2009年12月1日火曜日

国民年金納付率 年金⑩


私は年金の専門家でも何でもありません。
個人金融資産のアセットミックスに関してもう少し合理的な選択は出来ないものだろうか?
とか、そう言った基本的なところを調べようとして勉強し始めたのですが、調べれば調べるほど大変な事がわかってきてしまう。
あるいはわからなくなってきてしまうと言った方が正しいのかもしれません。

企業の退職給付債務に関しては株式市場を通じて問題が顕在化しやすい分野でありますし、我々もロイターや日経を通じてニュースも入りやすいテーマでもあります。
一方で国民年金と言う部分は何となくダメそうだとか、長妻新大臣が官僚組織と格闘し正常化に向かっているとかの漠たるイメージがある訳ですが、実態はどういう事になっているのか?

ここで以前作った日本の年金システムの図をもう一度見てみましょう。
クリックすると大きくなります。

横方向に各年金制度の加入者、縦が年金資産となります。
国民年金自体は70.07milですから7,007万人が加入(加入と言っても国民皆保険が前提ですが)していると言う事です。
ここから厚生年金加入者のサラリーマン3,457万人、公務員共済加入者の451万人、3号保険者と言われるサラリーマン、公務員達の配偶者1,063万人を差し引いた人数が大よその自営業者となります。この部分が2,035万人いると言う事です。もちろん他にも私立学校の私学共済などありますが省略します。

サラリーマンや公務員、さらにその配偶者は給料天引きと言う日本特有の制度で漏れなく保険料は徴収されてしまいますが、サラリーマンでは無い国民年金加入者は毎月保険料を納付しなければなりません。(まとめて支払う方法もあります) 家賃に困るような人が納付できるわけはありませんし、最近では給食費でもわざと納めない人もいる程ですから自発的に納付すると言う制度では当然納付率は低くなります。 ましてや払わないからと言って目先の生活には目に見えて影響はありません。


では、自営業者2,035万人の内どのくらいの人が払ってないか? と言うより、何%の人が保険料を支払っているか?


30歳以下では払わない人が普通なのです。 全体でも正確に言うと45.6%しか納付率はありませんから、加入者2,035.4万人のうち928万人しか払っていない事になります。
このデータは所得が低くて保険料納付支払い免除・猶予者などを分母から差し引いてありませんので実質納付率と言います。 単に納付率と言うと、分母を調整しますので62.1%とか見栄えの良い数字になってしまいます。騙されてはいけません。

「払わない奴は貰えないないんだから良いじゃないか将来知らないぞ」とか「将来は生活保護を貰えるし、年金なんかよりずっと多いはずだから年金なんか払えるか!」とか色々ご意見はあるのですが、その前にこの国民年金の構造は賦課方式と言って現役世代が年金生活世代の面倒を見る方式なのです。
つまり今まで積み立てた資金を配分しているわけでは無い。 今払って貰ったお金を右から左に渡しているシステムなのです。

ここでもう一度年金システムの図を見て下さい。 横の長さが加入者の数、縦が資金の量です。 国民年金は横が長く縦が短い。加入者は多いが、資産は無いのです。
半分以下の人間しか払わないのに一体どうやっているんだ? ご心配無く、全国の労働者サラリーマンの皆さん。 厚生年金や共済も基礎部分と言って部分的に国民年金の一部となっているのです。と言うか一部にしてしまったのです。 

平成19年度で言えば、国民年金は18兆1518億円給付しています。 で、この原資は国民年金、厚生年金や共済から上納金として基礎年金拠出金と言う名前で支払われているのです。 細かくは書きませんが当然お金のあるところは負担が大きくなっています(1人当たりで見て)。 所得税で捕捉され年金でも払わされていると言って間違いないでしょう。

詳細は株式会社日本生活設計(旧:企業年金研究所)のブログがとても役にたつと思います。


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