2010年3月13日土曜日

日本株は上がるのか?⑪ 日経法人税の記事



今日の日経新聞3面は「法人税下げ、カギは財源」、首相、企業競争力強化に前向き と言う記事があります。

ネットで検索しても出てこない記事だですが、日経電子版が始まればばカバーされるのでしょう。

昨日は自民舛添前厚労省と鳩山首相の間で法人税についてのやり取りがあったようで、これを伝える記事はネットにも沢山出ています。(文末参照)

今日はこの記事を部分的に紹介しておきましょう。

経済開発機構(OECD)加盟30カ国の法人実行税率は26.3%。アジア太平洋諸国では27.49%。 日本の税率は突出して高い。ただ、法人税率を下げるには単純計算で2兆円の財源が要る。

日本の法人実行税率が高い事は、日本株は上がるのか?③実行税率 で紹介しました。 実効税率の低下は経団連や輸出企業関連企業の間では長い間の祈願でしたが、市場関係者の間ではあまり注目されていなかったのが実情です。EPSやROEは税引き後なので、実効税率を下げると簡単にこれらの指標は改善します。 また、単純計算で2兆円と言うのは法人税収入のベースを20兆円と考えていると言う事でもあります。

政府は昨年末まとめた成長戦略の基本方針で「20年度までの平均で名目3%、実質2%を上回る成長」を掲げた。高い成長目標には企業の国際競争力の向上や海外からの投資の積極化が欠かせない。

税金は再分配機能を意味しますから、あえて極端に言えば高い法人税率は「弱い企業は日本にきて下さい援助しますよ。」と言う政府からのメッセージでもあります。 結果、競争力の無い企業が日本に取り残され一部競争力の強い企業が海外への本社機能移転を視野に入れると言うような話しになってしまいます。そしてそれが今の日本の現状でしょう。


この記事には図(参照)が添付されており、サムスン電子がシャープ並に課税されたら、と、アルセロール・ミタルが新日鉄並に課税されたらと言う2つを例示してあります。

アジア勢の税率は韓国24.2%、中国は25%、欧州も30%前後と日本より10%ほど低い。ドイツは08年に38%から29%に下げた。

以前の記事でも紹介しましたが、米国は日本と同じ40%の税率ですが、これらは制度上の税率であり、企業が実際にいくら支払ったかが実行税率です。

米国ではLLCなどパス・スルーの発達で、国内に事情主体のあるウォルマートで33.5%、グーグルの実行税率は23%でしかありません。(日本株は上がるのか?③実行税率

法人税下げは必ずしも「企業優遇」と言う視点だけで語るものでは無い。

私は日本を貧しくしてきたのは高すぎた法人税だったと思います。法人税下げの議論は国内投資家よりも海外投資家に大きな影響を及ぼすと思います。なにしろROEやEPSが一気に改善しますから。 さらに企業価値での計算は複利であった事を思い起こせば株価に対するインパクトはかなり強いものがあります。  実は日本株は上がるのかシリーズの最後の結論は法人税の下げを実行すれば日本株は上がるだろうと言うものだったのですが、是非実現して欲しいものです。

EU税率下げ税収は減らず。 森信茂樹・中央大学法科大学院教授
欧州連合(EU)はこの10年間で法人税を約10%下げたが、税収は落ちていない。
が小コラムで紹介されております。



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