2010年3月3日水曜日

シミュレーション ②


シミュレーション

年次対数収益率5%、標準偏差20%の証券が10年間でどう言う収益率をとるか?
ここでは対数収益率は正規分布すると言う仮定で、表にしてみましょう。

正規分布ですので、平均値、中央値は同じ値を取ります。
N年後の平均値は、期待収益率 x N
5年後であれば、5% x 5 = 25%

またN年後の標準編差は、標準偏差に√Nを掛けた数値になります。
5年後の標準偏差2の値は、5%(収益率) x 5年 + 44.7%(20% x √5) x 2 (2偏差分)=114%


上記の正規分布をexp( )関数で実数に変換したのが下の表です。
対数正規分布になります。




正規分布では中央値と平均値が同じ値になりますが、対数正規分布では平均値は高い数字に引張り上げられて中央値よりも高い数字を取る事に注意が必要です。

ここで正規分布の平均値、標準偏差を以下とすると、

μ:正規分布の平均値
σ:正規分布の標準偏差

対数正規分布の平均μ'、標準偏差σ'の2乗である分散は次式となる、

平均 μ'=exp(μ+(σ^2)/2)
分散 σ'^2=exp(2μ+σ^2) x (exp(σ^2)-1)


つまり対数値が正規分布する時には、実数値の平均は高い値を取る事になります。
ここで言う実数値とは、実際のインデックス等を掛け合わす数字の事です。

また標準偏差も高い値を取る事になります。

よく、リスク20%だから、10年で、 20% x √10 = 63.2456% と言う計算をしますが、 これは収益率(対数収益率では無く)が正規分布すると言う前提の話しなのです。 実際には標準偏差は上記式から141%になっている事に注意が必要だと思います。

連続複利(対数)収益率の正規分布があってそれを換算したものが対数正規分布である事が重要です。逆ではありません。


尚、上記スプレッド・シートはGoogle documents で見る事が出きます。
期待収益率を0%にして正規分布の状態を体感して下さい。


4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

イーノです。こんにちは。
すごく分かりやすい説明ありがとうございます。これは、僕が考えた結論と一致していると読めるのですが、そう考えていいのでしょうか。
僕の方の記事では、実数年率から連続複利年率へと変換してはいますが。
http://www.fund-no-umi.com/blog/2009/08/27-bc8a.html
もしそうだとすれば大変うれしいです…

Porco さんのコメント...

イーノさん、こんにちは。
知り合いのFPから私のブログは難しくて読めないので、はしょらないで説明してくれと言われました。今回は少し丁寧に説明しようと思います。結論は大した違いではありませんが、少し違うと思います。またご意見下さい。 それと昔の同僚もあまりこう言う事をやって無いので、アドバイスは貰いにくいのです。一旦完成してからもらおうと思ってます。

匿名 さんのコメント...

Porcoさん、ご返事ありがとうございます。
やや違うとの点、少し僕なりに考えてみることにします。ロジックを拝見するに、本質的な部分ではそれほど差がないとは感じています。

ところで、ここでは期待収益率が連続複利年率であることを前提として計算されていますが、これが実収益率だとした場合には、1つ前の記事の方法で連続複利年率に変換して当てはめればいい、と考えればいいのですよね。

Porco さんのコメント...

イーノさん
今日は暇なので今続きを書いてます。
シミュレーションの手法は同じなのですが、私は中央値とそこからの確率分布こそが投資家の知りたい事ではないかと考えています。 今せっせと書いている所です。