2010年7月12日月曜日

金融から考える民主党の敗けた理由


参議院選挙は民主党の敗北で終わりました。
菅首相もマスコミも「消費税への言及」が誤解を呼んだと敗北の原因を解説していますが、私は少し違う側面からも見ています。

比例代表の7:05、99%開票時点での各党の得票率は、


全国的な趨勢を数字でみると自民党が勝っている訳では無く、あくまで自民党の方が減り方が少しマシと言うレベルであって、既存政党への不満をみんなの党が吸収したと言う形になっているだけです。
都市部も含めた全体では民主党は7ポイント以上勝っています。

何と言っても選挙結果を大きく左右した理由は29ある1人区で自民党が21勝8敗で勝ち越した事でしょう。前回の1人区は自民党6勝23敗でした。

1人区と言うのは地方です。私は今回の1人区には郵政改革法案が大きく影響したと考えています。 もちろんこれだけが要因ではないでしょうが全国区である比例区の得票率と地方とのギャップを説明するとすればこれは非常に大事です。そもそも郵政改革は地方を守れと言うのが掛け声だったのですから。

これまでは別に郵政が民営化しようが国有化しようがどちらでも良い層が結構あったとは思いますが、今回の改革法案には預入限度額2000万円への引き上げと言う具体的な利害に触れる項目が盛り込まれていました。 私もつきあいのある地方金融機関の人と何人かメールのやりとりをしましたが、地銀や信金にとってこの法案は絶対に譲れない項目、絶対に通してはいけないものだったのです。それは2000万円までの郵便貯金が国から保証されてしまうと地銀や信金あるいは系統などからの資金流出が懸念されるからに他ありません。 特に信用不安時にはこの資金移動は加速すると想定されます。

従って今回の地方での選挙では郵便貯金対地方金融機関と言う非常に具体的且つ差し迫った対立軸を産んでしまったのではないかと思います。民主党としては不必要にと言っても良いでしょう。

もちろん全特やJP労組と違って地方金融機関が積極的に選挙の応援をしたと言う話は聞きませんが、日々地廻りし地域経済に浸透している地方金融の力は過小評価されがちです。何故ならこれは郵便貯金対銀行預金と言う構図では無いからです。地方金融機関は融資と言う機能を持っていますから地域経済全体を通して利害の絡む人口はかなり多いと想像できます。さらに親戚や友人に1人くらいは地銀や信金、農協に勤めている人はいるでしょう。

少しユニークな見方だと思われるかもしれませんがマスコミでは全く取り上げていなかったので書いておきました。
ゆうパックの事故を受けて枝野さんが全特に法案成立を保証する文書を配布しましたがこれは意外と大きな影響があったと思っています。
なぜならその時点では郵政改革法案はもう無理だと言うコンセンサスが醸成されつつあったからです。これさえなければ別に民主党でも自民党でも大差は無かったのでは無いでしょうか。

考えすぎですかね?


1 件のコメント:

株の初心者 さんのコメント...

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。