2010年3月2日火曜日

日本株は上がるのか?⑩ 米国20年前


昨日のエントリーで思い付いたのですが、米国株でこれだけデータがあれば色々と試したい事があります。

ひとつはシミュレーションです。

時代を20年前の1989年12月に遡って、その時点で得られるデータから今日までの20年間をシミュレーションしてみましょう。


データはシラー教授のHPからです。

SP コンポジットの月次データを年次に変換し、配当を年末に受け取り再投資したとしてトータル・リターンを計算しました。
税金取引コストは考慮していません。 データ期間は1870年12月からですので、約140年におよびます

さてここで1989年当時の期待収益率とリスクが下のグラフです。 期待収益率やリスクは今とあまり変わりませんね。


ここでの期待収益は前回のエントリーを見てもらう事にして、ここでのリスク値について説明しておきます。
通常、 
収益率=価格(t) ÷ 価格(t -1) -1
として、これらの値で標準偏差を計算しますが、
ここでは、
収益率=LN(価格(t)÷価格(t -1))=LN(価格(t))-LN(価格(t -1))
と対数の差分で計算してありますので連続複利収益率の正規分布計算においてそのまま実測値として使用できます。

結果が下のグラフです。幾何平均収益率を延長したラインが中央値となり、その上下に標準偏差1、2の線が走ってます。 黄色い線は現実の収益率の推移です。89年時点の幾何収益率が期待収益率になっていますので、両者は89年で交差します。


見やすくする為に期間を短くして。



90年代終わりのITバブルも、今回の暴落もすべて標準偏差2の範囲内ですね。

2009年の下げも89年に想定していたトレンド・ライン上でしかありません。。 

それでも最近は米国覇権の中国・インド・ブラジルなどへのシフトが語られています。 だとするとこの140年間続いてきた米国市場の高い期待収益率は屈折してしまうのでしょうか?  そう言えば80年代はパックス・ジャポニカ、日本への覇権シフトが囁かれていました。 どうしちゃたのでしょうかね?

こうした長いストーリーにはジャック・アタリトフラーがお奨めです。

続く、


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