2013年6月7日金曜日

『天佑なり』


幸田真音さんの新刊『天佑なり 上 高橋是清・百年前の日本国債 上下』角川書店を読みました。高橋自身が「天佑」と呼ぶ時。それは日露戦争時の資金調達、クーン・ローブ商会のシフとの出会いを指します。

幸田さんは参考文献に拙著『日露戦争、資金調達の戦い』も加えて下さっているので、金融的な記述に私のものと大きな違いはありません。

私として一番気になったのは「あとがき」です。帝国ホテルでの「故高橋是清翁追悼会」の記述。実はこの高橋が暗殺されてから1年後に執り行われた追悼会の逸話は私の本のまえがきでも扱っていました。言ってみれば私の本はここから始まります。でも、私は実はこの追悼会の資料を持っていませんでした。私は当時の経済学者『上田貞次郎日記』にその時の簡単な記述を見つけただけでした。幸田さんの話ではご親族により「次第書」が見つかっているとのこと。是非見てみたいものです。

私は高橋の資金調達の逸話を小説化する力量がありませんでしたが、この本は小説で読みたい方にはおすすめです。

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