2010年8月13日金曜日

実質実効為替レート ②


昨日の続きです。昨日のエントリーから読んで下さい。

円ドルの為替相場を逆数の指数と言う形で表現したので分かりにくかったかもしれません。
昨日のグラフに補足しておきました。


1995年4月の超円高局面では月次で83.53円をつけました。日次では4月19日に79円75銭をつけていますから、テクニカルにはこの水準が当面のターゲットとして扱われる理由です。ではこの間の日米両国の消費者物価指数(CPI)、つまり通貨の購買力を検討してみましょう。

日本の場合食品およびエネルギーを除く消費者物価指数(コアコアCPI)の1995年平均は100.8、直近6月のデータが97.2なのでこの15年間で物価は3.57%下がっています。15年前に100円80銭で買えたものが現在では97円20銭で買えると言う事ですから通貨「円」の購買力は強くなっています。
一方アメリカの食品およびエネルギーを除くCPIを見ると1995年平均は161.225、直近が221.388ですから物価は37.3%も上昇しています。15年前に161ドルで買えたものが今では221ドル出さなければ買えないと言う事ですね。

ざっくり日米の購買力の変化を足し合わせると40%近く購買力に差が出ている事になります。
これはつまり1995年の$1=83円の為替は今の価値に計算しなおすと 83 x 0.6 = 50円と言う事になります。

住友銀行の宇野さんが$1=¥50と予想を建てていましたが、別に気が狂った訳ではありません。計算していただけですね。エリオットでしたけれど。
「日本は財政赤字が凄いのになんでこんなに円高なんだ?」 って違いますね。 円高じゃないんですね。「おめでたい」としか言いようがありません。

80円はサポートになるか?最高値ですからテクニカルにはもちろん強いポイントですが、ファンダメンタルズではこころもとないポイントです。
それともうひとつ、80円を切ったところで思った程(パニックになるほど)企業収益には響かないと思います。この辺りはアノマリーが発生する可能性がありますね。

2011年1月に実質実効為替レート③のエントリーがあります。

4 件のコメント:

qazYOSHIDA さんのコメント...

いつも興味深い記事をありがとうございます。
今回のお話は、確かにそうであり、円高に進みすぎている、という意識のほうがまちがいということですよね。
でも、コアコアCPIで除外されているエネルギー・食品って、それらを除外したら何が残るんだ?という気もします。
もしかしたら、完全自由貿易のもとでならば、1ドル=50円が当たり前ということですかね~
コメなど、保護されている品目があるので、日本の一般庶民は購買力の差をそれほど感じられないのかも。
駄文失礼いたしました。

Porco さんのコメント...

CPIに関しては私も自分で確認しておきたかったのでエントリーをたてておきました。ご参考になればと思います。

匿名 さんのコメント...

http://www.iima.or.jp/pdf/newsletter2010/NLNo_32_j.pdf

Porco さんのコメント...

匿名さんの投稿してくれたコメントはWEBのアドレスしかないが、これは国際通貨研究所の「円の実質実効レートにだまされるな」のレポートである。この他にも池尾和人教授の「為替レートと相対価格」http://agora-web.jp/archives/1378142.html は参考になると思う。