2009年2月17日火曜日

気長な話


米国のバッド・バンク問題も資本主義の総本山として国有化(nationalization)と言うwordが嫌気されているようなので、Pre-privatizationはどうでしょう。とマンキュー教授のブログにもあったが、想定される救済規模の大きさからガイトナーも数字をすぐには提示できなかったようだ。 いずれ形はどうあれ終わりの無い物語はそうそう無いので。国有化と呼ばない国有化で決着すると考えております。

ブルンバーグでバルチック海運指数:年初来で147%上昇-資源国通貨の高騰示唆かと言う記事が出ていました。これは私の市況ブログのほうでもウォッチしていますが、資源価格と資源国通貨上昇の前触れと言う記事です。 バルチック指数は別の要因でも大きくブレますのでまあそれは記事を見て頂いておくとして、下のグラフです。
GSCIの工業金属(銅とかアルミ)の指数と上海、日経、インド、ハンセンと指数を並べてみました。
しかも日本株に一番有利なように2003年の4月をスタートラインにしています。


そして下のグラフは為替を無視した単純な指数のリターンです。
6年複利で年率に直すと工業金属で6.66%、上海で7.5%、インドは20.5%リターンが出ていました。
途中のリターンが高すぎて、皆下がってしまって大変だ。とも思いますが、ピンポイントで無く、ここらあたり、と言う考え方では、成長なくしてリターン無しと言うところでしょう。

目にしているのは長い時間のほんの一コマ。


2009年2月16日月曜日

至近距離から鉄砲玉


古賀氏「至近距離から鉄砲玉」  首相批判の小泉氏発言に反発
自民党の古賀誠選対委員長は16日、小泉純一郎元首相による麻生太郎首相批判について「『真っ正面から鉄砲を撃っている』と言っているが、そうおっしゃる方は至近距離から(麻生首相に)鉄砲玉を撃った。私たちはたまったものではない」と反発した。名古屋市内での古賀派衆院議員のパーティーで語った。
また、実質国内総生産(GDP)の大幅減に関して、党内が結束して2008年度第2次補正予算関連法案と09年度予算案を早期に成立させる必要性を強調した。
2009/02/16 13:58   【共同通信】

すごい発言ですね、共同通信ですからね。まさに派閥抗争。抗争の文字が似つかわしくなってきましたね。誤訳されて海外で実際に発砲し合っていると報道されないと良いですね。

 「以前は後ろから発砲する事はあっても、真正面から鉄砲を撃たなかったろう」と。小泉元首相。 それを受けて「(俺らは遠くから撃っただけだろう。おまえらは)至近距離から鉄砲玉を撃った。私達はたまったものではない」と古賀さん。(   )は想像

昔の東映映画でいくと若いものを煽っているのですかね。 若いものはもう動かんでしょ。小選挙区化によって派閥の求心力が低下し(自民党から1人しか候補者が出ないから派閥の長で無く、党から資金を貰えば良い。)派閥へのご恩、ご奉公の関係が崩れた以上、派閥のガバナンスは低下してしまった。党自体のガバナンスの低下はとうとう内戦状態にまで発展した。ひょとすると財務大臣はこれを憂いで深酒してしまったのかもしれない。

市街地での銃撃戦は市民に迷惑がかかるので、早く選挙して下さい。本日発表のGDPは前期比(-)12.7%。サプライズ無し。 2009年の実質GDPは仮に四半期成長率が1年間横ばいでも3%以上のマイナスになるそうだ。因みに現時点で想定される財政出動規模は12兆円。

追記:
中川財務・金融相は16日午後の衆院財務金融委員会で、主要7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)後の記者会見でもうろうとした状態でかみ合わないやりとりを繰り返した問題について「若干風邪を引いておりまして、風邪薬を普段より多めに飲んだ」と釈明した。飲酒による泥酔との指摘には、中川氏は「飲んだのと、たしなむのは意味が違う。飲んだのを『ごっくん』ということであれば、『ごっくん』はしていない」と飲酒疑惑を否定した。 asahi.com

財務相と一緒に記者会見に出席していた白川方明・日本銀行総裁は「慎重に言葉を選びながらお考えを述べられ、少しお疲れかなという感じも受けた」と述べて財務相をかばった。asahi.com
中央銀行は未だ大丈夫なようだ。

追記2:
中川昭一財務相兼金融担当相が先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)閉幕後、ろれつが回らない状態で記者会見した問題で、自民党幹部から16日、「世界に恥をさらしてくれた」として、中川氏の辞任を求める声が上がった。
 中川氏は16日の衆院財務金融委員会で「ああいう形で映像、発言が世界に報じられ、国会はもとより国民に大変申し訳ない。深く反省している」と謝罪する一方、「深酒」が原因との見方をあらためて否定した。ただ、中川氏の行為は日本の国際的な信用にかかわりかねず、麻生太郎首相が最終判断を迫られる展開も予想される。
 自民党幹部は共同通信の取材に「会見には世界各国の記者がいた。どうしようもない。自ら腹を切るべきだ。1日でも早い方がいい」と述べ、早期に辞任すべきだとの考えを強調した。共同



2009年2月15日日曜日

週末雑感 090215


今朝のテレビは麻生首相に対する小泉発言一色。 それに簡保の宿だ。
オリックスの入札問題で気勢を上げる鳩山総務大臣へのインタビューでは、簡保の宿は稼働率75%もあり、利用者は多い、こんな良い物。。。と仰っていたが、そもそも官業(未だ政府が100%株式を保有)が年間40~50億円も赤字を出しながら安い価格設定でホテル業を運営している事自体、民業圧迫では無いのか? 入札の過程で怪しい事があるならば、それは別件だ。 メリル・リンチへのアドバイス・フィーの6億円が高いのか安いのか正直分からないが、メリルに決定した理由も明確に示せば良い事だ。 問題の本質は何故こんな採算の悪い物を作ったのか? 役所がやっているので相変わらず責任の所在は郵政と言う漠然とした主体ですっきりしない。 今民営化を元に戻す力が働いているように見受けるが、透けて見えるのは利権構造の復活だけだ。 


今週の日経ビジネスはサブタイトルに「中国・インド経済最前線 -2極化する新興市場」がテーマだ。
昨年12月30日からの原指数の戻しでは中国が目立って大きいが、中国は今回の危機以前に国内のバブル退治に入っていたから下げも一方的な分、下げからの戻しの%も高くなりがちだ。
残念ながら日本は一番悪い。


中国株がピークを打った2007年10月からの比較

中国は沿岸部と内陸部の2極。 インドでは欧米金融機関の撤退に伴うローンを基本とする高額商品は不調だが、消費ブームは続いている。 英語圏からのIT系アウトソース(バックオフィス等)ビジネスは米国企業のコスト削減努力から好調を維持できそう。 デカップリング論は影を潜めたが、結局は成長の無い国での株式は上がらない。

人口の減る日本は他の国に同調した同じような施策では相対的な国力が低下するのは必然だ。経済成長を目指さずに幸せ度合いを追い求めるなら、それはそれで目標を明確にすれば良い。 ずるずると落ちて行くのは国民のフラストレーションが溜まるだけだ。

2009年2月14日土曜日

アメリカ後の世界


昨年6月頃からNewsWeek等で特集記事が組まれるなど話題になっていたアメリカ後の世界を読んだ。

著者ファリード・ザカリアは1980年代にインド工科大学を卒業、当時の卒業生の75%がそうするように、米国に移住し、ハーバードで博士号を取得し、ジャーナリストとなり、現在はニューズウィーク誌の国際版の編集長。

国際政治の専門家が正統的な視点から分かり易く解きほぐした米国の国際社会における現状認識と歴史的過程の本で、米国でベストセラーとなった事は容易に理解できる。 本の内容はタイトルが良く整理されているので、そのままだ。



1.「アメリカ以外のすべての国」の台頭
2.地球規模の権力シフトが始まった
3.「非西洋」と「西洋」が混じり合う新しい世界
4.中国は”非対称的な超大国”の道をゆく
5.民主主義という宿命を背負うインド
6.アメリカはこのまま没落するのか
7.アメリカは自らをグローバル化できるか

インド移民の成功者としてのバイアスは通常の物よりコンテンツをインド、英国に割く分量が多い事に感じられるが、読者にとってはインドの現状がコンパクトに纏められこの本の付加価値が高まっていると思える。 またアイ・ポイントが我々日本人にも近い印象を持てるのもこの本の理解を容易にしている。

中でも移民問題では、米国の白人層の出生率は欧州並みに低いが移民が成長を維持できる出生率を担っている事だけでは無く、イノベーションにおけるアメリカの優位性もその産物であると説明する。 米国で勤務する科学研究者の50%は外国人もしくは移民、2006年には科学博士と工学博士の40%、コンピューター科学博士の65%が外国人もしくは移民だったそうだ。さらに2010年にはすべての分野の博士課程で外国人学生が50%を超え、科学の分野では75%に近づくと予想されている。

日本では「環境関連技術に強いから、これからは日本の時代」と言うような意見もあるが、米国のナノテクノロジー、バイオテクノロジーでの優位性や優秀な外国人への開放性等どちらがイノベーションを起こし安い環境にあるかは歴然だろう。 米国の今後はブシュ・ジュニア時代に後退した正統性(正義が感じられるかどうか)の回復とオープンな環境の維持と言う点で今後も繁栄を続けるだろう。 そう言う意味で、米国覇権の終焉では無く、アメリカ以外の国の台頭なのだ。

この本は至る所に少し調べてみたい事項等が頻繁に登場するので、ネットにアクセスできる環境で読む事をお勧めする。御蔭でアマゾンで別の本を3冊程購入する事になってしまったが、そちらはまた紹介します。


2009年2月12日木曜日

怒ると言うより笑っちゃう


麻生首相発言の混迷ぶりにとうとう小泉元首相が登場して、「後ろから弾を撃ってくると言うより、こっちを向いて撃ってきている」、「怒ると言うより笑っちゃう」とまで言わしめた。現在の衆院圧倒的有利の状況を郵政民営化で作った人の発言だけに、少なくとも麻生内閣で選挙を戦うとか言う状況では完全に無くなった。

「派遣切り」にかこつけて改革路線の修正とか言っているが、本当にそれが民意なのか?と言う疑問を私は持ってる。 自民の支持率は凋落しているが、他の政党も強いと言う訳でもなく、強いのはオバマ大統領だけだ。 麻生内閣の支持率とオバマ大統領の支持率をたすと100%になるとか言うジョークも出回っているが、笑えたものではない。

では麻生首相の替わりに誰を顔にして選挙を戦うか?となると、派閥首領の顔を見渡しても誰もいない。
策に窮して、小池+石原、どうせ難しい「景気対策」は2番手にして「霞ヶ関改革」あたりを金看板にすれば、結構あっさり自民大勝になるかもしれない。 派閥首領がずるずると付いてはくるだろうけど。なんて想像もしてしまう。

小沢代表は選挙に勝つ事が目的で、首相になる気は無いと言う話は実しやかに言われている。それであればマニュフェストは取り合えず置いて、猟官運動防止の為地下工作になっているとか言う閣僚人事までは要らないから首相は誰にするつもりか知りたい。でもそれでは、民意で選ばれた内閣では無いなどと言われて今の自民党と同じか。つまり小沢さんがやると言う事か。

民主党は若手の売り出しに失敗している。
もしも菅vs小池ならコロッと自民に100ユーロ天。
小沢vs小池ならイーブンかな?
「どちらともいえない」って人が圧勝らしいけど。

米金融安定化策 0902


ガイトナー財務長官が発表した1兆ドルの米金融安定化策に対して具体性が無く、実効性に欠けると言う意見が多いが、元々BAD BANK構想+国有化議論の過程で資産価格の適正な評価と言う問題は直に解決できそうな問題ではなかった。 ガイトナーの発言で資産査定をやりたいと言う至極真っ当な話が挿入されていたのは当然だ。「未だそんな事言ってるの?」は無いだろう。

CNBC等の株式相場番組等を見ていると、もともと市場は今回の金融機関の損失に対して過小評価(損失を甘く見る)していたのでは無いだろうか。 陽気過ぎる。 それが今回の全般的な失望と不安になっているように思う。

住宅価格は未だ下がる予想で、商業不動産がこれから。BIG3はいよいよカウントダウン、格付けの見直しは未だ続いているし、今後も続く。 そもそもこの仮定で資産価格を決めよう、しかも国有化を出来る限り避け、中国当りが国債を外しだしているので、財政負担をミニマイズしてなど殆どMission Impossibleに近い条件下にある事に市場は気付いたのだと思う。

GDPの規模は違うが、米国で国費を費やしたイベント・ベスト・ランキング

第2次世界大戦       36,000億ドル
NASA(1958-2008)   8,512
ベトナム戦争          6,980
湾岸戦争 Ⅱ          5,970
ニューディール                    5,000
朝鮮戦争           4,540
S&L                                 2,560

CNBC インフレ調整推計値

Deflation risk


マンキュー教授のブログでは、2月4日のNYTに掲載されたクルーグマン教授の「デフレ・リスク」に関しての反論で、セントルイス連銀のDBから下のチャートが提示された。インフレ連動債と5年TBの比較だ。

昨年7月以降、両者のスプレッドは縮小し、年末にかけて逆転。コモディティ価格の急激な下落を背景に市場はデフレリスクを大きく意識していたが、ここへ来て両者は再びクロス。デフレリスクは残るものの、もう少し様子を見る必要も出てきた。 青線が5年債、赤線がインフレ連動債。


下のチャートはクルーマンの論拠、2月4日の1980年~2007年のGDP GAPとインフレの一次回帰

因みに昨日はEmployment Cost Indexでデフレ・リスクを説明している。

St Louis FEDはデータと分析用のグラフを無料で提供してくれている非常にありがたい存在。
日銀も頑張っているけれど。もうひと頑張り欲しい。


2009年2月11日水曜日

Roubini + Taleb, Krugman


クルーグマンはNYTで。昨日のルービニとタレブのCNBCのTV。あれは世界経済危機についてではなく、株式投資について尋ねているだけで、モンティ・パイソンのコミュニスト・クイズみたいなもんだとCNBCを皮肉ったVIDEOを紹介。

懐かしいモンティパイソン。

昨日のブルムバーグ
こっちがマトモだ。



でも中身はこれまでと一緒だから、時間の無駄。

結局、この人に聞くのが一番だ。
ABC NEWSが一番わかりやすい。


2009年2月10日火曜日

Rubini + Black Swan Taleb


CNBCでMr.Doomことルービニ教授と「ブラック スワン」の著者タレブ氏の組み合わせインタビュー番組をしていた。 ルービニ教授は自身の資産は全て現金で「Cash is the King」、タレブ氏ももちろん現金だったが、両者とも現在強烈にキャシュを創造中だから、なのかもしれない。

ルービニ教授はリセッション脱出には少なくとも12ヶ月は必要、未だ何も見えていないとのご宣託。正しく事を運ばないとかなりの可能性で、日本みたいになる。発表済みでは1兆ドルの償却だが、未だ別に2.6兆ドルある。 損は積もりリセッションは深化する。

タレブはルービニ教授ほど弱気では無いが、まだまだ難問続出と考えている。今は始まりでしかない。

現在ガイトナー財務長官が模索している景気刺激策の効果については、両者とも何も変わらないとの答えでした。  面白い組み合わせ。  必見。

2009年2月9日月曜日

10の理由の使い方


昨日のブログのジム・クレーマーの番組は人気番組だが、バロンズによると彼の推奨銘柄のパーフォーマンスは下のグラフのようにパッとしないどころかETFを買ってたほうがずっとマシ。  対SPで番組の(-)12日から計測。  つまり赤い線、上昇している銘柄を買い。下落銘柄を売り。その後株価は反対に動いて損してしまうと言うパターンだ。  それでも視聴者はチャンネルを合わせる。


昔から出来る証券セールスは強気だった。 証券会社の役員まで出世したような人達は100%強気。従って役員会なんか陽気なものだった。どちらかと言えば、配ってはいけないようなところにお金を配ってしまう犯罪が主で、市場が悪くなると人の金を自分の財布に仕舞い込む犯罪もどきが主流になる。

それは90年までの長い期間「株は長期投資」が真実の世界で、買い推奨は無敵で株は買って持ち続ければ儲かったからだ。  金融商品の株式と言うアセットクラスを預貯金の代替として販売するのに弱気でセールスに来られても、例えば「トヨタ世界不況と為替でボコボコですよ、ショートしましょ。」と、初対面のセールスに勧められても投資家も困惑するだろうから今でも出来るセールスは強気なんだろう。  ただ20年近くボックス相場やられると、出来るセールスは永続きしなくなっているような気がする。  発想変えて、伸びそうな国に強気を見つけるしかなさそうだ。

2009年2月8日日曜日

あなたが思っているより市場が強い10の理由


失業統計は過去16年間で最悪の7.6%だったが、NY市場は反発した。他にも決算等々ろくな数字は無いがいよいよ取りあえずの底が近いか。
CNBC の人気番組Mad Moneyのジム・クレーマーが示す。
10の訳(理由)

1)FEDがとにかく何とかしようとしてる。
2)政府は景気刺激策の議会通過と格闘している間に他国は既にテコ入れしている。中国。
3)世界景気のバロメーター、バルチック海運指数は底打ちから上昇に転じた。これは昨年酷く下がったが中国需要のおかげで順調だ。ニッケルや銅、石油も底を打った。世界景気回復の兆候だ。

4)中国市場は年初から20%上昇。中国景気はコモディティを消費する。石炭、鉄、銅、アルミ、穀物や消費財等の国際的な在庫減らしに貢献する。
5)見通し真っ暗のニュースのシスコ・システム(CSCO)、減配のステートストリート(STT)等は先週、11.3%と29.7%上昇した。これで下げないのは売られ過ぎだからだ。
6)ウォルマート(WMT)が上昇。消費者はお金を使い始めている。

7)ハウジングセールは価格を下げながらも上昇。$15,000の税優遇と併せれば住宅市場は多分今年中に底を打つ。
8)ヘッジファンドの売りは終了した。少なくとも今は。解約もひと段落、やつらにも息抜きが必要。
9)アップル(AAPL)、リサーチインモーション(RIMM)、グーグル(GOOG)、アマゾン(AMZN)が反発開始。市場リーダーが引っ張る。
10)UPS(UPS)決算発表、輸送ビジネスはウォール街が思っているほど悪くない。FED EX(FDX)や鉄道株は買い。

楽観主義者になる理由も無いが、この局面はポジティブで良いのでは?

2009年2月7日土曜日

Japan’s Big-Works Stimulus Is Lesson


マンキュー教授のブログがNew York Times の日本の公共事業投資による景気刺激策についての記事をピックアップしてあった。

記事の内容は今まさに上院で議論されている、オバマ大統領の景気刺激策に関して、過去20年程低迷している日本刺激策に学ぼうと言う趣旨で、道路や箱物は魅力だが、所詮一時的なものであって、結局、刑務所、大学、水族館は継続的な雇用を創出したと言う結論になっている。

「Buy American条項」とか付加しようとするロビーイングの強力さを見せつけられると米国でも気をつけておかないと箱モノではなくとも利権獲得競争が凄いであろう事は想像が付く。

この記事で取り上げられているのは島根県の浜田市だ。今売れっ子のDAIGOの祖父にあたる竹下登の地元でもあり、「公共工事の予算面では優遇され続けてきた。」 「250億円かけた萩・石見空港は不気味なほど閑散として1日2便しかない。」とあるが私の経験ではコウノトリ但馬空港 は平日1日1便でSAAB340Bだった。

「人口61,000人のこの市に、浜田自動車道が通り、立派な浜田バイパス、大学、刑務所、世界子供美術館アサヒテングストン・スキー場県立しまね海洋館、(浜田市施設紹介)等々があるが浜田市だけが異常なのでは無く、バブル崩壊後の経済対策で日本中に道やダムや大型建造物があふれかえっており1991年から昨年まで$6.3兆ドル(600兆円)が建設・土木関係に使われた」とある。 そしてこのツケが巨額の財政赤字、これが建設業者だらけの国を維持してしまい、今また延命策で「地方は疲弊している」とやっている訳だ。

ここでの箱モノのシンボルは70億円かけたマリーンブリッジだ。地図を見てもらえば分かるが、別に橋は必要なさそうだし実際使う人はいないようで、 NYTのインタビューに答えた地元のシマダさん(70)は「バンジージャンプになら使えるではないの」とお答えになっている。

因みに行政の説明では。
平成11年8月に完成した、漁港施設としては最も長い305メートルの斜張橋(しゃちょうきょう)です。高い主塔(海面上約92メートル)と斜めに張ったケーブルを特徴とするマリン大橋は、海・漁業とのふれあいと水産業の発展をめざした水産都市浜田のシンボルです。
この浜田マリン大橋は、「活力と潤いのある水産都市の形成」を目的とした「浜田地区新マリノベーション拠点交流促進総合整備計画」のひとつです。瀬戸ヶ島地区と原井、笠柄地区を最短距離で行き来することによって、円滑な物流を行うためにできました。

浜田市を調べていたら副産物、なかなか凝っていますね。大変気にいりました。


2009年2月6日金曜日

ゴールドマン、モルガン


比較的健全なウェルス・ファーゴ銀行とGS、モルガンを比較したのが下のグラフ。
ついでに野村ADRも入れておいた。



信用危機の中でいち早く銀行化し、FRBの監視下に入り、米金融安定化プログラム(TARP)からそれぞれ100億ドルの公的資金を受けた両社(両行)だが、早期に返済したいと言っている。
11月末からの株価の動きはウェルス・ファーゴと比較して対照的だ。 レベル3の評価額を他社(銀行)に比較し、既に20~25%低めに評価している為、Bad Bank構想が現実化すれば恩恵を受ける可能性がある為だそうだ。勿論投資銀行ビジネス・モデルの転換で、次の収益モデルを模索しなくてはならないわけだが、今まで我々の気付かない何処かから探してくるから高い利益率を継続してたのだろう。原丈人さんが仰るように排出権なのか何なのか。

話は変わって、メリウェザー氏が1999年のLTCM破綻後、新たに始めたJWM Partners LLCの旗艦ファンドthe Relative Value Opportunity Portfolioの2008年の成績は(-)41.6%だそうで、それでもNAVは$495.7百万あるそうだ。 「しか無い」が正しいか?
そこで彼は現在新しいファンドを計画しているそうだが、ストラテジーは未だ決めていないとの事。

今週は中谷巌さんの資本主義はなぜ自壊したのか 「日本」再生への提言とティム・ワイナー氏のCIA秘録上下を読んだ。去年、件のfinancial turbulenceに物の見事にクルクルに巻かれてしまい、ベストセラーの読み方が人に比べて2ヶ月程度遅れているが、最近はgoogle readerにもようやく馴れて返って色々考え方の整理が付けられるので少し遅れて読むのも良いかもしれないと思っている。



2009年2月5日木曜日

チャート音楽


マイクロソフトのソングスミスを使用してチャートを音楽に変換している。
単純に面白い。
ポルノ産業と財政赤字は凄い。



ソングスミスのCMも好感度高く面白い


私はと言うとインストールが未だ上手く行ってない。 

GDPと株式時価総額


今日のFortune Investor Dailyではバフェットに非常に近いジャーナリスト、キャロル・ルーミスが以下のように85年間のチャートを使って「バフェットの尺度での買いタイミング」について記事にしている。
彼女は「投資家への手紙」も手伝っているそうだ。
一方でバフェットは「Snowball」の著者Alice Schroederとの毎年恒例のディナーはキャンセルしたそうで、何か気に入らない事でもあったか?と話題になっている。

株式時価総額の対GDP比。確かに随分安いが、下げ止まった感じでも無い。 長期投資家ならOKと言う風にも見えない。


一方で日本の方だ。 元々GDPはそれほど大きくはブレないので、この振幅は株価の振幅そのものだ。 日本は50%程で、98年や2002年にもこのレベル迄低下した事がある。 このタイミングは悪くは無いようだが、むしろ米国の指標の中途半端さが米国株式市場をもっと押し下げるなら、その影響の方が怖いかもしれない。





2009年2月3日火曜日

米国鉄道事情-オバマで良くなる


ユーロスターは時速343キロを達成し、現在ロンドン-パリ間は2時間15分で結ばれている。フランスのTGVも時速575キロ試験レベルで達成、日本でも新幹線E5系が2013年から320キロ運転を開始するそうで、そうなれば新青森-東京は3時間5分となり、航空会社の青森線にとって脅威となるだろう。

ブシュ前大統領の言う「悪の枢軸」中東イランでさえ最高速度448キロの高速鉄道システムをドイツから購入検討している。中国はご存知の通り。
 
一方で米国で唯一の高速鉄道がワシントン-ニューヨーク間を結ぶアセラ・エクスプレスだ。最高速度は240キロであるが、平均速度は138キロしか出ない。

カルフォルニア州(以下、加州)知事のシュワルツネッガーも「われわれには高速鉄道が必要だ。米国の鉄道は古すぎる。100年前と同じシステムで運用され、100年近くスピードも変わっていない。カルフォルニアも時速数百キロの高速鉄道を導入すべきだ。」として、紆余曲折を経て昨年11月4日に加州の住民投票で高速鉄道建設の為の州債の発行が決まった。

新大統領のオバマ氏も「高速鉄道が無い先進国は、われわれだけだ」とやっと気が付いたようで、今回のインフラ整備も高速鉄道には追い風となっている。 昔、GMがロスアンジェルスの近郊鉄道や路面電車を買収し廃線にする事によって車が売れるようにしたごとく、議会ロビーイングに資金を使いまくってたBIG3、UAWの影響力低下も要因だろう。

加州の鉄道は最高速度350キロで、サンフランシスコとロスアンジェルスを2時間半程で結ぼうと言うものだ。既に立派なサイトも立ち上がっている。 サイトの中でも、High Speed Rail Around the Worldのvideoは日本の新幹線を例示してあり、日本の鉄道技術の凄さを再確認できる。 

一方で番組中加州、日本、フランスと国土を並べ、面積、人口等でいかにカリフォルニアが高速鉄道に適しているかと言う下りがあり、今後の人口動態が各国表示されるが、加州が増加して行くかたわらで日本の想定人口が減少していく様は少々ショックであり、現実として受け止め、対策を講じるべきと改めて思い知らされた。

話は少しそれて、シュワちゃんが100年前と仰るのなら。

手元に明治35年、1902年であるから今から107年前、日露戦争の2年前、東海道線の寝台車に初めて扇風機のついた年の鉄道時刻表の復刻版がある。当時の最速列車である急行の場合、新橋を夕方の6時5分に出て、大阪が翌朝の10時20分。所要時間16時間15分。 まだ官営化されていない日本鉄道、上野-青森間は夜6時丁度に上野を立つと青森着は翌日午後3時50分だから21時間50分かかっていた。しかし鉄道以前は汽船、それ以前は徒歩であるから随分な進歩だった訳だ。

これが東京オリンピック、新幹線の完成した年、昭和39年で、上野発22時45分の奥羽本線経由各駅停車青森行きの列車は翌朝9時27分に山形駅に到着し、終点青森には同日の21時30分に到着。まだまだ東北は最近まで遠かった。 

因みに明治35年の新橋・神戸の汽車賃は4円13銭。 日本郵船、横浜・神戸は下等で3円であるから船の方が安かった。昭和39年の上野・青森の運賃は1420円。 船賃を除くと稚内まで2640円で行く事ができた。

2009年2月2日月曜日

Bad Bank 資産価格

Bad bank構想はやり方で混迷していると言う記事もあるが、根本は資産価格の査定にある。
NYTによると市場価格の取得が困難な場合、モデルによる価格評価のできるレベル3の資産が9月時点で6000億ドル程あるそうだ。

シンプルなMBSでもバリュエーションのバラつきは、金融機関97セント、SPが87セント、もしデフォルト率が倍になれば53セント、実際にトレードされているのは38セントと言う具合に誤差では済まない程の状態だ。 政府にしっかりしろと言ったところで、今後の景気見通しが誤差の角度で出来る訳では無いので、困難である事に変わりは無い。

市場では今回のBad bankプランは1兆ドル程必要ではないかとも言われている。(見通しでしか無いが。) TARPの残りが3500億ドル欠け、オバマ政権の復興策が8000億ドルだからサイズ的には一番大きな目玉になる。 いずれにせよ不透明な形価格査定が行われれば、市場はそれがコンサバティブな価格と考え、リスクプレミアムを乗せてくるとHFのマネージャーは語っている。

アブダビ投資庁のように昨年7月に75億ドル出資した株主は充分に咎めを受けているような気もするが、最近5ドル以下で買った株式ホルダーと同列で良いのだろうか? (勿論合理的には良いのだが)。 もし国有化して株主価値は0となると考えさせられる。 まして今回決定権は支持率のやたら高い民主党の米国政府チーム・オバマが握っている。

2009年2月1日日曜日

090201 週末雑感


日経平均と失業率の関係、米国の各種経済指標を市況関連のサブサイトに入れておいた。

週末のTVは派遣切りの話題が相変わらず、日本テレビでは1時半頃から、出井伸行、湯浅誠、大村秀明、宮崎哲弥、雨宮処凛、河添誠、奥谷禮子ほかの出演だった。

派遣サイドとしては住居等、緊急避難の問題であり、出井さんにとってはシステム全体の問題でタイムフレームは異なるし、誰がどう、何の当事者か定まら無いので、議論がかみ合わない。「全員派遣にする方法もある」とポツリと言っていた。 また大村議員は「製造業への派遣禁止」については明確に否定していた。

資本主義と民主主義の衝突。 生存権に纏わるセーフティネットと、グローバル競争下にある一企業の歩み寄れるポイントは政治の明確な仕切り無しには有り得ない。枡添厚生大臣は「製造業への派遣禁止も。。。」と言っていたが、全体として方向は変化してきているようだ。 

1962年に書かれたフリードマンの資本主義と自由 (日経BPクラシックス)が日経BPクラシックスとして再販されているが、ちょうどロバート・ライシュの暴走する資本主義と入り口と出口の関係になっている。


今週の日経ビジネスでは、中国の12月から今月にかけての意外な自動車販売好調の記事が出ている。春節 (旧正月)前に自動車は売れるのだそうだ。 11,12月の中国の低迷は輸出ウェイトが高いところにグローバルな信用崩壊から、貿易用のL/C(信用状)さえ出なくなり、物の移動が止まった側面が大きかったと考えると、船賃の指標バルチック指数の動きも納得がいく。 勿論春節後を楽観している記事では無い。

土曜日は久しぶりに神保町で飲んだが、喫茶店で有名な「さぼうる」は夜はお酒を出す。日本酒等もお燗で出すが、ウィスキーの水割りが400~500円で知ってた人からみれば他愛ないが、意外な発見だった。

早稲田大学グローバルCOEプログラム 原丈人

早稲田の<企業法制と法創造>総合研究所主催の緊急シンポジウム、アメリカ発金融危機の総点検―日本からのメッセージに参加させて頂いた。

JPモルガンの管野さんの世界景気の現状説明から始まり、格付け機関総点検(Examinations of Select Credit Rating Agencies)、金融危機をもたらした法的基盤、に続きデフタ・パートナーズ会長の原丈人の講演があった。
原丈人さんはそう簡単に把握出来る人では無いだろうが、経歴はwikiで、人となりは糸井重里さんとの対談が分かり易い。21世紀の国富論を出版している。

景気全般に関して彼の考えでは米国は証券化商品の不良債権化後に、一般債務の不良債権も積みあがるので、不況は深刻である事と、欧州も英国を中心にさらに悪化すると言うものだ。
またオバマ政権における主要経済閣僚は前政権と同様、投資銀行出身者が大半を占めるので、対処療法実施後また別のバブルが(例えば排出権取引等)発生すると案じている。

彼の人生と同じように色々な課題を短い時間に詰め込んでおられたので、全部を紹介出来ないが、「これからの米国では技術イノベーションは起こりにくい」と言う点に絞って紹介したい。


(配布資料雑誌のコピーよりスキャン)
 
第1の理由はベンチャー・キャピタルの気風が損なわれた事で、ウォール街のファンドや株主至上主義の考え方が、短期利益志向の為に、上図のテクノロジー・リスクの期間の投資に耐えられなくなってきた。以前のVCは事業家が主体であった。
第2に時価会計、減損会計はファンド投資家からみれば保有株価から判断しやすいが、技術イノベーターからすれば、失敗における技術蓄積が全く評価されずに不利益の多い制度だ。
第3に「9.11」以降移民の制限が厳しくなってきて優秀な才能を持った人間が活躍できる場が制限されるようになってきた。
第4にコンピューター産業で成功したがゆえの自縄自縛に陥っている。 MSFTのビジネスモデルはOSの改訂であり、ポストコンピューターの時代になる事を望んでいない為、ポストコンピューター産業勃興の妨害の方向に力が働く。

彼にしてみればWeb2.0は、短期志向のマネーが作ったもので、技術革新を必要としない応用技術で簡単に作り上げ、上場によって現金化されていった。 彼は本質的にマネーがマネーを作るウォール街的なビジネスのやり方には敵意すらもっており、内部留保より株主配当を重視するようなアクティビスト・ファンドなどもイノベーションの敵だと考えているようだ。

また短期志向の経営者ばかり作るストックオプションも上場会社には向かないともコメントされていた。

実際のビジネスの中で経験されてきた事ばかりなので、説得力のあるお話ばかりだった。
このシンポジウム非常に有益でありました。

2009年1月30日金曜日

金曜日の後場 カレーでも


カレー料理が得意な人は多いだろう。 何度と無く友人宅でご自慢のカレーをご馳走になった。
玉葱を思いっきり炒めてペースト状にするとか、ワインを入れるとか、ルーを入れる前にコンソメで煮込むとか。
やり方はそれぞれだが、材料的には肉が多分最大のファクターだろうか。 人形町今半あたりのカレー・シチュー用の肉など使うとやはりひと味違う気がする。

カレールーを使う場合は、箱裏面のレシピ通りに作るのがベストなのだけれど、熱い鍋にルーを投入すると、ルーの表面が急激に糊化してバリアとなり、メリケン粉で言うダマの状態になってしまう。 ほとんどの人はダマになっている。 箱裏には火を止めて入れて下さいとあるが、実際には少し鍋を冷ましてからでないといけない。色々工夫をしてもここの部分だけでその他の工程が全てパーになってしまうボトルネックだ。

それともう一つは肉の問題だ。薄切りではないカレー用の肉を使った場合、牛豚問わずいくら事前に炒めて表面を固めても、お湯の温度が63度以上で肉汁が出て縮んで堅くなってしまう。これは経験あると思うがカレーに限らず塊の肉の取り扱いの難しいところだ。 煮込めば良いが鍋の横で数時間と言うのも大変だし、カレールー投入後だとなべ底が焦げ付いてしまう。

実は保温調理鍋を使用する事でこの問題を解決できる。鍋を毛布で包むなんて料理法もあるのだが、これは煮立った鍋を魔法瓶の外容器に入れておいておくだけ。ゆっくりと鍋内の温度が低下して行く事で、とろ火で煮込んだのと同じ効果が出る。
火も使わないからワッチの必要も無いし、ガス代も節約。 混ぜないから煮崩れも無い。 テクニックも必要ない。 調理の難しいと思われている牛すね肉など翌日に柔らかくなっているとうれしいものだ。



実は先日知り合いが来て、カレーを振舞ったところ肉の状態を見て、どうしたら?と言う事になって紹介した次第。その翌々日に電話があって当人直に買いに走ったらしく「凄い」とのコメント。
しかし何故か大幅ディスカウント状態と言うのは商品があまってると言う事だが、多分効用を知る人が少ないからだと思っていつか暇な日に書こうと考えていた。
何か通販みたいなブログになったけれど、きっと近所で大幅ディスカウントで売ってると思う(他のメーカーもある)。騙されたと思って使えばわかる。コストパーフォーマンス最強だ。

Hedge Fund Transparency Act of 2009


米上院でヘッジファンドを規制する法案が提出された。Chuck Grassley上院議員は2年前にも同様の法案を出したが当時は支持が集まらなかったが、今回は事前にガイトナー等にも打診し、マネロンの部分を強化して満を持しての再提出となった。 要はSECの規制下に置くという事だ。

実務的にはAIMAEUREKAに出しているレポート+αなのと、元々米国投資家のリクエアメントは厳しいので一般のHFの事務負担はそれほどでも無いだろう。 実際やってみないと分からないが。

1.    Registering with the SEC.
2.     Maintaining books and records that the SEC may require.
3.     Cooperating with any request by the SEC for information or examination.
4.     Filing an information form with the SEC electronically, at least once a year. This form must be made freely available to the public in an electronic, searchable format. The form must include:
a.      The name and current address of each individual who is a beneficial owner of the investment company.
b.     The name and current address of any company with an ownership interest in the investment company.
c.      An explanation of the structure of ownership interests in the investment company.
d.     Information on any affiliation with another financial institution.
e.      The name and current address of the investment company’s primary accountant and primary broker.
f.      A statement of any minimum investment commitment required of a limited partner, member, or investor.
g.     The total number of any limited partners, members, or other investors.
h.     The current value of the assets of the company and the assets under management by the company.
Timeframe and Rulemaking Authority: The SEC must issue forms and guidance to carry out this Act within 180 days after its enactment. The SEC also has the authority to make a rule to carry out this Act.

米国の投資家は相手にしませんなら関係無いかもしれないが、ダボス等でも国際的な規制が必要と言う流れになってきているので、未だどうなるかは分からない。

一方でDangerously Beautifulによると米国下院の農業委員会でも現物資産を保有せずに取引するCDSを禁止する法案が作成されたそうだ。CDSの方はちょっと無理のある法案だが、ヘッジ・ファンドの統計的なデータが作成されるのは悪い話では無いと思う。 それでも実務的にはマドフやその後ポツポツと出てきた詐欺スキームの完全な規制は難しいのだろう。 これはヘッジファンド規制以前の問題だが。

日本でも、昨日のTVニュースで「円天」を特集していたが、波会長は新しい通貨を作れば幸せになるなんて、最近ではあまり冗談とも付かないような事を主張していたが、未だ信者みたいなのがいて今後も活動を続けるとか言っていた。協力金名目で出資を募って居た訳でloopholeはいくらでもあるものだ。



Senators Seek to Regulate Hedge Funds  NYT JANUARY 29, 2009, 6:53 PM

OPEC事務局長:米政府にヘッジファンドなどによる投機規制要求 1月28日(ブルームバーグ)

2009年1月29日木曜日

景気対策法案が下院通過

景気対策法案が下院通過=74兆円、党派対立は鮮明に-米

【ワシントン28日時事】米下院は28日の本会議で、公共投資や減税を柱とする過去最大規模の景気対策法案を与党民主党の賛成多数で可決した。オバマ大統領は超党派の協力を呼び掛けたが、野党共和党はそろって反対に回り、党派対立が鮮明になった。
 米メディアによると、法案は本会議での審議で修正されたため、景気対策の総額は当初より60億ドル少ない8190億ドル(約74兆円)となった。採決結果は賛成244、反対188だった。共和党は景気刺激効果が期待できない歳出が含まれるとして減税規模を拡大する修正案を提出したが否決された。(2009/01/29-09:18)

これは上のニュースとは別の話だが、政府による情報開示の日米間格差を思い知らされる例が下記。 それはマスコミの能力も同じなのだが。 能力と言うのは誤解の無いように言っておくと今回はネット利用の差の事だ。

オバマ大統領はメール端末を持つ初めての大統領だそうだが、スタッフがホワイトハウス入りした時に古いWindowsばかりでオバマ・スタッフの馴れていたアップルはなかったそうだが、今回の復興プランにITを駆使した学校教育や医療の改善等が盛り込まれているだけあって、米国の競争力回復に何が重要かと言うメッセージがはっきりと分かる。 

今回のオバマ氏のリカバリープランの会見を聞いていると、復興計画のサイトを立ち上げているから見て下さいとある。リカバリー.GOVだ。 最初のページであなたの税金が何処にどのように使われるか分かるようにしたと書いてある。また政府による無駄や非効率、不必要な支出を根絶する為のかつて無い規模の努力の一環として監視委員会がこのサイトを定期的に監視する。とある。


一方NY Timesでは以下のようなサイトがある。
ここではどの州に何にいくら投下されるかが分かるようになっている。(クリックして。)


NY Times では過去の不況期に政府がどのような対策を打ったかが、不況期毎に解説してある。

January 26, 2009
Since the Great Depression, presidents have frequently experimented with Keynesian economics to combat recessions. Three economists chronicle the history of government policy during past recessions and explain what worked and what didn’t.


我が国の事は敢えて書かないが。 技術やアカデミックなリテラシーを利用できないのは、60年程前の大戦とあまり変わっていない。  結果は必然をもって示される。
そう言えば小泉内閣がメルマガを使用したのは新鮮だった。



2009年1月28日水曜日

起きていることはすべて正しい


高校は近郊の県立の進学校だったが、田舎にありがちなのんびりとした校風で、英語の授業を抜け出しては校内の図書館に行き本を読んでいた。3分2だった出席日数の限度を気にしながら通っていたが、おおらかなもので、図書館のおばさんは何も聞かずにお茶を出したりしてくれた。

そのころ読んでいたのは、開口健、安岡章太郎、遠藤周作、野坂昭如、ちょっと時代が古いが織田作之助などで、織田作は今でも関西方面の短い旅には連れて行く事もある。こうした作家の出版物はそれ程多くは無いので、いきおい司馬遼太郎や池波正太郎と読み進み、”おっさん”みたいな高校生が出来上がってたようで、加齢臭が気になる以前から”おっさん”だった自覚はある。

経済書やファィナンスなど仕事関係の本は読むが、最近の小説やベストセラーのハウツー物などは、とんと読む機会が無いと言うより避けていたぐらいで、頭の中は坂の上で雲を見ているあたり、つまり近代的な自我が芽生えたあたりで思考停止していたのかも知れない。

前置きが長くなったが、最近は小説もベストセラーを読む事が多くなった。そんな中、勝間和代さんの起きていることはすべて正しい―運を戦略的につかむ勝間式4つの技術もついでに読んだ。こんなベストセラーを今更読んだと言うのも恥ずかしいが、素直に1500円は安いと思った。 これは野球をやっていて強いチームと試合をした時に似ていて、試合前のアップやノックの仕方、内野守備の球まわしが違う感じで、こう言うやり方をされたら100回試合しても勝てないなと言う人生の技術的な解説書だ。

彼女との共通項はレッツノートとe-mobileを使い倒しているところだけだった。グローブとバットぐらいは一緒か。 おっさんで読んでない方には一読をお奨めします。

BAD BANK 来週にも


NY引け後、米TVのCNBCでは銀行から不良債権を買い取り”バド・バンク”を設立する計画が煮詰まってきており、来週にも発表になると伝えている。
ここにおける問題はクルーグマン教授等も指摘するように、買取価格だ。 過去の日本でもそうであったように、不良債権額は明確になっていない。プライシングが困難な事は勿論だが、明確になると言う事は、債務超過が明確になる事にも繋がるからだ。

買取案では"Model-pricing mechanism"によってプライシングされるが、政府が最悪満期保有し、且つ安くファンディングする必要があるため、結局高い価格で買う事にならざるを得ない。 前回のTARPでは、銀行は優先株の発行によってキャピタルを調達したが不十分であった。引け後のマーケットで銀行株は上昇しているが、今回は普通株のイシューも当然視野にはいるだろうから、ダイリューションは充分に注意すべきだろう。 そんな株価ではないけれど。

昨日Mr.Doom事、ルービニ教授がチューリッヒでブルーンバーグのインタビューに答えて銀行問題に言及している。 彼はUS Finanacial lossは現状の3倍、$3.6兆ドルに及ぶと主張、銀行は一旦国有化し、2,3年後に再度民有化すべきと言っている。

GSのアナリストJan Hatziusの直近のレポートでは、Global Credit Lossesは$2.1兆円に達し、9750億ドルが引き当て済みだが、最悪の時期には未だ到達していないとしている。

いずれにせよ現段階では政府の不良債権購入の際の支払い方法等は未だ分かっていない。 ”Certificate of net worth"と言うキャピタルレベルに充当できる証券(紙切れ)で支払うともあるが、これは一体通貨の一種なのだろうか?  真偽は極めて疑わしいが”ブルーバック”と言う新ドル通貨の噂等もちらほらある中、ドルの問題は膨らんで行く。

逆説的には、世界が混乱して、他通貨に対して比較優位な間が色々と出来る限られたチャンスなのかもしれない。

2009年1月27日火曜日

CPFF: the Commercial Paper Funding Facility

WSJによると、CPFFによるFEDのCP保有残高は先週木曜日で$350億ドル、これは市場規模$1.7兆ドルの21%。

今週末に$230億ドル分の3ヶ月CPが償還となる。 
GEやGMACなどがロールオーバーせずに、割高となる市場から調達するのだろうか?
1日に大量に発生するロールオーバーに金利の上昇無く、市場は対応できるか?
FEDはこのプログラムを縮小できるだろうか?
が焦点とあるが、

常識的に市場調達は無理としても幾分縮小するのだろうか?がポイント。
from CR

NYダウ 採用銘柄構成比

Bianco Research,LLCのCEO,James Biancoの計算では、
through big picture

価格加重平均である、ダウ工業株価指数(DJIA)では株価が10ドルを切るとユニバースから削除されると言う、文章化されていないルールがある。

1月20日の引け値では、
シティ(C)=$2.80
GM(GM)=$3.50
バンカメ=(BAC)=$5.10
アルコア(AA)=$8.35
もしこの4銘柄が全て$0で寄り付いたとすると、ダウを157.3ポイント引き下げる。

ダウ構成銘柄の中で金融株に限定すると、
シティ(C)=$2.80
バンカメ=(BAC)=$5.10
アメックス(AXP)=$15.60
JP Morgan(JPM)=$18.09
もしこの4銘柄が全て$0で寄り付くと、ダウを331.25ポイント引き下げる。

事業構成比に異論もあるだろうが、
GE(GE)=$12.93
を金融株として追加して、これも$0で寄り付くとすると、ダウを434.24ポイント引き下げる。

つまりダウ構成比における金融のウェイトが下がり過ぎ、影響力は小さいと言うことだ。
影響力で見ると、IBMが8.8%で最も高く、$0で寄り付くとダウを652.95ポイント引き下げる。
ポリティカルな理由で銘柄の除外が進まないのだろう。 


DJIAはダウ工業株指数であるから元々は工業株だけであった。
1982年にアメリカン・エクスプレス、
1991年にJPモルガン、1997年にシティ、バンカメはなんと2008年2月19日だ。
因みにAIGは2004年に入って、2008年9月22日に除外されている。

今のような暴落時はインデックスの使用にも注意が必要だ。IBMとエクソン、シェブロンの次はディフェンシブが多いから、ダウの大暴落は起こりにくい。



 

2009年1月25日日曜日

週末雑感 090125

チャートを見て来週が占えるわけでも無いが、先週と状況は変わっていない。 日本株で言えば円高の可能性があるし、公的+個人以外に買いの主体は考え難い。 推測の域を出ないが解約延期の時期到来で日本株戦略ヘッジファンドの整理があるかも知れない。圧力は大きくは無いだろうが、市場自体も大きくは無い。 突発的な下げがあっても何等不思議は無いが、様子見が一番だろう。  

オバマ政権のアクションが早い。 ヘッジファンド、格付け機関、モーゲージ業者等への規制強化を打ち出している。 CDSのクリアリングハウスと取引所の設立も計画されている。

ルービニ4:倉都6の焼酎割り。 ルービニ本と言うよりも、倉都さん自身の市場入門書になっている。コンパクトで読み易いので、最近人からあれ読めこれ読めと言われている人にはこれ1冊で取り合えず済ましてしまう方法もある。


最近入れ込んでいる料理に「いかと里芋の葛煮」がある。 昨年50m程引っ越して綺麗になった銀座「佃喜知」の看板料理だ。魚河岸料理と言っているが、もはや閉店した銀座の高級料亭「出井」で修行したそうだから基本は関西風だ。ついでに言っておくと、数奇屋通りの「三亀」、湯島の「いづ政」も出自は「出井」だそうだ。 

これを自分で再現する。レシピは里芋とするめイカ、いんげん、出汁に酒、醤油、砂糖に葛なのだが、芋の処理がうまく行かない。 材料費はイカ1杯、生で良質なものでも300円はまずいかない。 里芋は300円程で2回分ある。 一回450円程だ。 これがいけない。 気がつくとイカと里芋がある。

NHK「ためしてガッテン」は多用するのだが、里芋はうまく剥けない。 衣かつぎのように茹ですぎると良くないし、アルミ箔を丸めて皮むきも上手く行かない。 結局包丁で剥いて、とぎ汁で下茹でとかなるのだが、ガッテンの言ううまみの逃げない茹で方がなかなか出来ないのだ。全然合点が行かない。 「3年も先の消費税を付則に盛り込むかどうか」ぐらいの悩みだ。

家人も最初は喜んでいたが、最近はイカを見ると「ギョッ」とするようになってしまった。自民党みたいに家庭のガバナンスに問題が出てくるのだ。 里芋は塩分を体から逃がすので高血圧にも良いし、腸にも良いそうだが、とにかくここのところ里芋ばっかりだ。 ちなみに今日も作ってしまった。
美味しいですよ。 たまにであれば。

2009年1月23日金曜日

Strong as an ox?

The Economist print editionでは中国経済の先行きについて上記お題で、強弱2つの意見が取り上げられている。

先実発表のGDPは6.8%、昨年13%の半分、鉱工業生産は5.7%だ。(18%:2007年)、多くの工場が閉鎖され出稼ぎは失業している。

とりわけ弱気なのは、ソジェンのアルバート・エドワード。彼は明確なリセッションに陥るとしているが、根拠は左の発電量とGDPの関係だ。 確かに発電量の落ち込みは大きい。

また、OECDのCLI(Composit Leading Indocator)も他の先進国と比較してグラフのようになっている。これは1989年の天安門事件以来の低さだそうだ。

そう言えば彼は確か超弱気で、中国経済が落ち込み、元の切り下げをするかも知れない(間違ってたらすみません)として、世界との関係よりも最後は国内事情が優先すると言う意見を見た事がある。

電力消費の多い鉄鋼やセメントは、昨年来の政府による潜在的な住宅バブル潰しの影響が出てきているとも考えられ深刻に考える必要は無いとの見方もできる。


4兆元の景気刺激パッケージに関しても、”Chainese fake"とかNew Moneyではないなど色々と批判もあったが、実際にどれだけ使われるかが重要で、 JPMは輸送インフラへの投資は70%伸びるとしているし、HSBCでは今年から来年にかけてGDPを6~7%伸ばすとの見方をしている。
また住宅取得でも頭金を従来の30~40%であったものを20%に低下させている。

CSLAのクリス・ウッドは,中国は資本主義者だが、統制経済でもあるとして、2009年の回復を見込んでいる。3分の1の工業生産と2分の1の投資は政府の統制化にあり、失業者を出さないとか、金を融資しろとかコントロールできるのだ。12月までの1年間で銀行貸し出しは19%伸びている、中国がクレジットクランチになるのは当局がそれを望んだ時だけだ。彼は2009年8%の成長予測だ。

ジャブジャブにお金を出すと、設備過剰や不良債権の山となるかもしれないが、それは回復した後の話だと結んである。

さてここで米国からの挑戦状:「中国は元相場をマニュピュレートしている」。 内需拡大で乗り切って下さいと言うお願いでもある。 でも債券は売らないでねと言う事だろうが、暫くは中国当局とオバマ新政権のやり取りは目が離せないと言う事だ。

China Is Manipulating Its Currency




「オバマ大統領、中国は為替操作国と認識」ガイトナー氏が表明 NIKKEI

【ワシントン=米山雄介】オバマ米大統領が財務長官に指名したガイトナー・ニューヨーク連銀総裁は22日、「大統領は中国が自国通貨を操作していると信じている」と述べた。人事を承認する上院財政委員会の質問への書簡での回答で明らかにした。対中貿易赤字の拡大を背景に、オバマ政権が人民元の切り上げへ圧力を強める可能性が出てきた。
 ガイトナー氏は「オバマ大統領は中国の為替慣行を変えるため、すべての外交手段を積極的に活用することを約束した」と表明。「オバマ政権の経済チームが為替相場の調整について統合戦略を構築する」との見解を示した。
 対中貿易赤字は米国の貿易相手国の中で最大。米議会では人民元の切り上げ圧力を強めるべきだとの意見が根強い。一方、中国は世界最大の米国債の購入国であり、膨張する米財政赤字を穴埋めしている。オバマ政権は対中経済外交で微妙なかじ取りを迫られる。 (08:05)

皆、分かっていたが、米国債ファィナンスの事もあるので、前任のポールソンも言及しなかった話だ。
イラク撤兵、グアンタナモをCIAから軍レベルへ、と間違った事は根本から治して行こうと言うのが好意的に捉えた場合の話だ。 短期には米国債への不安があるが、ロシア、東欧のデフォルトへの不安、英国の窮地等を考えるとあくまで米国債の比較優位は変わらないとの読みかもしれない。 だとすればバブルを醸成した中国生産・米国消費パターンの根治治療に入るのか?

昨年9月24日の国連総会で温家宝首相がNYを訪問した際にガイトナーやルービンと会合をもっており、その際の言葉が「誰他離不開誰」。

それにしても、WBCの米国投手ガイトナーのニコニコした中国人バッターへの第1球目がブラシュ・ボールだったような感想だ。

因みにBic Macは中国$1.825、ロシア$1.7938.  店舗用不動産、人件費もあるからね。

2009年1月22日木曜日

The Big Mac Index


ポンドが急落している。 
丁度1年半程前にパリ、ベルリン、ロンドンと巡る旅をして、巡ると言っても百貨店と食べ物屋が中心で、それぞれパリはLe Bon Marche, ベルリンは欧州で売り場面積が一番広いと言われているKa de We, ロンドンは勿論ハロッズの食品売り場、食堂を中心に回った。 それぞれ食品売り場は地下では無く、ボン・マルシェは食品専門館、ハロッズは1階、カーデーベーは6階が食品売り場で7階が食堂であった。 そう言えばNYのメーシーズは地下1階が食品売り場なので日本と同じだ。

円が安いときで、欧州で目に付くものは何でも高いと感じた。 元々パリは物価が高い都市だと先入観があったが、ベルリンはまあまあで(と言っても安いレストランしか入らなかったが)、とにかくロンドンのハロッズには驚いた。 食品売り場の横にカウンターがあって、そこで昼食を食べられるのだが、ざっくり1人5,000円。お昼で5千円。当たり前だが2人で1万円。しかもちゃんとしたレストランでは無い。 地下鉄もチケットの安い買い方はあるが、確か700円だったかと思う。

そんなこんなでThe Economist  去年7月24日の The BiG Mac Index (各国でビッグマックの価格を比較し、各国通貨の購買力を測る指数)を見ると、米国$3.57, 英国$4.57, 日本$2.62となっている。 この時のマックの価格を使用して現在の為替に換算するサイトを見ると、米国$3.57,  英国$3.1696, 日本$3.1272となり綺麗に揃っている。

前出のハロッズのランチも40%ダウンで3,000円。 まあハロッズだしありかな、と言う感じで3方まるく収まった訳だ。 もしかしたら急落では無く、金融産業の予想される収益力とともに居心地の良い場所へ帰って来ただけかも知れない。


ヘッジ・ファンド 090121

資産価格減少時には色々な詐欺が表面化してくる。以前は余裕のあった投資家も現金ニーズから解約を申し込むが、詐欺スキームは実態の現金が出せないので、行き詰る。 以下はNYTbloombergの記事から。

HFR(Hedge Fund Reaserarch)によると昨年第4Qのヘッジ・ファンドの解約は1520億ドルで、ピークの1.93兆ドルから5250億ドルの減少で、1.4兆ドルとなった。 Citadel Investment GroupやFortress Investment Groupが解約制限をしているので、実際には解約はさらに大きいだろうとの事。

マドフのほかにも Rod Cameron Stringer, Arther Nadel 等がSECに摘発されている。マドフ以外の小粒のこうしたファンドの被害者はお年寄りが多いのは洋の東西を問わず同じだ。 元中古車販売のStringerは届けでもしていなかったので、規制強化以前の問題だ。

米国銀行株 バンカメ

バンカメ 1985年から

21日 引け 6.68 +1.58 +30.98 時価総額 424億ドル
もともtオプションのような株価だが、3兆円の会社が一晩で4兆円になった。 
CEO Kenneth Lewis他役員5名が50万株、3億円程、インサイダーとして株式を購入したからだ。
その他にもJPのダイモンも自己資金でJPの株を買っている。

英国では労働党を中心に銀行の国営化プレッシャーが激しいが、様々な批判を乗り越えて米国はバット・バンク構想実現化の可能性が高まっているからだろう。 まだまだブレそうだ。

バンカメは同時に買収したメリルの投資銀行部門で1000名の解雇が報道されている。もともと3年間で35,000人、年コスト70億ドルの削減は計画されていた。

VIXも46.42 -10.23と大幅に下落したが、2月物は51.13 -3.53下落しただけだ。Optionmonster.comのChris Mckhannは”この先の高いボラティリティを暗示”としている。


2009年1月21日水曜日

雇用規制


派遣村に端を発した”派遣切り”大企業の内部留保を崩せなどとお節介な出張も交えながら何も動かないまま、ワールド・クロックでビジネスを展開するホンダやトヨタはややっこしいものは全部切ってしまう事に決めてしまった。

派遣がいなくなった以上、ならば内部留保で新規に雇用しろ!などとは言えないだろう。 正に鎖国下の国で安穏な議論を展開しているうちに世界は回転して行く。 グローバル企業が外に展開せねばならぬ原因となる国内操業リスクが増えてしまった。消費税を外国並みにするならば、雇用規制もそうすればよかろうに。一部では経営者や正規雇用者の賃金を削って雇え!と言う声もあるが、先ず、自治労当たりから提案し、お役所から実行したらどうだろう。

オリックスは宮内さんが規制をひとつずつ緩和する中で業容を拡大した御用商人的側面を世間では印象として持っていると思うが、今回の国会に呼び出され、悪代官とタッグを組む悪徳商人よろしく詰問される案件だろうか? 書類審査で充分だと思うがどうだろう。 結局、落ちは自民党大前議員の確信犯で、”李下に冠を正さず”って、民主党の枝野議員も政治家の常識で判断してこの言葉を引用したかのようにしか見えない。

民間から政府に協力するインセンティブをガタガタに落としてしまった。 

以前は半分おどしだった「企業は外国に出ていく」と言うのは現実味が増してきたように思う夜更けであった。


アングロ ポンド安

下はSP500とVIX(シカゴのボラティリティ・インデックス)の基本的なチャートだ。

SP500のピーク時には金融セクターの収益が40%以上を占めていた。単純にレバレッジが40~60X掛けていたものを荒っぽく言えば多分10~20に落とすのだろうし、ご存知のように会社の数自体が減っている。勿論GMはじめインテル、アップル、グーグル迄も含めて昨年ピークには戻らないだろうからTOPダウンでのSP500のPE(EPS)予想は直ぐに20倍を超えるだろう。ここから収益見通しの上昇しないまま買い上がるのは難しい。

いくら不況下のPEが高いとは言え、見通しが利かない間は、価格だけを根拠に新規ポジションを組むには掛け目が悪すぎる。

欧米の銀行システムはメルト・ダウン状態だ。米国、英国、ドイツ、、、と来るのだろうが、欧州の時間経過の鈍さは不安を掻き立てる。 東欧、中東向けエクスポジャーが高く(スペインは南米スペイン語圏)、レバレッジも米国以上に高い事は既知だ。

金融政策はユーロで、銀行救済は個別国家での対応になるからユーロ体制の維持自体に疑問が湧く、言うまでも無く為替市場がそれを教えてくれている訳だ。アングロと言うポンド+USドルの通貨構想もあると聞いたが、意外に現実のものとなるのかも知れない。

銀行が国有化されればインデックスのユニバースからは撤退。 あるいは政府持分の計算はどうなるのでしょうね?


2009年1月20日火曜日

The Ramen Girl and Black Swan

夕方、爆睡したせいで眠れない。
きっと姜尚中のせいだ。 漱石を読み続けている。
岩波文庫のワイド版は中高年をターゲットにした大きい字の文庫だ。

日曜日、ブリタニー・マーフィーのラーメンガールをテアトル新宿で見た。
キャスト、スタッフの95%が日本人なのだが、監督はロバート・アラン・アッカーマンでワーナーブラザースの配給だ。 辛口の北川れいこも誉めていた。
日本ではテアトル新宿でしか公開していない。

いつまでたっても言葉の通じ合わない2人(ブリタニーと西田敏行)を誰も通訳しない不自然さは残るけれども、こんな映画今までなかったと言うだけの理由でも、観る価値はあると思う。
あらすじはリンクで見てね。

健さんの映画をみたら、帰りは任侠歩きになるように、帰りはもちろんラーメン食べました。


猫だから許せるけれど、こんな人が近づいてきたら御用心。

エコノミスト誌(JPN)によるとデンマークのサクソ銀行は経済に甚大な影響を及ぼす不測の事態をブラック・スワンと呼んでリストアップしている。
Saxo Bank’s Outrageous Claims for 2009:

1) There will be severe social unrest in Iran as lower oil prices mean that the government will not be able to uphold the supply of basic necessities.
2) Crude will trade at $25 as demand slows due to the worst global economic contraction since the great Depression.
3) S&P will hit 500 in 2009 because of falling earnings, vaporizing housing equity and increased cost of funds in the corporate sector.
4) The EU is likely to crack down on excessive government budget deficits in several member states, and Italy could live up to previous threats and leave the ERM completely.
5) The AUDJPY will drop to 40. The decline in the commodities markets will affect the Australian economy.
6) EURUSD will fall to 0.95 and then go to 1.30 as European bank balances are under tremendous pressure because of exposure to the faltering Eastern European markets and intra-European economic tensions.
7) Chinese GDP growth drops to zero. The export driven sectors in the Chinese economy will be hurt significantly by the free-fall economic activity in the Global Trade and especially of the US.
8) Pre-In's First Out. Several of the Eastern European currencies currently pegged or semi-pegged to the EUR will be under increasing pressure due to capital outflows in 2009.
9) Reuters/ Jefferies CRB Index to drop to 30% to 150. The Commodity bubble is bursting, with speculative excesses so large they have skewed the demand and supply statistics. 
10) 2009 will see the first Asian currencies to be pegged to CNY. Asian economies will increasingly look towards China to find new trade partners and scale down their hitherto US-centric agenda.

週刊エコノミストに訳あり。

2009年1月19日月曜日

Wall street Voodoo Bad bankは上手くいかない

NYで銀行株が上がらないからと言って悩む必要は無い。 エクィティのステーク・ホルダーには分相応の価格がついているのだろう。 これは欧州の銀行もそうであるし、未だ水平線の彼方だがひょっとすると東京も。

NYTのコラムから意訳、暇だったので、以下

Paul Krugman Wall street voodoo NYT Jan 18, 2009

古い魔術的(ブードー)経済政策、減税と言うマジックは世論によって罪を咎められるだろうし、サプライサイドの狂信者はそれが覚醒とペテンと共和党である事に気が付くだろう。

しかしながら最近のニュースは、FEDや、銀行監督者そして多分来るべきオバマ政権のメンバーも含めて新しいブードーの信者になりつつある事を示している。このブードーとは手の込んだ金融的な儀式によって死んだ銀行を生かし続けると言うおまじないだ。

これを説明する為に仮想の銀行、ゴダム銀行があるとしよう、紙の上では、ゴダムは2兆ドルの資産と1.9兆ドルの負債があり、1000億ドルの価値がある。しかしこの資産のかなりの部分、4000億ドルとしようか、はMBSとその他の毒性のゴミのような資産で構成される。 もし銀行がこれを売却しようとすると2000億ドルにもならないだろう。

従ってゴダムはゾンビ銀行である。営業はしているが、実際には既に破綻している。 株式は全く価値が無い、それでも時価総額は200億ドルあるが、この価値は政府による救済策によって株主が救われると言う希望を計算の基準にしているだけだ。

何故政府はゴダムを救済するのか? それは金融システムにおいて中心的な役割をしているからだ。 リーマンの破綻が容認された時、金融市場は凍りつき、数週間は破滅の淵で揺すぶられた。 同じ事をしたくは無い以上、ゴダムは機能を保全しなくてはならない。 しかしどうすれば?

それは、単純に政府が数千億ドルをゴダムに注入し、破綻しないようにすれば良いのだ。 しかしそれは勿論ゴダムの現在の株主にとって巨額な贈与であるし、将来の過剰なリスクテイクを助長する事になる。 それでも、この贈与(将来の)可能性がゴダムの現在の株価を支えているのだ。

もうすこしましなやり方は1980年代終わりに政府がゾンビ状態のS&Lに行使した事、つまり機能していない銀行を退場させ、株主にも責任を取らせた方法だろう。そして破綻したS&Lの不良債権を特殊整理会社であるRTCに移管、償却し、その後再生した銀行を新しい株主に売却した。

しかしながら、最近聞こえて来る事から判断するに、政策決定者はどちらのアプローチも望んでいないようだ。 その代わり、伝え聞くところによるとどうも妥協的な方策に傾きつつある。最初に銀行を退場させるやり方でなく、銀行の不良債権をバッド・バンク(処理専門の銀行)かRTCに似たAggregator bank(不良債権を集積する銀行)移す方法だ。

FDIC(Federal Deposit Insurance Corporation)のチェアウーマン、シーラ・ベアーはこのやり方を説明しようとしている。 「Aggre銀行はフェアー・バリューでアセットを買う」と、しかしフェアー・バリューって何だ?

私の例では、ゴダム銀行はB/S上の4000億ドルの不良債権が実際には2000億ドルの価値しか無いので実質破綻状態にある。 政府が不良債権を買う事によってゴダム銀行を救える方法は一般の市場参加者が買いたいと思う価格より高く買う事だけだ。

多分今、市場参加者は不良債権の実際の価値を払いたいとは思っていない。「これらのカテゴリーの合理的な資産価格は持ち合わせていない」とシーラさんは仰る。政府はこれらの資産価値について市場よりも知っていると宣言せねばならないのか? それがどんな意味であれ、フェアバリューを支払いそうだと言う事がゴダムを救うに充分と言う事ではないのか?

政策決定者は多分気づいていないと思うが、私が疑っているのは、おとり販売(bait -and-switch)つまりS&L整理に似せ、しかしながらその行為はフェアバリューでの不良債権購入を偽装しつつ納税者の支出で銀行の株主に多額の贈与をしているのではないかと言う事だ。

何故このような歪みが成立しているのか? それはワシントンがNで始まるワード、nationalization(国有化)を非常に恐れているからのように見える。

現実にはゴダム銀行とその関係会社は政府の監視下にあり、完全に納税者の支出に依存している。 しかし誰も事実を認識したがらないし、明白な解決策:暫定ではあっても系統だった政府による買収:を実行したいとも思わない。

それ故にこの手の込んだ儀式を必要とするブードーへの支持が死んだはずの銀行を動かしているのだ。

不幸な事に迷信への逃避は高く付くだろう。私が間違っている事を願うが、納税者はさらに不公平な仕打ちを受けるのではないだろうか、うまく行かない次の金融救済策を行なおうとしているのでは?と疑っている。

以上

Gothamは愚衆の町でNYのニックネーム。 もちろんバットマンも住んでいる。

2009年1月18日日曜日

週末雑感 090118 ルービニ


NYダウのチャート。 テクニシャンは上段のRSIよりも下段のMACDが気になるだろう。
今週末はMr.Doom(破滅), ルービニ教授NYタイムス日曜版の記事になっている。
2006年のIMFでのスピーチ(極端な悲観論で失笑もかった)から、昨年9月のIMFでの再スピーチ、ここまで尽く予想が的中している。

彼は今欧州やアジアの中央銀行や財務担当大臣等とのミーティングで引っ張りだこになっており、 ローレンス・サマーズもここのところ彼のレポートの影響を受けて悲観度が増していると言っているそうだ。 モデルを多用しない彼の分析スタイルには否定的な意見も多く、単なる悲観論者?的な見方もあるが、彼はもちろん否定している。

モーゲージの問題以外にもカードやLBOの債務等に関しては今では他の多くのエコノミストも語っているが、彼を特徴付けているのは 米国債務の行方だろう、いずれは誰かがファイナンスする必要がある、中国やロシア、中東は同盟国では無く、ライバルだぞと警告している。 確かに基軸通貨論議はさておき米国官民のファィナンスの問題は避けて通れないだろう。 彼は木曜日のCNBC・TVで株式市場は後25%の調整が必要だと語っている。

今週は20日オバマ新大統領の就任式、22日は住宅着工、IBM20日,Google22日,GEとFordが23日と決算が続く、悪い週にならなければ良いが。 

米国の銀行株は資本注入の毎に優先株、ワラントの発行が続き、倒産リスクよりも国有化の可能性が増しているが、エクイティ・ホルダーには際限の無いダイリューションが続く訳で、株価としては上昇のしようも無い。

倉都さんがルービニの本を出版するようだ。