2010年2月2日火曜日

日本株は上がるのか?② EPR 配当利回り


PERの適正値と言うのは難しいものです。

60年代後半から米国市場ではPERエクスパンション(PER拡大)は長期債金利と関係があると言われていました。
1881年からの米国SPコンポジット(SP500)のPER(黒)と10年国債の利回り(赤)の関係です。

なるほど60年代後半から2000年のPERピークにかけては当初金利の上昇に伴ってPERが下落し、82年からは金利の下落に伴ってPERの拡大が続いていますのでこの時期に限ってはPERと金利が逆相関にある事は正しいと言えるようですが、それ以前とそれ以降は何とも言えません。

ここでのCAPEはシクリカル・アジャステッドで、10年移動平均を使用する事により、景気変動の波を除外してPERを計算してあると言う意味です。

PERは100倍やそれ以上になったり、赤字では0になったりしますから扱いにくい指標であることは前回も示しました。

そこで株価収益率と言うPERの逆数を使用した指標もよく使われます。

PER=株価÷EPS
株価収益率=EPS(1株当たり純利益)÷株価
株価収益率=1÷PER

配当利回り=配当÷株価 ですから配当利回りは配当原資となる純利益の一部である配当を利回りとして扱っている訳で、株価収益率も同系列の指標と言う事になります。

但し株価収益率(PERの逆数)との違いは、赤字や減収でもできるだけ安定して配当を続けようとしますので、配当利回りにはデータに連続性があります。

ここでは長期のトレンドを見るので株価収益率にも連続性を出す為、単純に移動平均値を使用してます。 60ヶ月(5年)を使用してみます。

1985年からの10年国債と東証1部単体の株価収益率の比較です。 データ:TSEのHPより。

株価収益率が国債利回りを抜き始めています。但し60ヶ月平均を使用しているので、敏感な指数では無い事を意識しておいて下さい。


これが特殊な状況か? と言うと、
以下は米国の益利回りと10年債利回りの1881年からの推移です。
益利回りが国債利回りより低かったのは直近の強気相場の始まった80年代からの事ですね。
期間的にはそれほど長いものではありません。



次に配当利回りです。
黄色い線が日経平均(右軸)で赤が国債利回り、紺が東証1部時価総額加重平均配当利回りです。
両者が接近すると、株価底打ちのサインとして新聞や雑誌を賑わせますがいつもそうとは限らない。最近では配当利回りの方が高いのが常態化しています。


また米国の長い歴史を見ておくと、

60年代以前は株式の配当利回りが高かった時代が長い間続いていました。
説明としては債券に比べて配当収入は不確実なものであるから高い利回りを要求されるのだと教えられました。
そこにはキャピタル・ゲインの要素は入っていませんでした。

またこのグラフでもう一つ言えるのは、米国の場合ベトナム戦争や石油ショックの影響を受けた高インフレ下の80年代初頭の高金利は異常で、ざっと見渡すと米国長期債は4%程度が居心地が良さそうな水準だと言う事かもしれません。 あくまで見た目の話しですが。

今は色々な指標をみて過去の状況を復習しています。

続く、

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