2012年5月23日水曜日

【ビジネスアイコラム】「グリグジット」と「ドラクマゲドン」


今朝のビジネスアイのコラムです。

【ビジネスアイコラム】「グリグジット」と「ドラクマゲドン」


ユーロ危機、ギリシャ問題をめぐって新しい造語が話題になっている。

ひとつは「ドラクマゲドン」。ギリシャがユーロに加盟したときに宇宙の果てに去ったギリシャ通貨「ドラクマ」が、再び戻ってきて災難を振りまくという、映画「アルマゲドン」のパロディだ。迫り来るドラクマを破壊しに決死行におもむく勇者はいるのだろうか。

もうひとつはGreeceとExitの組み合わせ「グリグジット」だ。芸のない造語である。しかしどちらも、ギリシャのユーロ離脱、ドラクマの復活が現実味を帯び始めたことを示唆している。

ギリシャは総選挙後の組閣に失敗し、6月17日の再選挙にその将来を委ねられることになった。前回選挙で勢力を伸ばし、再選挙の原因となった急進左翼連合SYRIZAのツィプラス党首は、国民に厳しい負担を強いるギリシャ救済策の合意内容を破棄したいと考えている。一方、救済策を主導するドイツは、ギリシャのユーロ離脱がユーロ経済圏に重大な影響を及ぼすとの脅しに屈して、救済策を書き換えるつもりはない。

こうした中で開催された主要国首脳会議(G8サミット)の首脳宣言には、「甘い言葉を挿入すればギリシャがつけあがる」とのドイツの警戒感をにじませながらも、「緊縮一本やりではなく成長戦略」との文言も入った。もちろんここでいう成長戦略には相応の原資が必要である。

フランスのオランド新大統領は、具体的な提案とともに存在感を示す必要がある。そこで、23日のEU首脳会議でユーロ圏共同債の発行提案を行うと見込まれているが、今後のユーロ問題の見通しを占う上で、実現可能性が極めて薄いと思われている共同債提案に対するドイツの反応がひとつの焦点となるだろう。

ユーロ加盟諸国による債務相互化は、現時点ではドイツ国民党の合意を得にくい。メルケル独首相に軽く一蹴されるようであれば、議論は「救うべきか、救わざるべきか」との二元論にまで進んでしまうだろう。

ギリシャの離脱は再選挙次第との見方もあるが、たぶん事態はそれほど我慢強く待ってはくれない。ギリシャの銀行からの預金引き出しが漏れ伝わり始めたのとともに、この週末にはスイスの名門紙ノイエ・チュルヒャー・ツァイトゥング日曜版がUBSの主要取引先の話として、スイスの金融市場で過去1週間に、最大で通常の4倍に上る資金流入が見られた日もあったと伝えた。

再選挙までギリシャの国民が銀行取り付け騒ぎに巻き込まれずに済むのか、あるいは同時に懸念されている銀行システムの脆弱(ぜいじゃく)なスペインなどで同様の問題が発生しないのか。「ドラクマゲドン」の地中海落下、つまり「グリグジット」まで、それほど時間が残されているとは思えないのである

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もうかなりお馴染みの言葉なのかな?と思っていたら、そうでもなかったのであえて書かせてもらいました。

今読んでいる、歴史ジャンルのベスト・セラー、ウィリアム・マクニールの「世界史 上 (中公文庫 マ 10-3) 」。その後に書かれた世界システムのウォーラースティン:知の教科書 ウォーラーステイン (講談社選書メチエ) 。文字に残された歴史は地中海を中心に展開していきます。

Porco

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