2010年9月16日木曜日

為替介入 過去の介入額 100915


野田財務相は9月15日「為替相場の過度の変動を抑制するため、為替介入を実施した」と発表しました。83円割れでの介入は、80円を意識していると考えて良いでしょうが、介入規模やどこまで本気で介入するのかは今後を待たなければなりません。

実質実効レートの水準から、協調介入の可能性は殆ど考えられなかったので、欧米政府が黙認している現状と言うのは「円高で大変だろう」と言うのでは無く、「混迷する日本の政治状況をおもんばかって」の事だと解釈すべきでしょう。中国が人民元を暫時切り上げに入っている状況での介入(人為的操作)ですから、グローバルな観点からは「日本が自国通貨安競争への口火となるのでは無いか(近隣窮乏化政策)」との懸念はぬぐい去れないでしょう。もしかすると日本が悪役に祭り上げられる可能性もあると言う事です。

それに関連して早くも韓国などアジア通貨やブラジル・レアルなどに動きが見え始めた事は注目すべきでしょう。ドル円で一時的な「見かけ」を取っても、結局大勢として肝心な実効レートで交易条件が悪化する可能性があるからです。従って今回の介入が本格的なもの(曖昧な表現ですが)になる可能性は低いとトレーダー達は考えるでしょうから、ある意味短期的には組みしやすい相場とも言えます。ドル円の中期的動静はむしろ米国経済が2番底懸念、つまり日本型デフレに陥らないとの見方が増え米国長期金利が上昇傾向に入るかどうかの方が材料としては大きいと考えます。

グラフ1は過去の円ドル相場(赤)と為替市場介入量(青:日次:単位億円)を示しています。1日のドル買い介入量は約1兆6千億円が最高であった事がわかります。  クリックすると大きくなる

グラフ2は期間を1999年以降にして少し見やすくしてみました。介入前後の為替相場との関係が見れます。

グラフ3は2002~04年の為替介入の累積量を見る為のものです。2002年には防衛ラインを116円近辺に設定した事が分かりますよね。20兆円ほどかけて結局は円高にブレークしています。ブレーク後も20兆円の介入で一旦戻しはしますが、結局2004年の年末には100円近くまで円高は進んでしまいます。しかし思い出して欲しいのはこの時期実質実効レートは一貫して円安に振れていた事と株式市場も2003年3月をボトムに上昇している事では無いでしょうか。


data:FRED

追記: 政府・日銀が15日に実施した為替介入の規模が、1兆7000億~8000億円規模に上ることが16日、分かった。日銀が同日夕に公表した「17日の当座預金増減要因」によると、介入資金の規模を反映する「財政等要因」は2兆2600億円の資金余剰。市場では4000億~5000億円程度の余剰が予想されていたため、差額分が介入で膨らんだとみられる。 SankeiBiz

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