2012年4月10日火曜日

人生に悩んだら 「日本史」に聞こう



「本を出版するとアマゾンのランキングが気になって仕事が手に付かなくなりますよ」。これは知り合いの出版経験のある新聞記者の方の忠告だった。自分はそんなことは無いと思ってはいたのだけれど、現実となるとやっぱり気になるものだ。チェックばかりしている。

例えば4月10日17時35分現在、拙著はアマゾン全体で1885位、日本史で13位、明治・大正に時代を区切れば1位。

日本史で1位の「読むだけですっきりわかる日本史(宝島文庫)」は全体では152位、4位の與那覇潤氏の「中国化する日本 日中『文明の衝突』一千年史」が全体では537位と言ったところ。もうすこし広く歴史・地理の分野での1位はマクニールの「世界史」。これは文庫化されたものだが、全体でも41位、決して歴史物が売れないというわけではない。この本は文庫本のジャンルの中でも、文庫本化された村上春樹の「1Q84」を抑えて全体で2位にいる。良いものは売れるのだ。

それで、こうして神経質に落ち着きなく拙著のランキングをチェックしていると、そこは僕も元来の本好きである。上位にいる本ってどんな本なのかと、ついついマウスの左ボタンをプチっとしてしまうのである。(全くの利敵行為である)

1位の「日本近代史」は週末に朝日新聞だと思うけれど、確か井上寿一さんの書評が出ていた。未だ読んでいないけれどこれは本を確保した。
2位の「読むだけでスッキリわかる日本史」、これは悪いけれど立ち読みさせてもらった。売れる理由はよくわかる。
3位の「日本の歴史を読みなおす」網野善彦は最近読んだ。丸善の店員さんによれば「今読んでいる本を取り敢えず停止して、これを先に読みなさい」とあったが、確かにそれは一理ある。古い(僕らで言えば高校で習った)教科書から見れば、話が全然違うことになる。ついでに網野氏の関連図書を随分読むことになった。その結果4位の本がよくわかるようになった。
4位の「中国化する日本」は今や話題の図書。ビジネスアイのコラムで取り上げたら2ちゃんねるで僕がボコボコにされた思い出深い本である。

5位の「人生に悩んだら「日本史」に聞こう 幸せの種は歴史の中にある」、
何だか胡散臭い本だなあ、と思ったけれど、とりあえず買ってみた。何しろ26レビューあって、星5つが25、星4つが1つである。

しかし実際に本を手にとると「博多の歴女と天才コピーライターが初コラボ」と書いてある。何だか益々胡散臭いじゃないか。

僕は、これは、歴史うんちくトリビア感動編か、と決めつけてすっかり甘く見ていたのである。

前半は既に知っている話が多くて「はいはい」と読んでいたのだけれど、全220ページの内100ページあたり、「もっとも寒い時期に咲く梅を春の季語にした日本人」あたりから引き込まれ始めていたのだろうね。後で思えば。

「宇喜多秀家&豪姫+前田家」、このあたりから不覚にも目が潤み始めた。続くトルコの話、ポーランドの話、完全に著者の術中にはまってしまった。涙滂沱として禁ぜずなのである。

結論からいうと、この本はとても良い。何かしら元気が出るし、日本人であることがうれしくなる。そしてあとがきを読んで読者をしめつけるかのような文章の迫力の根源がどこにあったのかがわかったような気がした。

お奨めです。



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