2010年7月6日火曜日

ロゴフとラインハート


7月2日のニューヨーク・タイムズに"This Time Is Differnt"の著者であるケネス・ロゴフとカーメン・ラインハートの記事が出ています。

彼等は特に予言した訳でもありません。過去のデータを示しただけですが、今回の危機を言い当てた、あるいは言い当てている事になるのでしょうか。
PIMCOのビル・グロスやポールマカリーは早くからこの本に注目して彼等の投資戦略に反映させていました。
それでも未だたったの10万部しか売れていないのは驚きですが、中身から言えば興味深くはありますが面白い訳でも無いので仕方が無いのかもしれません。

内容は2人のエコノミストとしての生い立ち的なもの。
ロゴフは幼い時からチェスの名人で、高校時代はロンドンや東欧を廻りながらチェスの世界一を目指していたそうで25歳になるまで諦めていません。
International Grandmasterと言う最高位を究めたそうですが世界一にはなれなかった。
経済学に本格的に入るのはそこからでかなり遅いスタートと言えるでしょう。

彼の好きなジョーク、(Economics Joke)
ある夜酔っ払いがバーから出て歩いて家に帰る途中で鍵をなくした事に気がついた。
彼は両手両膝をついて街灯の真下を探しているところに警官がやってきた。
「公園で鍵を失ったようだ」と酔っ払い
「じゃあどうして街灯の下なんか探しているんだ?」ど当惑した警官。
「何故なら」酔っぱらいは言う、「ここには灯りがあるからだ」

ラインハートは(因みに女性です)キューバ難民の子供で両親とカバン3つでアメリカに逃れてきたそうで窮乏と言うものを知っているそうです。
後にはコロンビアで研究生活に入りますがアイビー・リーグの大学で教育を受けた訳ではないそうです。ベアー・スターンズのチーフ・エコノミストもやっていたようですが、ロゴフとはIMFが縁で共同研究に入っています。

彼等は膨大なデータを駆使するデータ・マイニング、数学やモデルを重視する経済学とは少し毛色が違います。
経済学者のピークは40代だがヒストリアン(歴史家)は50代だとも言っていますね。
"This Time is Different"は今回の危機を狙って出版されたものでは無いと言っていますが、そりゃそうでしょう集めたデータの量が違いますからタイミングなど計れた訳はありませんよね。

最後にこの本を出版した後で日本の財務省の高官から、「日本は財政破綻した事は無いので訂正しろ」と怒りのレターが来たそうですが、1942年のタイムズの一面のコピーを送ってあげたら「サンキュー」とお詫びが入ったそうです「for 日本の事を教えてくれて」と。

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