2011年3月18日金曜日

岩隈選手のブログとセ・リーグの意思決定



テレビや新聞などのメディアで被災地の悲惨な状況や収束のつかない福島原発のニュースを見る一週間でした。

目先は為替や株式が乱高下しています。
GSの見積りによると復興費用は16兆円とも言われていますがこれは例え倍になったとしても日本の経済規模から言えば致命的な数字では無いでしょう。
それよりも海外メディアが注視するのは原子力発電の安全管理に根ざす世界中の原子力政策の転換であり、経済学者にすれば政府債務を増やすことによってギリギリの状態で持続されている世界経済の現状への影響のように見受けます。

まあ、それは置いておくとしてもっと卑近な話です。16日の楽天・岩隈選手のブログは感動的なものでした。仙台の家族が艱難辛苦を乗り越えて名古屋にいる岩隈選手のもとを訪ねてくると言う話でした。確かにもっと悲惨な状況におかれている家族はたくさんいらっしゃるでしょう。しかしこの有名なプロ野球選手である岩隈家に起こった災難は切迫する状況を身近なものとして私の心も動かしました。読んでいない方は是非読んで下さい。

そして昨日のセ・リーグによる25日開幕の意思決定です。パ・リーグは仙台球場の問題もあり4月14日に延期しました。
加藤良三コミッショナーは「苦しい時にこそ、必死にプレーする姿を見せることが我々の責務と考える」と話した。(毎日新聞)

感動を与えるのは興行主ではなくプレーする選手です。選手会は反対しています。

「被災された方、今も安否不明の方、避難所で生活されている方のことを思うと、本当に今、開幕していいのか。電力不足とか原発の問題もあるのでやってもいいのか、それが選手会の総意だった」新井選手会長・タイガース。

「被災者を勇気づけるため」というセ側の主張に対しては、時期尚早という考えを示す。「復興がある程度、見えたときに。今(勇気付ける論調が)あるのは思い上がりの面がある」と厳しい口調だった。宮本・スワローズ(デイリー・スポーツ)

一番解り易いのが経営難にあえぐ横浜ベイスターズでしょう。

横浜加地隆雄球団社長(70)が17日、セ・パ分離開催が決まったことを受け、横浜市内の球団事務所で会見を行った。加藤良三コミッショナーと同じ見解とした上で、「こういう状況の今、自分たちが果たす役割は働くこと。野球を通じて、どれだけの勇気を物心ともに送れるか」と話した。報道陣から球団経営も考えたのかという質問が出ると、「とんでもない。何でもうけるためと思うのか」と語気を強めた。(ニッカン・スポーツ)

「経済活動をしないと地盤沈下してしまう」「25日開幕」を強力に主導した清武代表(巨人軍)は「自粛よりも行動を選んだ」(同)

「プレーを通じて感動を与える」と言う興行側の論理は詭弁でしか無いことはあまりにも明白です。そして今の時点で興行側が意図しているらしい「感動を与える」以前にファンに対して「嫌悪感」を与えていることも確実でしょう。

東京ドームは稼働すると5万~6万キロワット/時間。電車を間引き運転された通勤客は果たして小笠原や阿部慎之助のホームランに感動するのでしょうか?
2週間開始時期を遅らせるだけで非難の声が随分収まることを考えれば興行側の危機管理は甘すぎます。セ・リーグは東京電力のエリアでの試合を全てデーゲームにするか2週間伸ばしてパ・リーグと合わせるべきです。

国民が少しずつ譲りあって暮らしている時に、満員電車で足を拡げて二人分座るようなマネは止めた方が賢明だと思います。

き‐べん 【詭弁・詭辯】
道理に合わないことを強引に正当化しようとする弁論。こじつけ。「―を弄(ろう)する」
《sophism》論理学で、外見・形式をもっともらしく見せかけた虚偽の論法。

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