2011年1月16日日曜日

期待インフレ率見直し


どうもこのブログが歴史ブログになってしまいそうだったので、別立てで金融市場と日露戦争を立てたのですが、結局元にもどって歴史ブログになってしまいました。

金融市場と日露戦争はアーカイブとして使えば良いかなと思っています。
それよりもこの歴史ブログ化した原因はもっと単純で普通のエントリーを書かないことにあると指摘されてしまいました。おっしゃるとおりです。

1年前に書いたエントリーでブレーク・イーブンインフレ率がありますが、今でもパラパラと見ていただいているようですのでアップ・デートしておきます。

下のグラフの青い線が1年前に見た期待インフレ率でした。
リーマン・ショックによる需要減退でデフレ懸念が出て、TIPSが買われたのが2008年末にかけてでその後2009年の1年間をかけて戻してきたのが当時の状況でした。

青が期待インフレ率=10年債利廻りマイナスインフレ連動債利廻り(左軸)
赤がCPI前年同期比%(右軸)
黒がCPI前月比%(右軸)

その後どうなったかと言うと、2010年年央に再び同じ懸念が出ましたがバーナンキ議長のQE2でこれが救われた形になっています。
下のグラフは期待インフレ率(青)にSP500(赤)を重ねたものです。
株価上昇のエンジンが何であるかがよくわかると思います。

青が期待インフレ率
赤がSP500

そして直近の期待インフレ率は2.4%まで戻ってきています。まだ定着したと考えるには早計ですがこれ以上にインフレ期待を盛り上げる理由もありません。


また下のグラフは5年分しかありませんが2年債(赤)と30年債(青)の利廻りです。一方的に短期債である2年が下がっています。
青が30年債利廻り
赤が2年債利廻り

そしてこれがそのスプレッドをグラフ化したもの。30年債が発行されていない時期もありますから途中で途切れています。
30年債利廻りマイナス2年債利廻り

ここへきてこのスプレッドは歴史的にみても過去最大になっています。
30年債(赤)と30年債と2年債(青)のスプレッドです。
因みにコンスタント・マチュリティとは常に2年フルの債券は存在しませんから(発売して翌日から償還期間は短くなる)連続性があるように計算し直したものです。

赤が30年債利廻り
青が30年債利廻りマイナス2年債利廻り

これもインフレ期待を反映していると考えて良いでしょう。

もっともQE2では30年債の購入がわざと低く抑えられているので意図的にこうしたイールドの立った状況を演出しているわけですが。

そうした意味で「デフレ懸念を払拭する=適度なインフレ期待を市場に持たせる」目的はひとつの節目を迎えたことになります。

後はインフレ期待の定着をどれくらいの期間で見るかなのではないでしょうか。元々お金をばらまいていますからオーバー・シュートは面白くないのです。

14日ブルーンバーグのニュース「名付け親ゴールドマンがBRICs離れ-米はスウィートスポット」ではBRICsのインフレ懸念からの利上げを材料に新興国株式をオーバーウェイトから引き下げる動きが報じられています。そしてBRICsからの資金の引き上げが米国株をスウィートスポットにすると言っていますが、私は後者のほうには懐疑的です。上昇するとしても少なくともドル安を伴うことになるのではないでしょうか。 私には危なっかしく思えるのです。

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