがありました。

調査と情報は立法調査資料であって、国立国会図書館は別に民主党を攻撃する団体ではありません。 さらにこのレポートは国土交通課中里孝氏の署名が入っております。

自民党も郵政民営化については腰砕けになっていた訳で彼は自民党の回し者と言う訳でもなく、全く公平な観点で国会審議に役立つべく淡々とこれまでの経緯を記しただけであると思います。

ところがこの淡々と真実を連ねただけの文章が誠に辛らつな文章となってしまっている事は皮肉と言う他はありません。 内容は是非読んでおいて頂きたいのですが、かいつまんでいくつか挙げておきます。

先ず表紙から、太字が引用です。

郵政民営化の主な目的は、資金の流れを「官から民へ」変えることによる我が国の経済の効率化と、先細りが懸念される郵政三事業の収益力向上による「将来の国民負担の回避」であるが、これらは、すぐに成果が現れるものでも、実感しやすいものでもないため、そのメリットは一般には理解されにくい。一方、民営化後に簡易郵便局の一時閉鎖局が増加したことや、分社化によって利便性が低下したことなどが、民営化のデメリットとして指摘されている。

民営化のメリットは一般に理解されにくい。これは公営である事に大きなデメリットが存在したけれど解りにくかったからです。

平成17 年9 月11 日のいわゆる郵政選挙1から時が経つにつれ、何のために郵政民営化が行われたのか、という改革本来の目的が忘れ去られようとしている。

郵便貯金は国民金融資産1400兆円の4分の1を占め、以前は財政投融資として官の天下り団体によるずさんな経営やムダ使いを助長するとして批難されてきました。財投は段階的に削減されてきていますが中身は国債に替わっているだけです。

郵政事業は独立採算ではあったものの、預託金への金利上乗せや、法人税、事業税、預金保険料の免除などの「隠れた補助金」や「見えない国民負担」によって成り立っているとの批判があり、こうした「官業ゆえの特典」ともいわれる、民間に比べて有利な競争条件が市場をゆがめることとなり、公的金融の肥大化を招いたとも指摘されていた。(かくれた補助金は1 兆1000 億円程度から1 兆2000 億円程度であることが、平成16 年7 月27 日の経済財政諮問会議で紹介されている)

そもそも日本の金融業発展の阻害要因として挙げられるのは、1)護送船団方式によって弱い金融機関も守られてきた為オーバー・バンキングにある。2)政府系金融機関の金融市場への関与が大きすぎるオーバープレゼンスにあると考えられています。上記に加え政府による「暗黙の保証」の問題もあります。この問題は郵貯民営化の時点でも説明されておりました。こう言った問題は忘れられ、銀行に人情が無いとか曖昧な基準のみが横行している懸念があります。

いまさら官に戻した場合の国民負担は考慮されなければなりません。

小泉改革
小泉純一郎総理大臣(当時)は衆議院を解散し、郵政民営化の是非について国民の信を問うとした。当時は、郵政OB のファミリー企業への天下りや、職員による度重なる不祥事、特定郵便局の問題や、郵貯・簡保施設の巨額の赤字など、様々な問題も報じられていた。

民営化によってこれらのものは排除されるはずでしたが、郵政人事や特定郵便局長会などの勢いを見ると逆行するのでしょうか?是非前原さんにお伺いしたい。

民営化の評価
日本郵政が、平成20 年5 月と平成21 年2 月に顧客に対して行った「日本郵政グループ顧客満足度調査」の「民営化前後の全体評価」によると、民営化によって「悪くなった(約7%)」という評価よりも「良くなった(約40%)」という評価のほうが多くなっている。一方、全国郵便局長会(全特)が、平成20 年2 月から3 月に全郵便局長を対象として行ったアンケート20では、「お客さまが民営化後の郵便局のサービスをどのようにとらえていると思いますか。」との問いに対して、「悪くなった」との回答73.8%を占めており、利用者の評価と郵便局長の認識が大きく異なっている

民営化が「悪い悪い」と言う事をどうも実感できていませんでしたが、どうも特定郵便局長以外はそうなんですね。しかし自分の支店に自分の会社のサービスが良くなったかどうか聞く経営者がいるでしょうか?とりあえずユーザーに聞くのはあまりにも当たり前。

この民営化からの逆行は誰が得をするかは余りにも露骨です。

国民が自民党に愛想をつかしたのは、安倍総理が郵政民営化造反派を簡単に許して復党させ、その後官のムダ排除や天下り問題に関して生ぬるい対応を続けたからだと考えています。 ですからその対立軸にあった民主党の「天下り絶滅」は説得力があったのです。

でも今の惨状はどうでしょうか。 郵政の官への逆行は明らかに国民負担を増加させます。金融業の発展も遅らせるでしょう。 資金ニーズが慢性的に無いのも土建などのぶら下がり産業が多いからかも知れません。 対抗軸であるべき自民党はこの件では全く説得力を持てません。みんなの党が大きくなるのを待つか既存政党の分裂をまつしか無いのかもしれませんね。 丁度よい資産分散の投資信託が無いようなものです。

この資料は天下り問題でいきり立つ前に是非一度読んで脳みそとHDにしまっておきましょう。
どこかで頭にきた時に、自分はどうして頭にきているのか整理の一助になるかと思います。
それとこの書き手ちょっと心配です。 注意して見守ってあげましょう。でもどうすれば良いのだろう。


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