2010年10月27日水曜日

FOMCを控えて


11月2,3日のFOMCを控えて米国では量的緩和の規模に対して不透明感が広がるとともにポジション調整的な動きが見られるが、インフレ連動債を購入する向きが強くブレーク・イーブン・インフレ率から見ると昨日30年債で2.60%をつけて、これは2007年からリーマン・ショック直前までの平均予想インフレ率のレベルまで戻した。デフレ脱却インフレ期待醸成と言う見方からすると少しペースが早いが各種ニュースから受ける米当局の動きは「発表する目標値はどうであれ、とにかく最後までやります」的なニュアンスが強い事が影響しているのだと思う。


先日のG20財務相・中央銀行総裁会議は通貨安競争の「回避」で合意し、貿易不均衡の解消に向け「経常収支を持続的な水準で維持する」ことでも一致し、「今後合意する指針(経常収支)」に照らして相互評価することも決めたことになっているが、市場参加者からして見れば現実には11月11日のG20の前段階で発表されるFOMCにおける米国の追加緩和政策の規模次第と言っても良いだろう。現状でのコンセンサスは「今後5ヶ月にわたって5000億ドルの国債買い入れ」ということになっている。

米国国債は追加緩和期待から大きく利回りを下げているが、Aaa、Baaの社債利回りはもちろんこれには追随していない。
10年国債利回りとのスプレッドでみると以下のような状況だ。グラフ期間10年

国債購入によるこれ以上の金融緩和が素直に銀行システムから民間への流れにはならないと示唆している。マネーが新興国に流出してバブルを発生させるという懸念があるのは新興国市場の動静を見ればわかることだろう。

ロイターではシナリオ別の反応を記事にしている。

本日のロイターでは短いがこの記事も興味深い、
[北京 26日 ロイター] 中国の陳徳銘商務相は、米国のドル発行は「抑制がきかない」状態となっており、中国にインフレの脅威をもたらしているとの認識を示した。新華社が26日伝えた。

もともとUSドルにペッグするようにコントロールしていた人民元がドルの継続的な下落によってインフレ懸念の台頭でやっていられなくなってきた事を伝えている。
抱きついていた相手から、逆に抱きつかれて水の中を沈下していくような状況だろうか。

ともかく選挙も近いこともあり市場環境の急変は避けたいだろうから、アメリカの追加緩和による国債購入規模がどのように発表されようとも「追加買い入れの可能性を示唆」ということになるのだろうと思う。したがって様子見は続くがバーナンキ議長達FRBの大規模な処置への傾斜は最後には結局ドル安を促すことになると考える。


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