2014年2月25日火曜日

『日本軍と日本兵ー米軍報告書は語る』を読んで


僕ぐらいの年齢になると久しぶりに写真の中に見つけた自分の姿に、こんなに老けていたのかと驚かされることがある。また録音された音声もまるで別人のように変な声に聞こえることもある。

家の中でブツブツと「自分は正しい」とひとりごとを言っていても近所の人は誰も認めてくれないように、歴史的真実もひとりよがりでは真実たり得ない。

ショート深く飛んだ内野ゴロがファースト・ベースを駆け抜ける打者にとっては間違いなくセーフであっても、送球を受け取ったファースト・ベースマンにとっては天地神明に誓ってアウトだったりする。物事や事象はいろいろな角度から確認すべきものなのだ。

日本軍と日本兵 米軍報告書は語る (講談社現代新書) 』一ノ瀬俊也著を読んだ。

この本は何故今頃とも言える本だが、第2次世界大戦において米軍は日本兵をどのように見ていたのか、当時米軍の中で情報共有のためにほぼ毎月将校向けに配布されていた戦訓広報誌(IB:Intelligence Bulletin)に描かれた日本兵の姿を解明していこうというものだ。

果たして日本兵は「バンザイ突撃」によって玉砕を繰り返すばかりの戦備劣弱、無能の集団だったのだろうか?

硫黄島において効果を見せたトンネル作戦はいつごろから始まったのか?

軍の広報誌であるからバイアスがかかっているに違いない、ある時は憎しみを煽るために侮蔑し、ある時は用心のために日本兵を手強い相手として描く。

捕虜からの聴取では、アメリカ映画のファンが多いなど、さもありなんという話も書かれている。詳しく書くことは一応避けておくが興味深い1冊である。ボリュームは大くない。

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