2013年6月23日日曜日

『Great Negotiations』書評



1776年、アメリカ独立戦争。欧州でも科学者として既に有名だったアメリカ人(まだ13州の集合で大陸会議というのだが)ベンジャミン・フランクリンは、イギリス軍優勢な中で、フランスの参戦を乞うためにパリに渡り滞在した。彼の執拗な駆け引きにフランス皇帝ルイ16世は、とうとうイギリスに向かって宣戦布告することになる。フランスのおかげでアメリカは独立することができた。しかしこの時の戦費はフランス国家予算の3倍にも達し、債務返済のための増税が市民の不満を呼びフランス革命を惹起し、ルイ16世は断頭台の露と消える。

もうじき読了だけど、フレドリック・スタントンの最新刊『歴史を変えた外交交渉 (原題:Great Negotiations)』原書房はなかなか面白い。

扱っているNegotiationは、
アメリカ独立
ルイジアナ買収
ウィーン会議
ポーツマス条約
パリ講和会議
エジプト・イスラエル休戦協定
キューバ・ミサイル危機
レイキャビック首脳会談

ポーツマス条約は僕も『日露戦争、資金調達の戦い』執筆時に相当調べたけれども、この本はとても品質が高いと思う。

気に入った表現がひとつ。
当時のフランス外務大臣ヴェルジェンヌは、フランクリンとの接触を心配するイギリスの駐フランス大使ストーモン子爵にこう告げた。
「ご心配は無用です」
なぜならば、
「大臣の邸宅は教会のようなものです。誰でも入れますが、望みがかなえられる保証はありません」と。


0 件のコメント: