2016年8月17日水曜日

日銀は日経平均をいくら吊り上げているのか?


日銀は7月29日の会合で、ETFの保有残高を年間約3兆3000億円から約6兆円増やすペースで買い入れることを決定した。この結果、従来枠のETF買い入れは、会合直前の1回当たり336億円から8月に入り707億円へ倍増した。このため、円高にもかかわらず株価が下がりにくくなっていると指摘する市場関係者は多い。

では日銀はどの程度日経平均株価を持ち上げているのだろうか。

SP500(^GSPC)とドル円(USDJPY)による日経平均簡易重回帰分析を使用して推定してみる。
このモデルの式は以下、
R2=0.89, STDEV=536
Nikkei=^GSPC*9.34+USDJPY*207.00-25231
本日実績値=16597
推計値=15839

両者の顕著なスプレッドの拡大は、グラフにあるように7月29日から始まっている。日銀の決定が影響しているとみて間違いないだろう。結果、日経平均は700円ほど持ち上げられている可能性が高い。


大株主「日銀」、17年末に日経平均4分の1で筆頭-ETF増功罪

ETFという名前で糊塗されているが、現実は国(中央銀行との統合政府)が民間企業の株式を買っていることに違いは無い。

「8月初旬時点で日経平均株価を構成する225銘柄のうち、75%で日銀が大株主上位10位以内に入っており、(中略)、2017年末には日銀が筆頭株主である銘柄は55銘柄まで増加する見通しだ。日経平均の指数寄与度が大きいファーストリテイリングの浮動株比率は25%だが、野村証券の試算ではそのうち半分を日銀が保有し、年末までには63%まで上昇する見込みという。」

「SMBC日興証券の伊藤桂一チーフクオンツアナリストは、「浮動株を吸収し尽くしていくことが今後問題になる可能性はある」と指摘。」上記記事より、

過去に日本株は持ち合い株式が多く、インデックス(時価総額)を計算する際には、持ち合い分を除外して計算せねばならなかった。国の株式吸収によって市場の流動性に懸念が出るようであれば、再度インデックスの計算方法が課題となる可能性もあるだろう。国別のGDPと株式時価総額の関係では、資本主義の発展段階が時価総額の大きさに反映する。その発展段階の尺度とは国の市場に対する関与が低いことである。日本の株式市場は長期成長の芽を自ら摘んでしまったようだ。

買った株はいつか売らねばならない。本当は賞味期限があるケチャップを買った方がよほどマシだったのだ。



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