2010年7月30日金曜日

配当寄与度


ここで言う配当寄与度とはトータル・リターン(配当再投資)のうち配当収入がどれだけ寄与しているのかと言う指標です。

現在手に入るデータ・ベースとしてはMSCIのインデックスが無料で簡単ですからここからデータを取得して見てみましょう。
MSCIには各インデックスにつきPrice,Net,Grossと3種類のバリュエーションが用意されています。
Priceはインデックスの価格変化だけ。
Netはその国の配当課税を考慮した配当再投資インデックス。
Grossは配当課税を考慮してないトータル・リターンです。
通貨はUSドル建てになっています。

MSCI Japan CoreインデックスはBig cap+Mid Capですから中大型株指数と言う事になりますが、このインデックスで上記3種類を時系列で見てみましょう。
ここでの配当寄与度とは、
(Gross Index - Price Index) ÷ Gross Indexと定義しておきます。

このグラフを見て最初に思う事は日本の市場も配当込みだとさほど悪くは無いと言うイメージでしょうか。もちろん80年代バブル崩壊以降は全くどうしようもありませんが、40年間のリターンはアメリカ市場と同じであるようです。これらのグラフのラインは1969年12月末に100ドル投資した時の投資の成果です。
つまり配当込み(Japan Gross)ではバブルのピークには60倍となり、その後は60倍と30倍を行ったりきたりしていると言う事です。
価格だけのJapan Priceでは35倍と20倍の間を行ったりきたりしています。
そして配当寄与度は45.6%、リターンの半分が配当です。

アメリカでも見ておきます。

アメリカの場合、配当寄与率は72.5%
配当を再投資していなければ株式長期投資の魅力は半減(7割減)してしまいますよね。

ここまでくると、では配当利回りの良い銘柄ばかり集めたインデックスの方がトータル・リターンは良くなるのでは?と思いますよね。
MSCI Japan Core IndexではValueとGrowthが用意されていますので、普通のIndexも含めて3種類で比較してみました。
但しValueとGrowthのデータは開始時が1974年末と上記のグラフよりは5年短くなってしまいます。


このグラフでは1974年末に100ドル投資したとしてValueは50倍を超え、普通のインデックスは20倍で、Growthは10倍を切っています。Valueに投資していればバブルのピークさえ超えている事もわかります。配当寄与率は42.2%ですが上記のグラフよりも5年短い事を考慮に入れて下さい。
長期投資では配当がいかに大事かわかります。
言葉で言えば、配当利回りは複利+価格変化で成長します。価格変化がマイナスの時も配当はありますし、総じて利回りは高くなります。
いろいろな雑念を払って長期投資をするならば配当には目をつけておく必要がありそうです。

ロゴフのThis Time is Differentを読んでいてエルロイ・ディムソンのTriumph of the Optimists(証券市場の真実)を思い出したのでチョット自分でも調べてみました。
あらためてディムソンを読むと100年前の株式市場のデータが沢山のっていました。色々と参考になりますね。

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