2010年8月18日水曜日

購買力平価 PPP


今日はブルンバーグで「日本単独でも介入を、1ドル=95円目標-民主デフレ脱却議連事務局長」と言う記事がありました。
ちょっと引用しますと、

金子氏は18日午前、ブルームバーグ・ニュースのインタビューで、為替の水準について「2008年9月のリーマン・ショックまでは1ドル=110円ぐらいだったので110円が望ましいが、介入で持っていけるとは思っていない」と指摘。その上で、現実的な目標として「ついこの間までは95円だったから、そのあたりを目標にするということも考えていくべきだ」との認識を示した。仮に介入に踏み切る場合は、日銀が市場に出た資金を吸収しない「非不胎化介入」とするよう求めた。

為替と言うのは難しいですね。一体$1=?円が妥当なのか。
現実には為替市場で価格が決定されているのですが、「それはおかしい」とか「それは困る」となります。これは日本だけの問題ではありませんし、政策的に自国通貨を安く誘導している国はありますから、「介入しろ」との主張は政治家として真っ当な意見だと思います。行動を求めた相手は政府、菅政権ですね。日銀はあくまでオペレーションです。

妥当な為替レートと言えば「購買力平価」があります。実質実効為替レートは一定の起点を定めてインフレ格差を調整しますから「相対購買力平価」に相当します。実際の価格を計算する方法ではThe Economistで集計しているBig Mac指数は例として有名なところです。各国でドル換算いくらでビッグ・マックを購入できるかと言う比較です。2010年6月22日号では米国$3.73、日本$3.67、イギリス$3.48、ユーロ$4.33、中国は$1.95となっています。これはユーロが高くて人民元が安い事を示していますが、日本では牛丼戦争があったりしてファースト・フードの価格競争が厳しいとか各国様々な事情がありますから単純に通貨の高安を決める訳にもいきません。

しかしビッグ・マックのように1つずつGDPの項目を計算して集計していけばある程度は計測できるのでは無いかと考えるのは当然で、世銀で国際比較プログラム(IPC)が企画され購買力平価を計算しています。前回の集計は2005年で2007年に発表されています。発表まで時間がかかるのは集計が大変だからです。日本でも都心と地方では随分価格が違いますから、中国を集計するのは大変な作業だろうと想像できます。次回は2011年ですが、「中国が名目GDPで日本を抜いたが購買力平価では既に抜かれていた」と言う時の購買力平価がこれにあたります。また一方で年次データをOECDが毎年計算してHPで発表しています。ユーロの統計局ユーロスタットも発表していますが、OECDとの差は基準通貨がドルかユーロかの差だけのようです。因みにOECDの2009年の購買力平価は$1=¥114.58です。



ついでと言っては何ですが、労働生産性の国際比較2009年度版
日本の労働生産性はOECD30カ国中第20位、G7最下位
製造業はOECD25カ国中第14位、過去最低の順位に

ご参考までに。

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