2013年4月25日木曜日

日本料理の贅沢


日本料理の贅沢 (講談社現代新書) 』神田裕行

神田裕行はミシュラン・ガイド東京において3年連続(この本の紹介時点、現在は6年連続)で三ツ星を獲得した元麻布「かんだ」のオーナーシェフである。パリの板前割烹「TOMO」の料理長として渡仏、欧州の美味しいものをたくさん食べ、英語とフランス語を話すようになったそうだ。

僕は旭屋出版の「お好み焼・たこ焼・いか焼・鉄板焼の教科書―売れる調理技術と成功する開店法 」や「餃子」「うどん」などの技術書は愛読して、普段から自分の料理に活用させて貰っているが、これまで料理人の本は読んだことが無かった。

最近はあまり読まなくなったが、昔は「おいしんぼ」を始めとする料理漫画はほとんど欠かさずに読んでいたから「うんちく」については嫌いな方じゃないと思う。しかし、今では知り合いのほぼ全員が「おいしんぼ」レベルのお料理リテラシーを持っているので、人前で「うんちく」をたれる情熱はすっかり失ってしまった。それよりはもうシンプルに美味いものを食べたいとだけ思っている。この本をどういう経緯で購入したのかは憶えてないが、Amazonで新刊を買っている記録があるから、多分ネットで誰かの書評に触発されたに違いない。そして目的は「うんちくたれ」では無かったのだと思う。

本の構成は、第1章が前菜で、順に各章お造り、お椀、お寿司、焼き魚、煮物、肉料理、ご飯、デザート、飲み物と「かんだ」で出される料理の順に章立てされている。そして其の中に神田氏のそれぞれの料理への考え方、哲学が、欧州での経験も踏まえながら解説されていく。

表題から連想されるこの本のテーマも哲学ぽいし、それだけを読み取っても十分に面白いのだけど、やはり彼は「うんちく」の料理評論家ではなく「現場の技術者」だから、基本的な調理方法に関しての記述は実に具体的かつ実用的なのだ。この本は料理の技術本、基本的な考え方に関する技術本だといっていいのだろうと思う。特に男厨の諸君にはその日の料理にすぐに応用可能なテクニックが数多く読み取れることだろう。鍋の大きさの選び方などは目から鱗だった。また経験的に大根の煮物は冷める時に味が染みることはわかっていたが、feu expansion とfeu a l'interieurの解説で実にすっきりした。

というわけでこの本は自分で料理する人には絶対お薦めである。そして、もちろん今度の旧友との再会にはかなり高度な「うんちく」をたれるつもりなのである。

1 件のコメント:

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