2016年7月11日月曜日

訃報:永六輔さん83歳


第1次世界大戦史を書くにあたって、たくさんの映画を見たが、その中に『第七天国』という開戦時のパリを舞台にした恋愛映画がある。アメリカの無声映画であり、これは第1回アカデミー賞を受賞した映画だ。

第七天国とはパリのアパルトメントの7階のことで、若い2人はそこで愛を育む。エレベーターが普及するまで、アパートの高層階は家賃が安かった。今の高層マンションとは逆だったのだ。この部屋は隣のアパルトメントへ、簡単な板を渡しただけの橋がかけられていて、便利に友人の部屋に行き来ができるのだけれども、若い彼女は最初は怖くて渡れない。その時に彼は「上を向いてあるけば大丈夫だよ」というのだね。

さて、この映画の日本版DVDには淀川長治さんの映画解説がおまけについていて、彼はパリが舞台のこの映画をすっかりイタリア映画だと勘違いして解説しているのだけれども、その録画をそのままおまけにつけているのも珍しいが、この解説の中に試写会を見に来た坊主頭の子供の頃の永六輔さんの逸話が出てくる。映画が終わった後で、子供の永さんは、淀川氏に向かってこう言ったのだそうだ。

「おじさん、上を向いてあるけば大丈夫だよね。」

淀川氏はこの映画のおかげで坂本九の世界的大ヒット「上を向いて歩こう」の歌詞ができたのだと主張している。

本当かな? 真偽がわからぬまま、永さんは御逝去された。ご冥福を祈ります。


訃報:永六輔さん83歳=放送作家、ラジオタレント






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