2014年11月17日月曜日

金融家というお菓子


昨日は、日興証券時代の先輩である岡本和久さんのI-Oウェルス・アドバイザーで講師をやらせて頂いた。テーマは相変わらず「日露戦争とロンドン金融市場」だったが、今回の内容は「日露戦争と映画」というべきもので、時代考証の難しさと金融市場で付けられる市場価格の歴史的事件発見機能についてお話した。

旅順要塞攻略戦線に関して戦後に撮影された映画では、おしなべて黒い軍服が用いられている。これは瀬島龍三なども含む旧軍関係者のアドバイスも入れながら考証されたものだが、近年の研究では軍服は実際にはカーキ色だったことがわかってきた。そのためにNHK「坂の上の雲」では制服がカーキ色にあらためられていたのだ。これまでの映画はすべて軍服の色が間違っていたことになる。(実際にはすべての部隊にカーキ色がいきわたったわけではなく黒服もあった)

しかしそのテレビ「坂の上の雲」でさえ、クーン・ローブ商会ヤコブ・シフを紹介するシーンでは「金融家ヤコブ・シフ」とテロップが出ている。

「金融家?」

僕が使用しているカシオ製EX-wordは最高最新機種で辞書等は180コンテンツ。日本語大辞典、日本史大辞典、オクスフォードからブリタニカ、バロンズ金融辞典、日経経済用語辞典などなどこれ以上は無理というぐらい本格的な辞書がそろっていて複数辞書検索が可能なのだ。しかし「金融家」というボキャブラリーは無い。

もしもこれが中世のユダヤ人の金貸しという意味で使用しているのならば、差し出がましいが「financier」という英単語が思いつく。


面白いことにこの言葉をカタカナに直して「フィナンシエ」と複数辞書検索すると、広辞苑で「卵白・砂糖・粉末アーモンド・小麦粉・焦がしバターを混ぜ、長方形の浅い型に入れて焼いた小さな菓子」とでてくる。また「世界の料理・メニュー辞典ではフランス語フィナンシエールとして「銀行家風」と登場する。

このお菓子は長方形で金塊に形が似ていることから「金融家」と呼ばれたという説がある。また菓子舗アンリ・シャルパンティエの解説では『フランス語で「金融家」という名前を持つ焼き菓子。約120年前、パリの証券取引所近くの通りで店を構えた菓子職人が、背広を汚さず、すばやく食べられるようにと考案したとの説が有力だとか。』とある。

面白いでしょ。こうした単語を見るたびに日本人は本当にユダヤ人陰謀説に弱いのだなあと思ってしまいます。




0 件のコメント: